サッカー日本代表チームドクターを目指す整形外科医のブログ

目指せスポーツドクター

カテゴリー

検索

スポーツ医療者の検索はこちら。医療者の方は登録もお願いします。

肉離れをクセにしないための再発予防 |再発の原因から考えてみよう!

 
Sponsored Link
Sponsored Link
この記事を書いている人 - WRITER -
サッカーを愛する若手整形外科医です。 夢はサッカー日本代表チームドクターになること! 仕事でも趣味でもスポーツに関わって生きていきたい! 自分の日々の勉強のため、また同じ夢を志す方やスポーツを愛する方の参考になればと思い、スポーツ医学、整形外科、資産形成などについてブログを書いています。
詳しいプロフィールはこちら

どうも、こんにちは。
若手整形外科医のよせやんです。

さて、今日は肉離れシリーズです。

今回の内容を理解するためにも、奥脇の分類とスポーツ復帰のところは非常に重要になってくるので、しっかり覚えていない方は先に復習しておいて下さい。

今回は、今回は肉離れがクセになりやすい原因とそれに対する対策、それを踏まえた上での肉離れの再発予防についてやっていきます。

Contents

肉離れがクセになりやすい原因

スポーツ選手にとって、怪我は常に頭においておかなければいけないものですが、怪我は本当に辛いものであり、スポーツ復帰してすぐに再発してしまったときの絶望感は想像に難くないでしょう。

 

肉離れは再受傷・再損傷(再発)することが多く、クセになりやすいと言われています。

よせやん

まず、この原因を考えてみましょう。

肉離れが「クセになりやすい」と言われる原因としては、大きく分けて以下の2つのケースが考えられます。

肉離れが再発が多い原因
  • 不完全な治癒による再発例
  • 損傷既往部周辺の再損傷例

 

では、これらのケースについて詳しく考察していきましょう。

不完全な治癒による再発例

これは、不完全に治癒したまま同じ部位を再受傷するケースです。

 

この原因としては、早すぎるスポーツ復帰が考えられるでしょう。

Ⅰ型であれば(筋腱移行部の損傷がなければ)痛みがなくなれば早期復帰が可能なので、あまり早すぎるスポーツ復帰の原因にはなっていないと思います。

おそらく、早すぎるスポーツ復帰をしてしまう原因としては、以下のことが考えられます。

早すぎるスポーツ復帰の原因
  • Ⅱ型であるのに選手が勝手に軽症であると判断し、医療機関を受診しない場合
  • 医療機関を受診したものの、Ⅱ型をⅠ型と誤診してしまった場合
  • Ⅱ型と診断したもののMRIフォローがなされておらず、筋腱移行部(特に腱膜)の修復が不十分なまま復帰してしまう場合

 

つまりは、

受傷後の重症度、リハビリ中の損傷部の回復程度が把握できていないことが原因となるわけです。

 

MRIで腱膜の修復状況を確認しないで復帰の過程を進めた場合(Ⅱ型をⅠ型と誤診した場合も同様ですが)、半数近くが再発すると言われています。

よせやん

腱膜の修復が不十分なまま復帰し、さらに復帰初期から強い負荷をかけてしまえば、同部位を再受傷するのは当たり前かもしれませんね。

損傷既往部周辺の再損傷例

こちらは、同じ部位ではなく、一度受傷した部位の近くを再損傷するケースです。

この理由としては、以下のことが考えられます。

損傷既往部周辺の再損傷の原因
  • 肉離れを誘発する原因動作があること
  • その原因動作が同じ筋に働くこと
  • その筋の筋力が不十分であること

 

つまりは、

損傷しやすい状況の改善が得られていないことが原因となっているわけです。 

 

肉離れをクセにしないための再発予防

今までの肉離れがクセになりやすい理由を踏まえた上で、肉離れをクセにしないための再発予防ついて最後に述べたいと思います。

 

ズバリ、再発予防のポイントは以下の3つです。

肉離れ再発予防のポイント
  • 初期に適切な診断を行う。
  • 損傷部の回復程度を適切に把握する。
  • 原因を明らかにし、それに対策する。  

 

まずは、

受傷後の重症度を正確に把握するため、初期に適切な診断を行うことが大切です。

 

Ⅰ型であるのかⅡ型であるのか、およびその重症度をきちんと判別することが、再発のない復帰を目指すために最も重要です。

よせやん

また、

Ⅱ型であれば損傷部(特に腱膜の)の回復程度を把握するために、定期的にMRIフォローを行うことが大切です。

これは、診療の流れのところでも強調してきました。

 

そして、

肉離れを起こした原因動作を明らかにし、それに対する対策として、動的アライメントを改善させたり、大腿の肉離れであれば大腿四頭筋とハムストリングの筋力比を改善させることなどを行います。

 

さらには、筋力がきちんと回復したことを確認してから復帰させることも大切でしょう。

前回の記事で実臨床では80-90%程度まで回復させることを説明しましたね。

おわりに

以上、今回は肉離れがクセになりやすい原因とそれに対する対策、それを踏まえた上での肉離れの再発予防についてお話ししました。

肉離れは再発すると、結局スポーツ復帰は遅くなってしまいます。

 

しかしながら、漫然と長い時間プレイを禁止させるべきではなく、腱膜の修復過程に合わせてリハビリテーションを進めていき、再発させないように対策した上で、できるだけ早くスポーツ復帰させることが大切です。

よせやん

今までの話を活かして頂き、肉離れの再発を繰り返して泣く選手が1人でも減ることを願います。

 

本気でスポーツ医学と運動器診療を学びたい人のために!

  • どこにいても(都会でも地方でも)
  • 誰でも(医師・理学療法士・鍼灸師・柔道整復師・トレーナー・学生などスポーツに関わる全ての人)
  • いつでも(24時間)

利用可能なスポーツセミナー動画配信サービス!!

1週間1円トライアル実施中!!

この記事を書いている人 - WRITER -
サッカーを愛する若手整形外科医です。 夢はサッカー日本代表チームドクターになること! 仕事でも趣味でもスポーツに関わって生きていきたい! 自分の日々の勉強のため、また同じ夢を志す方やスポーツを愛する方の参考になればと思い、スポーツ医学、整形外科、資産形成などについてブログを書いています。
詳しいプロフィールはこちら
関連記事(一部Sponsored Link含む)

- Comments -

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


Copyright© 目指せスポーツドクター , 2016 All Rights Reserved.