【2017年版】スポーツ選手が使用可能な鼻づまり・口腔炎に対する薬、うがい薬リスト
どうも、こんにちは。
若手整形外科医のよせやんです。
日曜日は昼からJFLのマッチドクターの仕事をしてきて、夜は研修医のときにお世話になった整形外科の大好きな先生と飲みに行っていました。研修医の時代によく飲みに連れて行ってもらったし、忙しすぎるときは仕事が終わった後に一緒に研修医室で飲んだりしてもらっていた先輩です。
懐かしい気持ちでいっぱいで、また仕事を頑張る気が漲りました。今週も頑張ります。
さて、今日は2017年版のアンチ・ドーピングとして使用可能な鼻づまり・口腔炎に対する薬、うがい薬をご紹介します。
アスリートは薬を使う場合はこのリストの中から使えば、うっかりドーピングを防ぐことができますし、医療スタッフもチームと共に携帯する薬をこのリストの中の薬だけにしておけば、自分が手渡した薬によって選手がドーピング検査に引っかかってしまうことは起こり得ません。
医療従事者の方もアスリートに対してはこの記事の中にある薬を処方しておけば、ドーピング検査に該当する薬を知らずに処方してしまうことを防ぐことができますので、ぜひ知っておくとよいかと思います。
Contents
はじめに
今回、紹介するのは2017年版のアンチ・ドーピングとして使用可能な鼻づまり・口腔炎に対する薬、うがい薬です。
アスリートの方も体調を崩して鼻が詰まっていたり、喉が痛くなることや口内炎ができてしまうことがあるでしょう。
この記事では、ドーピング検査のうち競技会検査での使用可能な鼻づまり・口腔炎に対する薬、うがい薬のみを紹介していきます。競技会検査では、禁止物質の一部が検査されるので、このリストの薬はいつでも安心して使用することができます。
病院で処方される処方薬とお店で売っている市販薬に分けて紹介していきます。
注意
- 禁止物質でも申請手続きにより「治療使用特例(Therapeutic Use Exemption:TUE)」を受けられる場合があります。
- また使用量が少なく、尿中濃度が低ければ使える薬もありますが、そのような使用条件に制限のある薬はここでは紹介していません。
- この記事で紹介するリストは例示であり、他にも多くの使用可能な医薬品はあります。
- ジェネリック医薬品(後発医薬品)は、先発医薬品と同等の有効成分を含有しているため、基本的には使用可能です。
- 市販薬は名前全体が完全に一致することを確認してください。ほとんど同じ名前でも頭に「新」がついたり、終わりに「錠」や「会社名」あるいは「アルファベット」がついているだけで組成が異なる場合があります。
鼻づまりに対する処方薬
まず、アンチドーピングとして使用可能な鼻づまりに対する処方薬です。
- インタール点鼻液(クロモグリク酸ナトリウム)
- ザジテン点鼻液(ケトチフェンフマル酸塩)
- プリビナ液(ナファゾリン硝酸塩)
鼻づまりに対する薬を病院で処方してもらう場合にはこの中の薬を処方してもらえば安心です。
スポーツドクターや一般整形外科医であってもアスリートに対して投薬を行う場合は、このリストの中の薬を処方しておけば基本的に安心ですので参考にしてください。
鼻づまりに対する市販薬
次に、アンチドーピングとして使用可能な鼻づまりに対する市販薬です。
- エージーアレルカットEX
- パブロン点鼻クイック
上の注意でも書いたように、市販薬は名前全体が完全に一致することを必ず確認してください。
ほとんど同じ名前でも頭に「新」がついたり、終わりに「錠」や「会社名」あるいは「アルファベット」がついているだけで組成が異なる場合があり、実際に名前のほとんど同じ薬は非常に多いので注意しておきましょう。
- 糖質コルチコイドの全身的使用は禁止ですが、耳・鼻の疾患に対しての局所使用は可能です。
- 血管収縮薬であるナファゾリンなどの点鼻は、用法・用量に従う限り使用可能です。
口内炎に対する薬・うがい薬の処方薬
まず、アンチドーピングとして使用可能な口内炎に対する薬・うがい薬の処方薬です。
- アフタッチ口腔用貼付剤(トリアムシノロンアセトニド)
- 含嗽用ハチアズレ顆粒(アズレンスルホン酸ナトリウム水和物・炭酸水そナトリウム)
- デキサルチン口腔用軟膏(デキサメタゾン)
- SPトローチ「明治」(デカリニウム塩化物)
口内炎に対する薬・うがい薬を病院で処方してもらう場合にはこの中の薬を処方してもらえば安心です。
スポーツドクターや一般整形外科医であってもアスリートに対して投薬を行う場合は、このリストの中の薬を処方しておけば基本的に安心ですので参考にしてください。
口内炎に対する薬・うがい薬の市販薬
次に、アンチドーピングとして使用可能な口内炎に対する薬・うがい薬の市販薬です。
- 浅田飴のどクールスプレー
- ペレックストローチ
口内炎に対する薬・うがい薬についても注意事項があります。
おわりに
以上、今回は2017年版のアンチ・ドーピングとして使用可能な口内炎に対する薬・うがい薬を紹介しました。
スポーツ界でもドーピングは最近注目を浴びるようになってきた分野です。思いがけないうっかりドーピングや自分が処方した・選手に手渡した薬で選手がドーピング検査で引っかかってしまい、悲しい運命を辿ることがないように、今回紹介した薬の中から薬を選んで頂くと安心です。
スポーツ関係者の方には是非とも参考にして頂けましたら幸いです。
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