基礎研究ってどんなことをやっているの?ほとんどは地味で愚直な仕事です
どうも、こんにちは。
整形外科医のよせやんです。
よせやん
本日は夕方まで病院で仕事と研究をして家に帰り、家族とゆっくりと過ごしてから当直に出てきました。
家にいた時間は2時間位だけですが、そんな少しの時間でも家族と過ごせる時間は癒しをくれますね。
身体は疲れていますが、心はすごく癒されます。
家族がみんな健康で当たり前の日常を送れることに感謝ですね。
さて、今日はスポーツ医学のことではなく最近力を入れている基礎研究のことを少し取り上げてみようと思います。
普通に生きていたら基礎研究のことなんてあまり知らないと思いますので、基礎研究とはどんなものなのか少し紹介してみようと思います。
Contents
仕方なく始めた基礎研究
基礎研究は、興味があってやり始める方も中にはいるかもしれませんが、ほとんどは基礎研究自体には興味がなく、学位を取るために大学院に入って仕方なく?始める方が多いと思います。
実際に僕もそうでした。
僕はいろいろな生き方を模索しているので、アカデミックキャリアに進む可能性も残しておきたかったですし、将来よせやんではなくて正体を晒すことがあった時に医師としてある程度しっかりしたバックグラウンドを持っておきたかったというのもあります。
ただ、どうせ自分の人生の貴重な時間を使って大学院に行くなら、テキトーに研究をするのではなくて、しっかり研究しようとは思っていました。
大学院に入ると中には上の先生がやっていた研究を引き継いだり、その派生の研究をやることもあるかもしれません。
でも、僕は自分が将来専攻する分野の研究、かつ自分がやりたいと思う研究をしたかったので、誰かがやっていた研究テーマではなくて新しくテーマを決めて研究を始めました。
よせやん
基本的なことさえ何も知らない基礎研究
しかし、大学院に入った当初は基礎研究の基の字も知りませんでした。
なんたって、医学生の時はスポーツに興味があっただけで医学には全然興味がなく、特に基礎医学になんて全く興味ありませんでしたから。
基礎医学の分野は本当に進学するために、テスト対策をしてきただけなので何の知識も頭に残っていませんでした。
だから、研究に関わる全てのことを教科書や文献で調べて、とりあえず試しながらやってきました。
なので、実際に本格的に研究を始めることができたのは半年くらい経過してからでした。
だけど、何も知らないがゆえに、日々新しく知ることや学ぶことばかりでした。
人間どんな分野のことでも愚直に続け、できることが増えたり、内容を本当に理解してくると段々と面白くなってくるものです。
研究を続けて結果が出てくるようになると、研究が好きとまではいきませんが面白いところもあるなと思うようになってきました。
よせやん
やってることはとっても地味な基礎研究
そんなこんなで今も研究を続けているわけですが、やってることはとても地味です。
昔はテクニシャンの方に頼んでいた染色や組織のブロック標本の作成なんかも、今では自分でできることは基本的に自分でやっています。
それはやりたいことが増えてくると、人に頼むより自分でやった方が圧倒的に早いからです。
大学に所属している整形外科医の先生ならわかると思いますが、ちょうどこの時期はORS(アメリカ整形外科基礎学会)の抄録締め切りと科研費の申請締め切りの時期なので、それに向けてみんなが忙しくしている時期です。
まさに僕もORSの抄録を出すのに合わせて実験を進めておきたかったので、この1ヶ月はめちゃくちゃ研究しました。
細胞や組織の染色は1000枚近く染めたと思いますし、それを使って1つの結果を出すために、1000枚くらいの写真を撮りました。
合計で細胞や組織の写真だけで何千枚撮ったかわかりません。
もちろんその合間に動物実験や細胞実験も並行してやりますが、それも基本的にいつもやっている手技の繰り返しです。
このように基礎研究は、基本的に何か考えて応用的なことをやるというよりは、同じことをただひたすら繰り返すのでめっちゃ地味で愚直な仕事です。笑
しかも、そうやって頑張って実験したのに、最終的に解析した結果が全く使えなかったり、出て欲しい結果通りにならないことも少なくありません。
そうなるとそれまでにやっていたことは残念ながら無駄になるのですが、結果が出るまで試行錯誤してただただ繰り返すのです。笑
しかし、そうやって地味に愚直にやっているからこそ、思うような結果が出た時は本当にうれしいのかもしれませんね。
よせやん
また基礎研究は、目の前の患者さんだけでなく、もっともっと多くの患者さんを救うことできる可能性を秘めていますし、日々医学が進歩していくのは基礎研究のおかげです。
おわりに
以上、今回は基礎研究とはどんなものなのかあまり馴染みがない方にもわかるように紹介しました。
まあこうやって聞くと面白くなさそうだと思う人がほとんどでしょう。笑
大学院を出てからも基礎研究を続けている人の多くは、アカデミックキャリアで上を目指したいと思っている人か純粋に基礎医学・基礎研究に興味がある人のどちらかだと思います。
自分もとりあえず今はアカデミックキャリアの選択肢も残しておきたいというのもありますし、今までせっかくやってきたことなのでしっかりと論文として形にしたいので、今はまだ基礎研究を続けようと思っています。
よせやん
学生になった時や医者になったばかりの時は、まさか自分が基礎研究をしていくことになるとは微塵も思っていませんでした。笑
人生はどうなるかわからなくて面白いものですね。
ただ、僕は人に決められる人生ではなく、自分で生きたいように生き方を選択したいので、しっかりと多くの選択肢を残せるようにキャリアを積んでいこうと思います。
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