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膝関節を勉強するためのおすすめ教科書|用途別にマニアックに紹介

 
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サッカーを愛する若手整形外科医です。 夢はサッカー日本代表チームドクターになること! 仕事でも趣味でもスポーツに関わって生きていきたい! 自分の日々の勉強のため、また同じ夢を志す方やスポーツを愛する方の参考になればと思い、スポーツ医学、整形外科、資産形成などについてブログを書いています。
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どうも、こんにちは。
若手整形外科医のよせやんです。

よせやん

追記(2021/4/13):これは僕が整形外科1年目の時に作成した記事ですが、今は医師9年目となり膝・足の外科・スポーツ整形外科を専門としています。その立場から膝のおすすめ教科書を紹介していきます。

 

今日は夕方までに仕事を終えて、今はAO Trauma Basic Principles Courseに参加するために神戸に向かっています。

明日からの3日間はハードな3日間になりそうです。しっかり勉強してこようと思います。

 

さて、今日は膝関のおすすめ教科書を紹介します。

 

膝関節は歩行だけでなく、労働やスポーツにおける多彩な動きを可能とする重要な関節です。

膝関節は外傷による損傷など外科的治療の適応が多く、熟練した手技の習得が必要とされる分野です。

また、整形外科医として臨床をしていると、膝の悩みで病院を受診される方は非常に多いです。

 

この記事では、そんな関節を勉強するためのおすすめ教科書を用途別に紹介していきたいと思います。

 

僕はずっとサッカーをしてきたこともあり、膝関節と足関節をメインの専門にしていきたいと考えていますので、ちょっとマニアックにしっかりと紹介しようと思います。

よせやん

Contents

膝関節外科の総論

では、まず膝関節の総論的な教科書を最初に紹介します。

膝関節を専門にしたいと思っている人は、膝関節の総論の教科書は持っておくといいでしょう。

 

僕はこの教科書は先輩からもらったのですが、意外にいまだに医局に置いている教科書の1つです。

まさしく膝関節の総論的な教科書で、膝関節に関することがこの1冊に集約されています。

先天性疾患や小児の膝関節疾患、膝以外に原因が存在する膝関節障害、関節リウマチ類似疾患などなど、よっぽどマニアックな人じゃないと勉強しないであろう領域のことまでかなり広く網羅されています。

 

膝を専門としていくと、そういう稀な症例に出会うことも当然あるでしょうから、こういう教科書を1冊持っていると困った時に辞書的に使えていいと思います。

よせやん

スポーツ膝の総論

僕はスポーツ整形外科を専門としていますので、スポーツに興味のある方におすすめの総論の教科書も紹介しておきます。

この教科書では、膝の解剖学やバイオメカニクス、運動連鎖、診察法、画像診断、各種スポーツ膝疾患などスポーツ膝の総論についてしっかりと勉強することができます。

スポーツドクターがよく診るメジャーな疾患はもちろんですが、分裂膝蓋骨やベーカー嚢腫など比較的稀な疾患まで網羅してくれているところや、保存療法や術後リハビリテーションまでしっかりとまとまっているのが非常にいいと思います。

 

膝やスポーツ整形外科を専門にしたいと思っている若手医師、知識をブラッシュアップしたいスポーツドクターなどの医療者にかなりおすすめの教科書です。

よせやん

膝関節の診療

次に、膝関節の診療の教科書です。

膝の痛みで病院を受診される患者さんはかなり多いので、膝関節を専門としていく人はもちろんですが、その他の方も膝関節の診療については精通しておくといいでしょう。

保存療法

まず、保存治療の教科書です。

膝痛に悩まされている患者さんの100 人に1 人しか手術治療を受けないと言われています。

この事実は、保存治療の大切さを改めて認識させてくれます。

 

この教科書は、「痛み」に対して、現在の保存治療でどこまでアプローチできるのか、具体的な症例を挙げながら解説してくれています。

痛みの分類、診察時のコツ、エコー・X線、CT、MRIといった画像診断について解説されているのはもちろんのこと、保存療法の手段として歩行・姿勢の改善法、宗田先生考案の「痛点ストレッチ」、薬物療法、関節内注射・関節外注射、温熱治療・電気治療、装具治療、そして運動療法や許可するスポーツについてまで本当に多岐に渡って解説されています。

 

膝診療に役立つ1冊だと思いますので、膝を専門にしたい人、膝について詳しくなりたい人にはぜひおすすめしたい教科書ですね。

よせやん

膝のエコー

もう一冊、膝のエコーの教科書を紹介しておきます。

近年、整形外科領域の診療においてエコーが必須になっていることは言うまでもないことでしょう。

X線診断はもちろん大切ですが、X線では見えなかった病態をエコーでは見ることが可能です。

この教科書では、膝関節だけに焦点を絞ってエコー診療について勉強することができるかなりマニアックな教科書です。

 

エコーガイド下注射療法ハイドロリリース手技も動画付きで勉強することができるので、実臨床に非常に役立つ1冊だと思います。

よせやん

画像診断(MRI)

最後に、膝関節の画像診断の教科書です。

レントゲンやCTについては、画像診断の総論の教科書で勉強するのでいいと思いますが、膝関節のMRIはけっこうマニアックなので、膝を専門とする人はしっかりと勉強しておくといいでしょう。

 

僕も膝のMRIに関してはけっこう読影できるとは思うのですが、上の先生と話していると「え?そこまでわかるの?」と僕よりも何歩も先まで読影されていることに驚かされることが多々あります。

よせやん

この教科書は、まさに膝関節のMRIをしっかりと勉強することができる教科書です。

半月板損傷のMRI診断はかなりマニアックだと思いますし、関節軟骨損傷やタナ障害の診断も勉強していないとなかなか読影できないでしょう。

この教科書では、それらの疾患はもちろんのこと、膝MRIのすべてが詰まっていると言ってもいいかもしれません。

 

膝を専門としていく人は是非とも持っておきたい1冊ですね。

よせやん

膝関節外科の手術

続いて、膝関節外科の手術の教科書です。

整形外科における数ある手術治療のなかでも、膝関節に対する治療は、その頻度も非常に高く、研修医から膝関節治療を専門とする整形外科医まで必須の研修項目が多く含まれています。

 

包括的

まず代表的なこちらの教科書です。

最近の膝関節の手術の傾向が低侵襲の流れであることを考慮に入れて、関節鏡を用いた低侵襲の手術にも重点がおかれていますが、この教科書では、解剖や関節の展開法を含めて、ほぼすべての領域が網羅されており、まさに総括的な膝関節手術書と言えるでしょう。

 

膝関節の手術を学ぼうとしている研修医、さらには膝関節手術を専門にしている整形外科医は持っておくとよいと思います。

よせやん

スポーツ領域の手術

この教科書では、スポーツ選手が起こしやすい膝外傷に対する手術を取り上げています。

この教科書では、前十字靭帯再建術、スポーツ選手に頻度の高い半月板損傷、複合靱帯、特に後十字靱帯再建を併用した手術、膝蓋骨不安定症に対する手術、軟骨損傷に対し、自家骨軟骨移植や2013年に保険適応となった培養軟骨移植についてまで紹介してくれています。

最近話題のRoot TearやCentralizationについても書かれており、関節鏡視下手術についても勉強できる教科書です。

 

スポーツ整形外科医は是非とも持っておきたい教科書ですね。

よせやん

 

もう一冊、靱帯手術だけに特化したマニアックな教科書を紹介します。

靱帯損傷は、膝関節外科において人工関節置換術と並ぶ大テーマで、膝を専門とするならば絶対に押さえておかねばなりません

この教科書では前十字靭帯、後十字靭帯、内・外側副靭帯、内側膝蓋大腿靱帯、膝蓋腱の損傷に加え、複合損傷例についてもその解剖とバイオメカニクス、発生機序から修復・再建・補強などの各手術の手技を精緻なイラストと共に詳説してくれています。

症例によってどの手技が適応となるか、再建材料をどこから採取するか、再建用の骨孔をどの位置に作製するかなど、手術を行ううえでのポイントとコツを豊富に記載されており、「膝機能を快復させる手術手技」を徹底的に解説してくれます。

 

これ1冊あれば膝の靭帯手術に関しては網羅できるでしょう。

よせやん

骨折・外傷

骨折などの外傷は症例数が多く、若手医師が担当することも多い分野です。

この教科書では専門医取得前後の若い整形外科医が治療の現場で実際に遭遇することの多い骨折・外傷を取り上げ、現時点でのスタンダードな手術手技をそのポイントごとに精緻なイラストと詳細な記述で解説してくれています。

 

OSシリーズは何だかんだ使い勝手がいいのでオススメです。

よせやん

 

あとは、やはりSurgical techniqueですね。

この教科書は、その疾患に対し様々な手術方法やアプローチが載っているので、かなりマニアックですがめちゃくちゃ有用です。

その手術に使うインプラントについても各メーカーごとの違いなどがまとまった表があるのでそれも非常に使えます

唯一の欠点としては、増刷しないので販売されてすぐに買わないとすぐに売り切れになり、なかなか定価で手に入れることができないことですね。

 

僕も市中病院にいる時は個人的に定期購読するか迷っていたくらい、このシリーズは本当にいい教科書です。(ちなみに病院が定期購読していたのでやめました!)

よせやん

骨切り手術

続いて、骨切り術の教科書です。

これはマニアックな領域で膝関節を専門にしていないとなかなかやる機会はないでしょう。

しかし、逆にマニアックがゆえに勉強していないと理論や手術手技がなかなか理解できません。

 

僕が最近購入した教科書はこれです。

膝の骨切り術だけに特化したまさにマニアックな教科書です。

膝関節外科で骨切り術を専門としてやっていく方は是非この教科書をおすすめします。

よせやん

 

もう一冊、より汎用性の高い骨切り術の教科書を紹介します。

こちらは膝だけでなく、足関節や足趾の骨切り術についてもまとまっている骨切り術の教科書です。

膝関連で大腿骨、脛骨の骨切り術について解説されているのはもちろん、変形性足関節症に対する下位脛骨骨切り術や足部変形に対する矯正骨切り術、外反母趾の矯正骨切り術についても解説されています。

僕のように膝と足の外科を専門としている人にはコストパフォーマンスの良い教科書かもしれません。

よせやん

膝関節鏡視下手術

次に、膝関節鏡視下手術の教科書です。

実は関節鏡は日本で生まれ、世界に広がったのです。

いまや鏡視下手術は膝にとどまらず、肩、肘、足、手、股と導入され、診断&治療のツールとして確立されているのはご存知の通りです。

その原点となる「膝関節鏡」は膝関節外科を専攻するなら習得しておきたい手技です。

 

関節鏡の教科書は今やたくさんあるのですが、最もおすすめなのはこちらの教科書です。

日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会(JOSKAS)の関節鏡技術認定制度委員会が作成した膝関節鏡の教科書です。

鏡視下手術の基本とコツ、模範的な術式を余すところなく解説してくれています。

関節鏡技術認定制度において「技術不足」など審査に関係するポイントを多数掲載し、不足している知識・技術を着実に学ぶことができます。

先日の記事で書いた通り、関節鏡技術認定医は僕も数年後には取得したいと思っている資格です。

 

実際に一度手に取って見てもらうといいですが、膝関節鏡を学ぶなら今はこの教科書が最もおすすめです。

よせやん

 

もう一冊、関節鏡の教科書を紹介しておきます。

こちらは、膝関節だけでなく、肩関節・肘関節・股関節・足関節の関節鏡手術の基本と代表的な手術のコツを学ぶことができる教科書です。

 

研修医の先生など、いろいろな関節鏡手術に入られる先生はこの教科書1冊持っておければよいでしょう。

よせやん

人工膝関節置換術

次に、膝関節の手術の代表的な手術の1つである人工膝関節全置換術(TKA)の教科書については別でまとめておきます。

人工膝関節置換術(TKA)とは、変形性膝関節症や関節リウマチによって傷んで変形した膝関節の表面を取り除いて、人工関節に置き換える手術です。

高齢化社会を迎え、手術の件数は人工膝単顆置換術も含め2013年度では年間8万件にのぼり、今後もその需要はますます高まるものと思われます。

 

とりあえず、以下のどちらかの教科書を持っておけばいいでしょう。

よせやん

 

これらの教科書1冊あればTKAに必要な基本的知識のすべてを把握することができるでしょう。

よせやん

 

人工関節のリハビリの教科書も紹介します。

これは、人工関節手術前後のリハビリの全容を学ぶことができる教科書です。

人工関節の術前・周術期・術後および退院後を効率的に進めるために知るべき、手術関連の情報、疼痛管理、看護ケア、リハビリテーション技術等を容易に理解できるよう系統的・網羅的にまとめられています。

 

人工関節関連で最後にもう一冊、感染対策の教科書を紹介します。

本来、人工股関節全置換術は患者のQOL、ADLを高める効果を目的に行われるものですが、人工関節置換術周囲感染はひとたび感染すると、逆にその目的を損なう整形外科医にとってもっとも忌むべき致命的な合併症にもなります。

この教科書は、世界80カ国の整形外科医のみならず、感染症専門医、リウマチ専門医、放射線科専門医、病理学、薬理学の一流の研究者が一堂に会し、長時間にわたり多くの論文を吟味して作成されたコンセンサスです。

 

感染の発症機序に止まらず、予防、診断、治療についての解説はそのまま実践に役立つ内容になっています。

よせやん

 

リハビリテーション

最後に、膝関節のリハビリテーションの教科書です。

この教科書は、膝のリハビリを学ぶ上で非常にいい教科書です。

膝関節の疼痛、可動性障害、不安定性、筋機能不全やなどの評価とリハビリがしっかりとまとまっています。

それだけでなく、他部位からの影響として足部・足関節機能、股関節機能、腰椎・骨盤帯機能、胸郭からの影響についてまとまっているのも非常にいいなと思ったポイントです。

 

膝の障害といえど、必ずしも膝だけに原因があるわけではないからです。

よせやん

 

もう一冊、スポーツ整形外科医としておすすめなのはこちらです。

この教科書では、膝のスポーツ傷害のリハビリテーションが院リハビリテーションからアスレティックリハビリテーションまで解説されているのが最大のポイントです。

写真も豊富で、要点もまとまっていて、非常に読んで理解しやすい教科書です。

 

スポーツドクターとしては、日常生活復帰までの病院リハビリテーションだけでなく、その後、スポーツ復帰するまでのアスレティックリハビリテーションまで知っておくことは選手を診療する上で非常に大切です。

よせやん

膝関節外科の英語の教科書

最後におまけで、関節外科の英語の教科書です。

医師にとって英語は論文を読んだり、書いたりする上で必ず必要です。

意味の知らない単語や言葉の言い回しを調べる時間を減らすためにも、少しでも慣れておいて損はありません。

 

膝関節外科全般の教科書ならこちらがおすすめです。

膝関節外科の疾患の診断から手術、リハビリテーション、治療成績まで英語でしっかりと勉強することができます。

今はもう一つ新しいeditionが2016年に出ています。

 

膝関節外科の王道である膝関節鏡についての教科書です。

僕の上司が使用している教科書で、いつか欲しいなと思っていますが、まだ僕は読めていません。

こちらも2018年に新しいeditionが出ています。

 

英語でしっかりと勉強したい方は読んでみてはいかかでしょうか。

よせやん

さいごに

以上、今回は膝関節のおすすめ教科書をかなりマニアックに紹介しました。

 

僕の専門としている分野の1つでもあるので、かなり詳細に紹介してみました。

膝関節に興味のある方が、そのニーズに合う教科書を探すのにかなり役立つのではないでしょうか。

 

何はともあれ、日々勉強することのどれだけ多いことか。勉強してもしても新しく勉強することが湧き出てきます。

若手だから当たり前なんでしょうが、前線でやっていくためには、結局医者はいつになっても日々勉強なのかなと思います。

 

この記事が股関節外科の教科書を探している方の参考になれば幸いです。

よせやん

 

 

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サッカーを愛する若手整形外科医です。 夢はサッカー日本代表チームドクターになること! 仕事でも趣味でもスポーツに関わって生きていきたい! 自分の日々の勉強のため、また同じ夢を志す方やスポーツを愛する方の参考になればと思い、スポーツ医学、整形外科、資産形成などについてブログを書いています。
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