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外傷性膝蓋骨脱臼|原因・受傷機転・分類・症状・整復・治療を解説!

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サッカーを愛する若手整形外科医です。 夢はサッカー日本代表チームドクターになること! 仕事でも趣味でもスポーツに関わって生きていきたい! 自分の日々の勉強のため、また同じ夢を志す方やスポーツを愛する方の参考になればと思い、スポーツ医学、整形外科、資産形成などについてブログを書いています。
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どうも、こんにちは。
若手整形外科医のよせやんです。

最近気づいたら何か色々とやっていて忙しかったので、久々にブログをのぞいて見たら最近全く医学系の記事を書いていませんね。

最近はブログには書きたいことを書いたらいいかなぁとも思っているんですが、スポーツ医学の勉強のために見てくれている方も多いと思いますので、スポーツ医学関連の記事も定期的にアップしていこうと思います。

 

というわけで、今日は久しぶりにスポーツ医学の記事です。

スポーツ現場では稀な、外傷性膝蓋骨脱臼についてまとめようと思います。

いわゆる先天性素因のある反復性膝蓋骨脱臼は日常の臨床で頻繁に出会いますが、純粋な外傷性膝蓋骨脱臼は稀です。

これらの鑑別は困難なことが多く、混同されることも少なくありません

しかし、病態は全く異なるので、はっきりと分けて覚えておきましょう。

よせやん

受傷機転

まず、外傷性膝蓋骨脱臼がどのような受傷機転が起きるのか知っておきましょう。

外傷性膝蓋骨脱臼の受傷機転

 下腿・足部を固定され、膝関節軽度屈曲位で体幹・大腿部を強く内旋し、さらに膝蓋部に内側から強い外力が加わって発生します。

 

具体的には、

  • ラグビーやアメリカンフットボールなどのタックルを受けた時
  • 野球でベースに滑り込み、ベースに足を引っ掛けたまま相手選手とぶつかった時

などに発生します。

分類

外傷性膝蓋骨脱臼は、関節外脱臼関節内脱臼に分類されます。

関節外脱臼

関節外脱臼では、関節包が損傷して膝蓋骨が関節包外に脱臼します。

ほとんどの外傷性膝蓋骨脱臼が外側脱臼です

膝蓋骨内側支持機構が損傷され、特に内側膝蓋大腿靱帯(Medial patello-femoral legament:MPFL)が完全に断裂した場合には、膝蓋骨を整復してもtilting(膝蓋骨が正常な位置でなく傾いてしまう)が残存することが多いとされています。

関節内脱臼

関節内脱臼では、関節包の損傷がなく膝蓋骨は関節内に留まり、膝関節に対して膝蓋骨が水平位に転位します。

大腿四頭筋腱が膝蓋骨から裂離・断裂する場合は膝蓋骨関節面が近位側を向き、膝蓋腱が裂離・断裂する場合は遠位側を向きます

しかし、膝関節伸展機構が損傷し、大腿四頭筋腱が膝蓋骨から裂離・断裂する場合は膝蓋骨がそのまま遠位に、膝関節伸展機構が損傷し、膝蓋腱が裂離・断裂する場合は近位に逸脱します。

この場合は、膝関節伸展機構損傷(大腿四頭筋腱断裂・膝蓋腱断裂)と診断し、外傷性膝蓋骨脱臼とは言いません

症状

上述の通り、外傷性膝蓋骨脱臼は関節外外側脱臼がそのほとんどです。

先天性素因のある反復性膝蓋骨脱臼と異なり、自然整復されないことが多くあります

そのため、膝蓋骨は外側に転位して触れることができ、膝前方の変形を認めます。

腫脹、皮下出血、疼痛、膝蓋骨内側部の圧痛が著明で、疼痛は脱臼を整復しないと改善しません

 

MPFLを含めた膝蓋骨内側支持機構が完全に断裂してしまうと、膝蓋骨の解剖学的整復を保てない場合もあります。

また、関節内脱臼では、膝蓋骨の上極もしくは下極が突出しているのを触れることができます。

整復

膝蓋骨が脱臼したままの状態であれば整復を行う必要があります。

多くの症例は、膝関節をゆっくりと伸展位に持っていき、徒手的に膝蓋骨を内側に押すと容易に整復されます。

膝蓋骨脱臼の整復方法
膝関節をゆっくりと伸展位に持っていき、徒手的に膝蓋骨を内側に押す。

 

しかし、上述したようにMPFLを含めた膝蓋骨内側支持機構が完全に断裂してしまうと、膝蓋骨の解剖学的整復を保てない場合があります。

また、関節内脱臼の場合は徒手整復は困難な場合がほとんどです。

治療

保存的治療

整復を行い、整復位が保てる場合は保存的に治療します。

2〜3週間、膝関節伸展位で外固定を行います。

その後、さらに4週間ほど動的膝蓋骨装具(パテラブレース)を装着して可動域訓練、大腿四頭筋訓練を行います。

手術治療

徒手整復した後も整復位が保てない場合は手術治療の適応となります。

手術では、MPFLをよく展開して一次修復し、内側膝蓋支帯を縫合します。

さらに、膝蓋骨が正常位置に整復できない場合は、外側膝蓋支帯の切離を追加します。

¥術後は約3週間の外固定を行い、その後、可動域訓練と大腿四頭筋訓練を開始します。

初期治療が正しく行われた場合には、再脱臼することはほとんどありません。

これは先天性素因に基づく膝蓋骨脱臼との大きな違いです。

よせやん

 

また、関節内脱臼はそもそも徒手整復が困難であるため手術的な整復の適応となります。

この場合には、膝関節伸展機構(大腿四頭筋・膝蓋腱)断裂を合併しているので、そちらの一次的修復も同時に行います。

おわりに

以上、今回は稀であるがスポーツ現場で遭遇することのある外傷性膝蓋骨脱臼についてまとめました。

久々にスポーツ医学の記事を書いた気がします。

今後もまたちょこちょこと更新していきますね。

よせやん

 

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