「現代サッカーの特徴」「いい選手の条件」とは?

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どうも、こんにちは。

今日も夜フットサルがあるので、早めに記事をアップしておきます。
新シーズンが始まり、フットサルの回数が増えてきたからか最近1日の睡眠時間長くなっています。
別に悪いことだとは思いませんが、自由に使える時間が少なくなってしまうのは困ったもんですね。
本当に時間が買えるようにならないものでしょうか…。

さて、今日はサッカー関連で、「現代サッカーの特徴」について考察してみます。
現代サッカーにはどういった特徴があるのでしょうか?
現代サッカーにおいて「いい選手」はどういう選手のことを言うのでしょうか?
今回は、これらに関してスポーツ科学における生理学的な側面から考えてみました。

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はじめに

近年、サッカーを取り巻く環境は大きく変化し、選手のパフォーマンスの改善に科学が果たす役割が非常に大きくなってきています。
なかでもビデオを用いた試合分析や、生理学的背景をもとにしたトレーニング科学は、現代のサッカーにおいてさまざまな情報を提供してくれるため、トレーニングを行ううえで非常に有用です。

選手のパフォーマンスを改善するためには、まずサッカーの競技特性を知る必要があります。
サッカーの試合中の行動パターンを調査した報告によると、90分間の試合で1人の選手がボールを保持する時間は、多くても3分程度と考えられています。
( Rico J, Bangsbo J. Proceedings from the 1st congress of national analysis of sport. 1992 )
それ以外の多くの時間はボールを保持せずにランニングをしているか、止まったり、歩いていることになります。

今回は、現代サッカーにおける走行距離と動きの特性について考察し、現代サッカーではどのような選手が求められているのか考えてみましょう。

走行距離

サッカーの試合で、選手達はどれくらいの距離を走行していると思いますか?

試合中にフィールド内でプレーをする選手の走行距離は、10km前後であるといわれています。
2010年に開催されたFIFAワールドカップ南アフリカ大会における、1試合で平均80分以上出場している選手の大会中の総走行距離は、9,881.9±857.3(7,796〜12,593)mでした。
国別の平均値でみると、日本は出場32カ国中10位の結果でした。
ちなみに、2014年のワールドカップブラジル大会では、日本は出場32カ国中19位でした。

一般に、試合後半の走行距離は、前半と比較して低下する傾向にあることが報告されています。
これは疲労の関係から当然と言えば当然のことでしょう。
また、ポジションによる差が認められ、通常はミッドフィルダー(MF)の選手の走行距離が長い傾向にあります。
( Rienze E, et al. J Sports Med Phys Fitness. 2000 )
( Bangsbo J, et al. Can J Sports Sci. 1991 )
( Mohr M, et al. J Sports Sci. 2003)
この中で、Bangsboらのデンマーク選手を対象にした調査では、MFの選手で平均11,400mであったと報告されています。

これらの報告から考えると、1試合における成人男子選手の平均的な走行距離は、個人差やポジションによる差を考慮しても、9〜12km程度ではないかと思われます。
過去の時代においては、「量より質」が重視されており、運動量がなくても上手い選手が重宝されていました。
しかしながら、現代のサッカーにおいては、

運動量が多くて、テクニックも備わっている」というハイブリッド型の選手がいい選手の必須条件

となってきているわけです。

現代のいい選手の例外

しかし、面白いことに例外というのはあるもので、これに当てはまらない有名な選手もいます。
それは、バルセロナ所属のアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ選手です。
メッシ選手は時代遅れとも言える、「量より質」の選手なのです。

有名な例を紹介すると、2014年のワールドカップブラジル大会で、スイスとのベスト8をかけた試合で、メッシ選手は延長後半13分に決勝点をアシストし、その試合のマン・オブ・ザ・マッチに選出されています。
この試合で、延長前後半を含めた120分間でメッシ選手は、両チームフル出場選手中最低の10.7kmしか走っていませんでした。
ちなみに、メッシ選手は90分間のグループステージの3試合においても、一度も走行距離が10kmを超えたことはありません。

逆に言うと、現代サッカーにおいては、「走れない」のならばメッシ選手級の活躍をする必要がある、ということです。
メッシ選手は「走れない」のではなくて、「走らなくていい」選手として認められているわけですね。

動きの特性

次に、試合中の選手の動きの特性分析に関する知見を紹介します。
試合中の動きの特性は、スタンディング、歩行、ジョギング、低・中・高強度ランニング、スプリント、バックランに分類されます。
試合中にもっとも高い頻度で出現する動きの特性は、歩行やジョギングです。

近年、このような動きの特性の中で、高強度ランニングに関する注目が高まっています。
イタリアのトップレベル選手を対象にしたMohrらの報告によると、高強度ランニング(時速15km以上)は1試合あたり平均2.43kmで、競技レベルの高い選手の方がより多くの高強度ランニングを行っていることが報告されています。
( Mohr M, et al. J Sports Sci. 2003)

さらに、Di Salvoらによると、2003年から2006年までの3シーズンにおけるイングランドプレミアリーグでの1試合あたりの高強度ランニング(時速19.8km以上)およびスプリント(時速25km以上)の移動距離は年々増加していることが報告されています(図1)。

サッカー 特性
図1:イングランドプレミアリーグにおける高強度ランニングとスプリントのシーズン変化( Di Salvo V, et al. Int J Sports Med. 2009を参考に作成 )

また、ポジションごとにみてみると、スプリントの回数はフォワード(FW)とMF(特にサイド)の選手で多いことが報告されています。
併せて、このような高強度ランニングやスプリントは、競技レベルに関わらず、試合終盤にかけて低下する傾向にあることも明らかになっています。
( Di Salvo V, et al. Int J Sports Med. 2009 )

これらの報告は、

現代サッカーでは、選手に要求される高強度ランニングが増加している

ことを示唆していると考えられます。
その背景には、近年の攻守にわたる戦術面の変化、特に前線から守備を積極的に行う戦略や、ディフェンダー(DF)や守備的MFなどの守備的なポジションの選手が、攻撃に参加する際にみられるオーバーラップランニングのようなハイスピード状態でのフリーランニングが要求されることと関係していると思われます。

参考図書

今回は、現代サッカーの特徴を生理学的な側面から考えてみました。
好きなことを科学するのっておもしろいですよね。

スポーツ科学は日々進歩しているので、今後もスポーツに関する研究が進んでいくことでしょう。
スポーツに関わる人は、そういった知見を吸収していかないと時代に取り残されてしまうかもしれませんね。
日々、勉強勉強!です。

スポーツ科学に関する面白いネタがあったら、また紹介していきます。

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