2017/02/23

患者体験(尿管結石の体外衝撃波手術ESWL編)|この経験を通じて感じたこと

 

スポンサーリンク

この記事を書いている人 - WRITER -

サッカーを愛する若手整形外科医です。 夢はサッカー日本代表チームドクターになること!仕事でも趣味でもスポーツに関わって生きていきたい!日々の勉強のため、また、同じ夢を志す方やスポーツを愛する方の参考になればと思いブログを書いています。➡︎詳しいプロフィールはこちら

よせやん

この記事を書いている人 - WRITER -

スポーツドクターを目指す若手整形外科医です。

どうも、こんにちは。
若手整形外科医のよせやんです。

昨日は尿管結石による疝痛発作に見舞われ、死ぬような痛みを経験しました。

昨日の夜は多少痛みが落ち着いていましたが、今日の朝6時頃また痛み出しました。あの痛みが近づいてくるのを感じます。昨日のその後の痛みを知っているので怖くて怖くて…ペンタジン(麻薬系鎮痛薬)で対症してもらいました。

明け方というのは体が脱水傾向になるため、このように疝痛発作が起こりやすい時間帯なのです。

尿管結石が治ってくれたわけではなさそうですし、早く仕事に復帰しなくていけないので、内科の先生のアドバイスに従い、泌尿器科を受診させて頂くことになりました。

レントゲンを撮影してもらいましたが、

結石のある位置が昨日と全く変わっていない。

「このまま自然排石される可能性にかけるという方法もあるが、7mmの結石が自然排石される可能性は低く、その間、疝痛発作を繰り返すことになるし、もし排石されたとしてもものすごい痛むでしょう。早期仕事復帰を考えるなら破砕した方がいいでしょう。」

との泌尿器科の先生のお言葉を受け、仕事を休ませて頂き、今日破砕術の1つである体外衝撃波治療を受けることになりました。

さて、ブログ主はどのような患者体験をすることになったのでしょうか…。そして、その経験を通して感じたこととは。

専門医の診察

当院の泌尿器科の先生に都道府県内にある尿路結石センターを紹介して頂き、昼前から治療のために行ってきました。

今日は外来がいっぱい入っていましたが、他の先生に助けて頂き、看護師さんに予約日を変更して頂いたりして、なんとか自分の外来を閉鎖してお休みを頂きました。他の先生や看護師さんには本当に迷惑をかけてしまいました。

尿路結石センターに着き、尿検査を済ませ腹部のレントゲン撮影をし、先生に診察して頂きました。

母に尿路結石の既往があることを伝えると、「それじゃ仕方ないね。」とのこと。僕くらいの年齢だと遺伝の要因がかなり大きいようです。

あとは水分摂取不足を指摘されました。僕くらいの体格であれば1日2.5Lは水分を取らなきゃいけないそうです。確かに僕はふだんあまり水分を取らないほうで、1日に500mLくらいしか口から飲みません。

サッカーやフットサルの試合のときでも500mLも飲むことはなくて100〜200mL程度しか飲んでいません。発作が起こった日も朝から発作が起こるまで手術だったので、昼ごはん休憩のときに飲んだお茶2口くらいでした。

これからは仕事のとき、スポーツするときはもっとしっかりと水分を摂ろうと心に決めました。

ただ、CTを見てすごい筋肉が発達してるねと言ってもらえたことは現役スポーツマンとしてうれしかったです。笑  でも、そのスポーツが余計に脱水を助長してると諌められましたが。

ともかく結論は同じで、破砕術を受けた方がいいとのことでした。

体外衝撃波結石破砕術とは

今回、僕が経験した体外衝撃波とはどのような治療法なのか御存知ですか?

体外衝撃波結石破砕術(extracorporeal shock wave lithotripsy:ESWL)とは、胆石・尿路結石を外科手術をせずに体の外より衝撃波をあて、体に傷をつけることなく結石を粉々に砕き、体の外に流しだす治療法です。

多少身体に負担はありますが、良好な治療効果が期待できます。また、衝撃波の照準を結石に合わせるために、放射線もしくは超音波を用いています。 1回の治療で結石がなくなる場合もあれば、数回必要となる場合もあります。

聖隷浜松病院 患者さんへのお知らせより引用

ESWLを受けて

では、この治療を受けた感想を述べます。

一言で言うと、拷問もしくは苦行です。

治療の30分前にかなり強力な鎮痛坐薬を使用してから治療に臨みますが、痛い。本当に痛い。背中からお腹に向けて衝撃波をくらうわけですが、その度に発作のときのように針でえぐられるように痛みます。

ただ、痛がって衝撃波を弱くしてもらうことにより結石が破砕できないのは困るし、動くと当然衝撃波の当たる場所が変わるため、何とか動かないように堪えていましたが、次第に冷や汗が出てくるのがわかります。

痛みは限界を超えると快感に変わるとか何とか聞いたことがある気がするので、そのうち気持ちよくなってこないかなぁとか考えてみますが、どうやらまだその境地には到達できていないようです。

わけのわからないことを考えている間に次第に意識が遠のきます。意識を失ったのか寝たのか?よくわかりませんが…意識は朦朧としているようでした。

そんな中、ふと気がつくと部屋が明るくなりました。どうやら治療が終わったようです。

ESWL後

ESWLの治療を受けた後もまだ背中はチクチクと痛みます。

その後、集中治療室に移動し、抗生物質が入った点滴をしてもらいました。

点滴が始まってしばらくしてから、また背中に疝痛発作のような痛みが起こり始めます。自分の勤めてる病院じゃないので看護師さんに言うことを躊躇ってしまい、ただただ耐えました。

点滴が終わったので看護師さんが来てくれてルートを抜去してもらいました。この後、術後の確認のレントゲンを撮りに行ってくださいと言われ、レントゲン室に向かおうとしますが、歩くと背中からお腹にかけてズシンと響いてまともには歩けません。

しかし、行かないわけには行かないので何とか頑張ってレントゲンを撮り終えました。その後、最後に診察室に入る前に尿が出るか確認してくださいとのこと。

トイレに行って尿を出すと、血尿??いやこれは尿成分なんか混じってないただの血液にしか見えません。真っ赤っかで、便器も殺人事件があった便器みたいになってしまいました。座って尿をたさなかったことに後悔しました。

診察室に入りレントゲンを見ると、術前にはっきり写っていた7mm程の結石は大きいものでも1-2mm程度のものになっていました。

あとはこれが尿と一緒に排石されたらいいそうですが、排石されるまでは砕けた結石が尿路を傷つけながら下降していくため、しばらくは血尿が出るし疝痛発作もあるかもしれないとのことでした。

この治療の多くは1泊入院でやることが多いみたいですが、明日は仕事しなきゃいけないので痛みをこらえて帰路につきました。帰りの装備品として強力な坐薬を10個頂きました。

その後

自分の病院に帰りました。

帰っている途中の車の中でまたシクシクと痛み出し、コンビニに寄って装備品の坐薬を1個使います。使用間隔が短いですが、この痛みをどうにかしないことには動くこともできそうにないので背に腹はかえられません。痛みには波があるようで、しばらくすると痛みが落ち着きました。

病院に着く頃にはかなり痛みが落ち着いており、歩くと背中に響いて痛む程度になっていたので、とりあえず昨日手術をした患者さんの回診に行きました。手術をしてもらった翌朝に先生が来ないなんて、患者さんからしたら不安で仕方ないよなと思いながら…。

みなさん経過は問題なさそうだし、自分の症状もevenなのでそのまま担当患者さんの回診に行きました。処置が必要な患者さんもいたので、痛みをこらえながら処置を行ったところで自分が限界近くなってきました。

うちの病院に1つ部屋を用意して頂いたので、そこの部屋に入り、ルートを再びとって点滴を入れてもらいました。

そうこうしているうちに…

また、昨日と同じありえない痛みが襲ってきました。さっきまでの痛みなんて可愛かったなと思えるようなありえない痛さ。背中からお腹まで刃物を刺されてぐりぐりエグられているような感覚です。

どうすることもできず、ただ呻き転がるのみ。ナースコールを押して、ペンタジンを筋中してもらいました。

10分くらい呻いていた後、症状が落ち着き始めました。今の間に今日の体験記を書いておこうと思い、パソコンを取り出します。「ESWLとは」くらいまで書いた段階で、再度あいつが近づいてきました。さっきペンタジン打ったのに…。

またあの痛みに襲われ、冷や汗も出てきます。そのとき、ちょうど上級医の先生が部屋に来てくださり、ペンタジンを静注してもらいました。静注だと半減期(効いている時間)は短くなってしまいますが本当に早く効きますね。

なんとか復活して、水分をありえないほど摂取しながら今記事を書いています。

患者として治療を体験して

今回、尿管結石で倒れたことで様々なことを経験し、学んだことがあります。

1つは、患者さんはつらいということ。

病院にやってくる患者さんはみんな何かしらの悩みを持って病院に来ているわけです。特に整形外科の患者さんであれば痛みが主訴の方が多いでしょう。

そんなときに何でこんなんで病院に来たの?みたいな態度をとられたら、怒るというよりつらい気持ちになりますよね。そして、痛いのに外来で長時間も待たされるのも本当に辛いだろうなと思いました。そこらへんは看護師さんが症状をみて振り分けてくれてますので大丈夫だと思いますが。

また、同じことをしていても、患者さんによってその感じ方は全然違います。注射なんて全然平気という人もいれば、僕みたいに注射の準備をされただけで脱力してしばらく手が使い物にならなくなってしまう人もいるんです。

そして、

入院しているときに、看護師さんや医師が来てくれるというのは本当に心強いということ。

何だかんだ病室に誰かが来てくれて自分のことを気にかけてくれているというだけで心が救われます。また、僕みたいな性格だと本当に限界が来ないとナースコールを押すのに勇気がいてなかなか押すことができません。しかし、病室に来てくれて直接お願いするなら、何とか言いたいことを言うことができます。

今回、尿管結石で本当に死ぬほど痛い思いをして(まだ完結していませんが)、今後に活かしたいなと思ったことは、

今後に活かしたいこと

    • 患者さんの意見を尊重すること。
    • 忙しいことを言い訳にせず、毎日患者さんのところに顔を出すこと。

です。

あとは、明日の朝、また疝痛発作に見舞われないことを祈って…今日は疲れたので休みます。

この記事を書いている人 - WRITER -

スポーツドクターを目指す若手整形外科医です。

Copyright© 目指せスポーツドクター|サッカー日本代表チームドクターを目指して , 2017 All Rights Reserved.