2018/01/12

Q 角(Qアングル、Q angle)とは?|その意味やQ角が大きくなる疾患も知っておこう!

 

スポンサーリンク

この記事を書いている人 - WRITER -

サッカーを愛する若手整形外科医です。 夢はサッカー日本代表チームドクターになること!仕事でも趣味でもスポーツに関わって生きていきたい!日々の勉強のため、また、同じ夢を志す方やスポーツを愛する方の参考になればと思いブログを書いています。➡︎詳しいプロフィールはこちら

よせやん

この記事を書いている人 - WRITER -
スポーツドクターを目指す若手整形外科医です。

どうも、こんにちは。
若手整形外科医のよせやんです。

昨日は骨盤骨折の前方+後方アプローチの手術をやり終えて疲れ切った後、そのまま当直業務に移行したのでまったく時間がありませんでした。そして、今日も仕事を終えてから看護師さん向けの勉強会があったのでバタバタと時間に追われていましたが、それも終わってやっと一休みできます。

昨日の骨盤の手術は大変だったし時間もかかってしまったけど、出血も少なくて輸血も必要なかったし、術後に坐骨神経や外側大腿皮神経の麻痺もなく、患者さんに大きな合併症なく無事手術が終われてよかったです。

今回も術前計画の大切さを実感した症例であったけど、きちんと計画したおかげでほぼプラン通りに手術することができました。術後の整復位もバッチリで自信がつきましたね。

今の病院にいられるでろうあと数ヶ月、引き続き積極的に激しい外傷の手術をこなせていけたらと思います。

さて、今日は臨床でド忘れしてしまったQ角(Q angle)について調べ直しておこうと思います。

Q angle

では、さっそくQ angleについて説明しましょう。

Q角とは、膝蓋骨の中央点より上前腸骨棘および脛骨粗面に引いた2本の線のなす角をいいます。Q angle(アングル)ともいいます。

Q angleは、膝蓋骨の外方偏位の程度の判定に用います。

注意点としては、膝蓋骨に外方偏位のある場合には、他動的に膝蓋骨をあるべき位置に戻してから測定をします。 

X線にて計測を行う場合は、膝蓋骨中央部と脛骨粗面に金属のマークをして撮影するとよいでしょう。

正常値は平均14°(男性10°、女性15°)であり、20°以上で異常と判断します。(Insall J, et al. J Bone Joint Surg. 1976)

Q角の意味

以上のことだけを覚えても絶対に忘れると思いますので(笑)、Q角の意味についても知っておきましょう。

人体では、重心線から股・膝は変異しているので、下図のように体重(P)にそれとバランスをとる筋力(L)を加えたものが関節荷重(R)になります。

 

関節荷重を減少させるために、できるだけ重心線に膝を近づけようとした結果、生じたのが生理的外反です。

生下時は子宮内の退治の肢位である内販膝ですが、立位歩行を開始する頃から膝関節荷重とバランスをとるために外反傾向となります。筋力の発達が不十分な時期では、より外反が必要になります。

その後、骨格と筋力の発達に伴い、内反傾向に傾き外反が次第に減少し、成長終了時に生理的外反膝に落ち着くのです。

その結果、この生理的外反は膝蓋大腿関節にも影響を及ぼします。伸展機構の力源である大腿四頭筋の前額面での作用方向は直線ではなくなります。

上前腸骨棘と膝蓋骨中央および脛骨粗面中央は一直線上にはなく、そこにQ角(quadriceps angle)が生まれるのです。

大腿四頭筋は膝伸展力以外に外側方向へのベクトルを生じる結果となり、この非生理的外方ベクトルによる膝伸展機構に与える影響は大きくなります。

これとバランスを取るために膝蓋大腿関節面は外側が内側に比べて広く、大腿骨外側顆が内側顆に比べて前方に平均4.5mm高くなっています。

それでも女性の方が男性より外反膝であるため、膝蓋骨に発生する外側方向のベクトルはより大きくなります。その結果、女性の方がより膝蓋大腿関節に多くの問題を抱えることになるのです。これは女性は出産を行う宿命から骨盤横径が男性より大きいことによります。

Q角が大きくなる病態には、内側側副靱帯の機能低下腸脛靭帯の過緊張足関節の過剰回内などが考えられます。

Q角が大きくなった状態が続くと、当然、膝蓋大腿関節の変形性関節症膝蓋骨脱臼などが生じるリスクが高まります。

ちなみに、Q角の大きい下肢全体を前方から観察したときに、下腿が銃剣状に曲がっているように見えます。この所見をbayonet徴候といい、膝前部痛や膝蓋軟骨軟化症などの膝蓋大腿関節障害でみられることがあります。

おわりに

以上、今回は膝関節のQ角についてまとめました。

Q角が何かだけさらっと書こうと思ったのに、気がついたら面白くなって色々と書いてしまいました。

なんでもしっかりと勉強すると面白いものですね。

この記事を書いている人 - WRITER -
スポーツドクターを目指す若手整形外科医です。

Copyright© 目指せスポーツドクター|サッカー日本代表チームドクターを目指して , 2018 All Rights Reserved.