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手術の傷跡(瘢痕)をできるだけ残さないための皮膚縫合の基本的方法

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サッカーを愛する若手整形外科医です。 夢はサッカー日本代表チームドクターになること! 仕事でも趣味でもスポーツに関わって生きていきたい! 自分の日々の勉強のため、また同じ夢を志す方やスポーツを愛する方の参考になればと思い、スポーツ医学、整形外科、資産形成などについてブログを書いています。
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どうも、こんにちは。
若手整形外科医のよせやんです。

本日は基本的な皮膚縫合の方法を紹介します。

医師は誰でも縫合方法は勉強しますが、意外に外科系医師であってもきれいに縫うための縫合方法は勉強する機会があまりないと思います。

それをきちんと勉強しているのは形成外科医や、自主的に勉強会などに参加されている医師くらいかもしれません。

 

僕は医師3年目のときに、形成外科のための皮膚縫合を勉強会に参加したのですが、これがものすごい勉強になりました。

その後も何冊か本を買って、少しでも患者さんの傷をきれいに治せるように勉強しています。

よせやん

というわけで、この記事では手術の傷跡(瘢痕)をできるだけ残さないための基本的な皮膚縫合の方法を紹介しようと思います。

手術創

手術の創や外傷により皮膚縫合が必要になってしまった場合、どなたでも出来るだけ傷跡(瘢痕)を残さずに綺麗に治って欲しいと思うでしょう。

僕も小さい時にこけて顎の下を切り、病院で何針か縫ってもらったようですが今だに傷跡は残っています。

 

きれいな傷跡にならない原因は、患者さんの体質や年齢、創の部位などどうやっても避けられない要因も多く、全く傷跡がわからないように縫合するというのはなかなか難しいのが実際のところです。

ただし、医師の配慮により予防できるものも多くあります。

その中でも、特に正常な皮膚に医師が意図的に傷をつける手術創に置いては、切開する部位や方向への配慮、術中の組織の愛護的操作、皮膚縫合などは医師側が配慮できるポイントです。

 

患者さんのためにも、医師側の原因は可能な限りなくして、少しでもきれいな傷跡になるように医師は務めるべきでしょう。

よせやん

 

この記事では、まず手術の傷跡(瘢痕)をできるだけ残さないための基本的な皮膚縫合の方法を紹介します。

基本的な皮膚縫合の方法

では、さっそく基本的な皮膚縫合の方法を紹介していきます。

皮膚縫合の方法には大きく分けると二通りの方法があります。

皮膚縫合の方法
  • 二層縫合
  • 層縫合

 

詳しくは下で紹介しますが、皮膚縫合の基本はこのうちの二層縫合です。

二層縫合とは、真皮縫合と表層縫合の二層に分けて縫合する方法です。

二層縫合と一層縫合の使い分けなども知っておく必要がありますが、まずは王道である二層縫合の基本的な方法を紹介します。

基本的な皮膚縫合の方法

お話しした通り、二層縫合で行います。

使用する糸

まず、それぞれに使用する糸を確認しておきましょう。

使用する糸
  • 真皮縫合
    4-0〜6-0のモノフィラメント角針つき吸収糸(PDS-Ⅱなど)
     
  • 表層縫合
    4-0〜7-0のモノフィラメント針つきナイロン糸  

 

真皮縫合

では、真皮縫合の基本的な方法です。

注意する点はいくつもありますが、ここでは基本的な方法についてのみお話しします。

真皮縫合の方法
  • 余剰脂肪や真皮をトリミング
  • 針は強弯針を用いる
  • 皮膚表面から3mm程度下で縫合する
  • バイト(糸と糸の間隔)は大きくし過ぎないようにする
  • 創が長い時は両端から縫合する

 

真皮縫合をしたにも関わらず創縁が寄らない場合、せり出した余剰な皮下脂肪や斜めに切れた真皮が、創縁がピッタリ合うのを妨げている可能性が高いです。

真皮縫合をぴったりと合わせるためには、余剰脂肪や真皮を適切にトリミングすることが大切です。

間違っても真皮縫合して脂肪が挟まって出ているのをそのまま放置してはいけません。

 

また、真皮縫合には強弯針を使いましょう。

強弯針とは円の半周分に相当する長さがあり、その分強く曲がっているのものです。

一般的に、真皮縫合のように狭い場所で針を奥に入れなくてはいけない場合には強弯針の肩が操作がしやすいと言われています。

 

また、皮膚表面をぴったりと合わせようとするあまり、皮膚表面スレスレで真皮縫合をしようする医師は意外と多いです。

術直後はいいですが、数ヶ月の経過中に生体内異物除去反応などにより真皮縫合が皮膚表面に出てくる危険性があり、そうなると疼痛の原因となったり、炎症を起こして肥厚性瘢痕や色素沈着の原因となってしまう可能性があります。

皮膚表面から3mm程度下でも、しっかりと寄せることができますし、微妙な段差が残ったとしても表層縫合でゆるく合わせればよいので、皮膚表面ギリギリで縫合するのは避けましょう。

 

創が長いときや三日月形のように二辺の長さが違う創の場合、まず創の両端をきっちりと合わせて縫合し中に向かって縫合しましょう。

中央まで行ったら、両辺の真ん中同士を合わせるように辺で調整します。

逆に、片端から縫合していくと、最後に縫合する反対側の端で長さの差が残りやすく、これを無理に調整するとドッグイヤーと呼ばれる犬の耳みたいな膨らみとなって治癒してしまいます。

表層縫合

次に、表層縫合の基本的な方法です。

表層縫合の方法
  • 表層縫合はゆるく寄せるだけ
  • 針は弱弯針を用いる
  •  連続縫合はよい方法
  • マットレス縫合は避ける

 

真皮縫合がしっかりとできていれば、表層縫合はゆるく寄せるだけで十分です。

逆に強く締めすぎると、魚の骨のような瘢痕が残ってしまいます

術後の腫脹まで想定して、ゆるく寄せるだけにしておくようにしましょう。

 

表層縫合では、弱弯針を使うのが一般的えです。

 

そして、真皮縫合である程度皮膚表面があっていることが条件になりますが、連続縫合は速く縫合ができ、縫合糸痕がつきにくく、抜糸も簡単なので非常によい方法です。

連続縫合の場合も、ゆるく寄せるだけに留め、きつく締め過ぎないのが重要です。

 

マットレス縫合をよく使っている先生もいますが、基本的にマットレス縫合は推奨されません

特に内側部分を広くとって強く締めすぎると、逆に創縁が外反して表面が合わないため、感染しやすくなってしまったり、痂皮を形成して二次治癒になり肥厚性瘢痕の原因となる可能性があります。

また、マットレス縫合はバイトが大きくなる特徴があり、縫合糸痕が残りやすくなります。

そもそもマットレス縫合は創縁の内反を予防するために用いられるものですが、真皮縫合を正しく行えば皮膚が内反することはないため、マットレス縫合を用いる理由がありません

創傷管理の勉強法

以前に紹介した教科書集を参考にしてください。

おわりに

以上、今回は手術の傷跡(瘢痕)をできるだけ残さないための基本的な皮膚縫合の方法を紹介しました。

細かいことや何で手術の傷跡がきれいに治らないのかはまたの機会にお話しします。

 

患者さんのためにも、医師側の原因は可能な限りなくして、少しでもきれいな傷跡になるように今一度しっかりと勉強しておきましょう。

よせやん

 

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