【2017年版】スポーツ選手が使用可能な痔疾患・にきびに対する薬リスト

どうも、こんにちは。
若手整形外科医のよせやんです。
今日は2017年版のアンチ・ドーピングとして使用可能な痔疾患・にきびに対する薬をご紹介します。
アンチ・ドーピングとして使用可能な薬の紹介も残すところあとわずかです。アンチ・ドーピングとして使用可能な全薬リストのページを作りたくて、今までコツコツと記事にまとめてきましたが、あと2回ほどで作りたかったまとめ記事が作れそうです。
アスリートは薬を使う場合はこのリストの中から使えば、うっかりドーピングを防ぐことができますし、医療スタッフもチームと共に携帯する薬をこのリストの中の薬だけにしておけば、自分が手渡した薬によって選手がドーピング検査に引っかかってしまうことは起こり得ません。
医療従事者の方もアスリートに対してはこの記事の中にある薬を処方しておけば、ドーピング検査に該当する薬を知らずに処方してしまうことを防ぐことができますので、ぜひ知っておくとよいかと思います。
Contents
はじめに
今回、紹介するのは2017年版のアンチ・ドーピングとして使用可能な痔疾患・にきびに対する薬です。
アスリートの方にも痔で悩んでいる方やにきびで悩んでいる方もいるかと思います。そういった疾患に対する薬にもドーピング対策としては注意していかなければいけません。
この記事では、ドーピング検査のうち競技会検査での使用可能な薬のみを紹介していきます。競技会検査では、禁止物質の一部が検査されるので、このリストの薬はいつでも安心して使用することができます。
病院で処方される処方薬とお店で売っている市販薬に分けて紹介していきます。
注意
- 禁止物質でも申請手続きにより「治療使用特例(Therapeutic Use Exemption:TUE)」を受けられる場合があります。
- また使用量が少なく、尿中濃度が低ければ使える薬もありますが、そのような使用条件に制限のある薬はここでは紹介していません。
- この記事で紹介するリストは例示であり、他にも多くの使用可能な医薬品はあります。
- ジェネリック医薬品(後発医薬品)は、先発医薬品と同等の有効成分を含有しているため、基本的には使用可能です。
- 市販薬は名前全体が完全に一致することを確認してください。ほとんど同じ名前でも頭に「新」がついたり、終わりに「錠」や「会社名」あるいは「アルファベット」がついているだけで組成が異なる場合があります。
痔疾患に対する処方薬
まず、アンチドーピングとして使用可能な痔疾患に対する処方薬です。
- サーカネッテン配合錠(クロモグリク酸ナトリウム)
- ヘモクロンカプセル(トリベノシド)
- ポステリザン(大腸菌死菌製剤)
痔疾患に対する薬を病院で処方してもらう場合にはこの中の薬を処方してもらえば安心です。
スポーツドクターや一般整形外科医であってもアスリートに対して投薬を行う場合は、このリストの中の薬を処方しておけば基本的に安心ですので参考にしてください。
痔疾患に対する市販薬
次に、アンチドーピングとして使用可能な痔疾患に対する市販薬です。
- 内服ボラギノールEP
- プリザクールジェル
痔疾患に対する薬については、以下のことも知っておきましょう。
経直腸による糖質コルチコイドの使用(注入軟膏および坐剤を含む)は禁止されていますが、肛門に塗布する糖質コルチコイドを含有する痔疾患治療薬の軟膏は使用可能です。
にきびに対する薬の処方薬
そして、アンチドーピングとして使用可能なにきびに対する薬の処方薬です。
- ディフェリンゲル(アダパレン)
- ベピオゲル(過酸化ベンゾイル)
- スタデルム(イブプロフェンピコノール)
にきびに対する薬を病院で処方してもらう場合にはこの中の薬を処方してもらえば安心です。
スポーツドクターや一般整形外科医であってもアスリートに対して投薬を行う場合は、このリストの中の薬を処方しておけば基本的に安心ですので参考にしてください。
にきびに対する薬の市販薬
最後に、アンチドーピングとして使用可能なにきびに対する薬の市販薬です。
- エバユースにきび薬(イブプロフェンピコノール)
- オロナインH軟膏(クロルヘキジジングルコン酸塩)
上の注意でも書いたように、市販薬は名前全体が完全に一致することを必ず確認してください。
ほとんど同じ名前でも頭に「新」がついたり、終わりに「錠」や「会社名」あるいは「アルファベット」がついているだけで組成が異なる場合があり、実際に名前のほとんど同じ薬は非常に多いので注意しておきましょう。
おわりに
以上、今回は2017年版のアンチ・ドーピングとして使用可能痔疾患・にきびに対する薬を紹介しました。
スポーツ界でもドーピングは最近注目を浴びるようになってきた分野です。思いがけないうっかりドーピングや自分が処方した・選手に手渡した薬で選手がドーピング検査で引っかかってしまい、悲しい運命を辿ることがないように、今回紹介した薬の中から薬を選んで頂くと安心です。
スポーツ関係者の方には是非とも参考にして頂けましたら幸いです。
本気でスポーツ医学と運動器診療を学びたい人のために!
- どこにいても(都会でも地方でも)
- 誰でも(医師・理学療法士・鍼灸師・柔道整復師・トレーナー・学生などスポーツに関わる全ての人)
- いつでも(24時間)
利用可能なスポーツセミナー動画配信サービス!!
1週間1円トライアル実施中!!