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RICE療法|スポーツ現場での対応として知っておこう!

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サッカーを愛する若手整形外科医です。 夢はサッカー日本代表チームドクターになること! 仕事でも趣味でもスポーツに関わって生きていきたい! 自分の日々の勉強のため、また同じ夢を志す方やスポーツを愛する方の参考になればと思い、スポーツ医学、整形外科、資産形成などについてブログを書いています。
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どうも、こんにちは。
若手整形外科医のよせやんです。

今日は今年の仕事納めでした。大学病院にきてからの1年は、う〜ん、何と言いますか、自分次第の1年でした。楽しようと思えばどんだけでも楽ができただろうし、何かしたいことがあれば何でもできるだけの時間がありました。

正直、自分が思い描いていたよりはやれていません。終盤はこのブログに時間を割いていたのも原因の一つではありますが。とにかく、せめて今年度中には予定全て終わらせます!!

さて、今日はスポーツ医学の基礎の基礎、RICE療法についてお話しします。

聞いたことがある方は多いと思いますが、

  • なぜRICE療法が必要なのか?
  • どれくらいの期間続けるべきなのか?

といった質問にすぐに答えることができますか?!

RICE療法は外傷対応の基礎の基礎なので、しっかりと復習しておきましょう。

よせやん

RICE療法とは

スポーツ現場では多くの怪我に遭遇しますが、怪我をした選手に遭遇した場合、病院へ受診する前にどうのような対処が必要でしょうか。

軟部組織の傷害(特に外傷)の治療では、受傷後24時間が最も重要です。

軟部組織が受傷すると血管が損傷し、軟部組織の周辺に血液が貯留して周囲の組織を圧迫するため、二次的な低酸素血症が起こり、さらに組織損傷が助長されてしまいます。

また、筋肉内血腫は出血量の増加によって筋内圧が上昇し、著明な疼痛、機能障害が進行します。これによって、骨化性筋炎や急性コンパートメント症候群を引き起こすことがあります。

そのため、スポーツ傷害の急性期には患部の出血や炎症を減少させるため、まずはそれぞれの頭文字を並べたRICE療法と呼ばれる以下の4つの処置を行います。

RICE療法とは
 

  • Rest(安静)
  • Ice(冷却)
  • Compression(圧迫)
  • Elevation(挙上)

これら4つに、

  • Stabilization(固定)

もしくは

  • Protection(保護)

を合わせて、「RICE+S療法」もしくは「PRICE療法」と呼ばれることもあります。 

では、これら4つの処置について順にまとめていきます。

Rest(安静)

まずRest(安静)です。

急性期は損傷の程度にもよりますが、スポーツ活動を中止させ、患部安静により出血と腫脹の軽減を図ります。

これは、出血などの損傷を受傷した際に、患部周辺の関節や筋肉が運動することにより、血行が促進され、脈拍の上昇とともに出血が増悪する可能性があるためです。

また、さらなる二次損傷を防止するという意味もあります。

必要があれば、下肢外傷では松葉杖を、上肢外傷では三角巾を用いて安静とします。

Ice(冷却)

続いて、Ice(冷却)です。

患部を冷却することにより、組織の温度を下げて毛細血管を収縮させ患部の初期の内出血を減らす、代謝を低下させて炎症を抑制する、痛みに対する神経感受性を鈍らせて疼痛を緩和する、などの効果が期待できます。

また、冷却除去時には、二次的に反応性の血管拡張が生じ、疼痛物質や代謝産物をwash outさせる効果があります。

冷却方法
 患部に薄いタオルなどを置いて、その上から氷袋や再利用が可能な冷凍ゲルパックをその場所にフィットするように当て、包帯で軽く圧迫します。

四肢の外傷では、バケツに入れた氷水に患部を浸す方法も有用です。

冷却スプレーは受傷直後に用いられることが多いですが、深部には効果がないとされています。

患部の冷却の時間と頻度に関しては、エビデンスは少ないですが、最初の24時間は1〜2時間ごとに15分程度と頻回に冷却し、その後頻度を徐々に減らすという方法で48〜72時間継続するのが一般的です。

今年行った健康スポーツ医学講習会の、「スポーツ現場での救急処置ー整形外科系ー」という講義を、順天堂大学大学院スポーツ医学教授である櫻庭先生がしてくださいましたが、先生は冷却の時間・回数・期間に関して「3・3・3の原則」を提案されていました。

3・3・3の原則
  • 1回15〜30分
  • 1日3
  • 3日間

で冷却を行う 

覚えやすいので、こちらで覚えてもよいかもしれません。

ただし、冷却に関しては、長時間の冷却による皮膚の凍傷神経損傷などの副作用に注意が必要です。

特に、Raynaud減少、寒冷アレルギー、高度の循環障害、高度の知覚傷害ををもつ患者は、細胞壊死のリスクがあるため禁忌とされています。

また、Khoshnevisらは、長時間の冷却により血流が低下し過ぎると、しばらくの間血流が低下したままとなってしまい、損傷した組織の修復が遅延する可能性について述べています。( Khoshnevis S, et al. Knee Surg Sports Traumatol Arthrosc. 2014 )

凍傷などのリスクも考え、長時間連続で冷却しないように注意しましょう。

Compression(圧迫)

続いて、Compression(圧迫)です。

出血と血腫形成の減少、さらに止血の意味を含めて、弾性包帯やテーピングを用いて圧迫を行います。

包帯はしっかり巻く必要がありますが、あまり強く圧迫すると、太い血管や神経を圧迫して、血行障害神経麻痺などを引き起こす危険が伴うので注意が必要です。

患部より先がしびれてきたり、色が変わったりしてしていないかを、よく確認することが大切です。

Elevation(挙上)

最後に、Elevation(挙上)です。

患部を挙上することにより静脈圧が下がり、間質液の貯留が減少して腫脹が軽減する効果を期待できます。

ここでいう挙上とは、患部を心臓よりも高く持ち上げるということです。

当院整形外科病棟のでは、看護師からの指導のもと、術後の患者さんの多くが患部挙上を実践してくれていますが、残念なことに診察室に行くとほとんどの患者さんは患部が心臓よりも高く持ち上がっていない状態で患部挙上をしています。

なぜ挙上するのかという意味を考えて、ぜひ実践してください。

おわりに

以上、今回はRICE療法に関してまとめました。

RICE療法は外傷対応の基礎の基礎なので、しっかりと復習しておきましょう。

よせやん

今回の参考文献は以下のものです。

土屋正光.今日の整形外科治療指針 第5版:医学書院.2004
中村耕三編.運動器診療最新ガイドライン:総合医学者.2012
日本サッカー協会スポーツ医学委員会編.サッカー医学テキスト:金原出版株式会社.2012

 

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