2017/10/28

足アーチにおける筋肉の役割とは|後脛骨筋・長腓骨筋が足アーチに及ぼす影響を解説!

 

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サッカーを愛する若手整形外科医です。 夢はサッカー日本代表チームドクターになること!仕事でも趣味でもスポーツに関わって生きていきたい!日々の勉強のため、また、同じ夢を志す方やスポーツを愛する方の参考になればと思いブログを書いています。➡︎詳しいプロフィールはこちら

よせやん

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スポーツドクターを目指す若手整形外科医です。

どうも、こんにちは。
若手整形外科医のよせやんです。

昨日は仕事を終えてクタクタになってから社会人フットサルの練習に行ってきました。こないだの練習で無理したからかやっぱりまだ踵が痛いです…。でも、慢性障害だし我慢したら何とかごまかしてプレーできるので、今週・来週の試合が終わるまではちょっと無理しながら頑張ろうと思います!

さて、本日は足アーチにおける筋肉の役割についてお話しします。

足アーチに関わることがわかっている筋は主に2つあります。

足アーチに関わる筋
  • 後脛骨筋
  • 長腓骨筋

この記事では、これらの筋が足アーチに及ぼす影響について解説していきましょう。

足の機能はとても難しくマニアックな領域かもしれませんが、勉強すると意外に面白い分野です。ぜひ興味を持って頂けたら幸いです。

後脛骨筋と足アーチ

近年、後脛骨筋腱が足アーチに対して重要な働きをしていることが報告され、注目を浴びています。(Johnson KA., et al. Clin Orthop Relat Res. 1989)

後脛骨筋腱の解剖

まず、後脛骨筋の解剖を紹介しておきましょう。

後脛骨筋の解剖
  • 起始:腓骨、下腿骨間膜
  • 停止:舟状骨、3つの楔状骨、立方骨、第2〜4中足骨底面

後脛骨筋の足アーチに及ぼす影響

後脛骨筋は、踵接地時と立脚期中期に収縮することがわかっています。

Elftmanらは、その解剖学的特徴から後脛骨筋が緊張すると、足部回外によってChopart関節における距舟関節と踵立方関節の運動軸が平行でなくなり、stiffness(剛性)の強い硬い(rigid)足となり、逆に、後脛骨筋が弛緩すると足部回内によってChopart関節における距舟関節と踵立方関節の運動軸が平行となってstiffnessの弱い柔軟性のある(flexible)足となるとの仮説を立てました。(Elftman H. Clin Orthop. 1960)

橋本らは、この事実を確かめるため、局所麻酔下に脛骨、距骨、踵骨にマーカーをつけたピンを打った状態での歩行を三次元動態解析し、踵接地時には距骨下関節が内がえしをしており、その後、外がえしとなり、立脚期中期に再び内がえしとなることを報告し、Elftmanの仮説を検証しています。(Arndt A, et al. Foot Ankle Int. 2004)

長腓骨筋と足アーチ

また、足底において後脛骨筋と交叉する長腓骨筋も最近注目され、その足アーチに対する影響も調べられています。

長腓骨筋の解剖

長腓骨筋の解剖
  • 起始:脛骨外側顆、腓骨近位2/3
  • 停止:内側楔状骨と第1中足骨底部

長腓骨筋の足アーチに及ぼす影響

では、長腓骨筋は足アーチにどのような影響を与えているのでしょうか。

橋本は、cadaverを用いた実験より、長腓骨筋が緊張すると足部を回内することによって、足部のstiffnessを減少させることを示しています。(橋本健史. 関節外科. 2015)

すなわち、

長腓骨筋は後脛骨筋と拮抗的に働く

ことがわかったのです。

まとめると

後脛骨筋、長腓骨筋の足アーチへ及ぼす影響をまとめてみましょう。

これら2つの筋は、後脛骨筋が足アーチを高めて足部のstiffnessを増大(rigidである状態)させ、長腓骨筋が足アーチを減少させて足部のstiffnessを減少(flexibleである状態)させているのです。

続いて、歩行周期との関係についてはどうでしょうか。

歩行周期においては、まず踵接地時に後脛骨筋が働いて足アーチを高めて足のstiffnessを増大させ、接地時の衝撃に備えます。次に体重負荷によりtruss mechanismが働き、足アーチは低下していきます。

踵離地とともに再び後脛骨筋が働き、足アーチを高めて足部のstiffnessを増大させ、前方推進力を地面に効率的に伝えます。このとき、同時に足趾も背屈してwidlass mechanismを働かせてこの過程を助けますが、長腓骨筋も同時に働き、後脛骨筋の働きを制御していくことになります。

おわりに

以上、今回は足アーチにおける筋の役割についてお話ししました。

実は、足アーチのキネマティクスについては、まだ未解明な部分が多くあります。足アーチの動的機能に他の腓腹筋や長母趾屈筋、長趾屈筋などがどのように働いているか、足アーチの制御神経系がどうなっているのかなどの解明が進めば、治療もまた変わってくることになるのでしょう。

 

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