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骨盤レントゲンの読影|骨盤正面・寛骨臼の読み方を徹底解説!gull signとは?

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サッカーを愛する若手整形外科医です。 夢はサッカー日本代表チームドクターになること! 仕事でも趣味でもスポーツに関わって生きていきたい! 自分の日々の勉強のため、また同じ夢を志す方やスポーツを愛する方の参考になればと思い、スポーツ医学、整形外科、資産形成などについてブログを書いています。
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どうも、こんにちは。
若手整形外科医のよせやんです。

今日は骨盤シリーズで骨盤レントゲンの読影についてまとめようと思います。

整形外科医はもちろんのこと、外科系当直をする医師、研修医にとって、外傷患者さんを診療する際に骨盤正面のレントゲン写真はきちんと読影して評価できなくてはなりません。 

また、寛骨臼陥没骨折を示唆するgull signも合わせて覚えておきましょう。

骨盤正面レントゲン写真の読影

外傷患者さんを診療する際に、循環に異常を認める場合、意識障害など正確な身体所見が取れない場合、高エネルギー事故が推定される場合には、必ずPrimary surveyで骨盤レントゲン写真の撮影を行い、骨盤骨折の有無を診断します。

この段階で、骨盤輪の不安定性を評価する用手的骨盤動揺性検査は、感度が低いうえ骨折部を動揺させて出血を助長する危険があるめ行うべきではありません。

骨盤骨折の診断は、レントゲン単純正面1枚で行い、系統的な読影により大量出血の危険がある骨盤骨折の有無を見極める必要があります。

というわけで、骨盤正面レントゲン写真の読影について勉強していきましょう。

骨盤の正面レントゲン写真といえば下のような写真ですね。

このようなレントゲン写真を見るとき、どうやって読影すればいいのでしょうか。

読影すべきポイントを知っておくと共に、系統的な読影方法を知っておきましょう。

骨盤正面レントゲン写真の読影方法

 

  1. 骨盤全体像
    1)腰椎の正面性:第5腰椎の棘突起と椎弓根の左右対称性(①)
    2)寛骨の左右対称性:腸骨稜の高さ(頭側転位)、腸骨翼の大きさ(回旋転位)(②、③)
  2. 骨盤前方成分
    1)恥骨・坐骨骨折の有無(④)
    2)閉鎖孔の左右差:恥骨・坐骨骨折や寛骨回旋転位の関節所見(⑤)
    3)恥骨結合の幅:>2.5cmの離開は後方靭帯損傷を示唆(⑥)
  3. 骨盤後方成分
    1)腸骨骨折の有無(⑦)
    2)仙腸関節の幅・高さ:明らかな左右差、≧4mm開大は異常(⑧)
    3)仙骨骨折の有無:左右仙骨孔の比較(⑨)
    4)第5腰椎横突起骨折の有無:腸腰靭帯断裂と同じ意味をもち完全不安定型を示唆(⑩)
  4. 寛骨臼
    股関節周辺の骨折の有無(

まず、骨盤全体像を見て、このレントゲンがきちんと左右対称になっており評価に値するものかどうかを確認します。

問題がなければ、次に骨盤前方成分の評価を行い、最後に骨盤後方成分の評価を行います。

後方成分の評価では、第5腰椎横突起骨折の有無も忘れずに必ず評価するようにします。何故ならば、これは腸腰靭帯断裂と同じ意味を持ち、完全不安定型を示唆するためです。

骨盤正面レントゲン写真の読影は、このように系統立てて行うようにしましょう。系統的に読む習慣をつけてルーチン化することで見逃しのリスクが低くなります。 

寛骨臼の評価はPrimary surveyでは行わなくても構いません。

寛骨臼の読影

次に寛骨臼の読影についてです。

寛骨臼骨折は骨盤輪骨折のように命に関わる骨折ではないため、寛骨臼の読影はSecondary surveyで行います。

しかし、寛骨臼骨折は荷重関節である股関節内骨折であり、良好な股関節機能を獲得するためにも荷重関節面の解剖学的な整復が必要不可欠になります。また、見逃すと予後を不良にする大腿骨頭壊死のリスクを高めてしまいます。

そのためにも、寛骨臼に対してもしっかりとレントゲン写真の読影を行い、寛骨臼骨折の有無を診断できなくてはなりません。

というわけで、寛骨臼の読影方法についても勉強しておきましょう。

寛骨臼の読影方法

以下の各ラインに異常がないか左右を比較しながら読影する

  1. 恥骨腸骨線(iliopectineal line)(①)
  2. 坐骨腸骨線(ilioischial line)(②)
  3. 涙痕(tear drop)(③)
     大腿骨頭靭帯の付着部で寛骨臼の凹状部分を指す
  4. 寛骨臼前縁(anterior rim)(④)
  5. 寛骨臼後縁(posterior rim)(⑤)

これらのラインを注意深く読影することにより、骨折型をほぼ診断することが可能です。

gull sign

また、寛骨臼の関節面の陥没骨折を示唆するgull signというものも合わせて覚えておくとよいでしょう。

寛骨臼関節面の陥没骨折により、上図のように単純レントゲン写真で荷重部の軟骨下骨がちょうどカモメが羽を広げて飛んでいるように見えることから、これをgull signと呼びます。

確かにカモメが羽を広げて飛んでいるように見えますね。

おわりに

以上、今回は骨盤レントゲン写真の読影についてまとめました。

整形外科医はもちろんのこと、外科系当直をする医師、研修医にとって、外傷患者さんを診療する際に骨盤正面のレントゲン写真はきちんと読影して評価できなくてはなりません。

ここでまとめた読影方法を覚えて、しっかりと系統立てて評価できるようになっておきましょう。

この記事が参考になれば幸いです。

 

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