整形外科専門医試験が終わりました!!
どうも、こんにちは。
若手整形外科医のよせやんです。
よせやん
昨日、ついに整形外科専門医試験が終わりました!!
いやー勉強をした1ヶ月間は本当に大変でした。
というわけで、今日は整形外科専門医試験についてふり返っていこうと思います。
受験前のこと、試験の様子、難しかった問題、終わった後の話などをしていこうかと思います。
よかったらお付き合いください。
Contents
いざ整形外科専門医試験へ
以前記事にしましたが、整形外科専門医試験は比較的合格率が高い試験です。
受ける方からすると、だからこそプレッシャーになるんですけどね・・・。
ただ、一応知っておいて欲しいのは、ライバルは全員医学部受験を勝ち抜き、合格率が高いとはいえ一通り医学を勉強して医師国家試験を突破して整形外科医になり、7年間の研鑽を積んだ医師だということです。
僕の同期は今年度始めから勉強を始めていて、12月に解いた過去問では正答率8割を超えていました。
医師は基本的に真面目な人が多いですし、勉強するのに慣れている、勉強が得意な人が多いんです。
僕は12月半ばの時点では全く勉強していなかったので、非常に焦りましたね。
でも、逆に同期が優秀だったからこそ焦りが強く、しっかりと勉強に打ち込むことができました。
時間がなかったのでただひたすらQ&Aを解いて、間違った問題を見直すことなく1月2週目にやった過去問は正答率50%・・・。
これはやばいと思って、過去問4年分はしっかりQ&Aの解説や標準整形外科学を読みながら知識を確認していきました。
過去問4年分を終える時には正答率は70%くらいになっていました。
ただ、過去問で出た以外の疾患については、何となくの知識は残っているが詳しくは覚えていない状態でした。
そんな状況だったので不安になり、Q&Aの2周目をやることを決意。
残りはあと3日でした。笑
結局、試験前日の朝方まで睡眠時間ほぼなしで勉強して2周目を終わらせました。
専門医試験に臨む!!
2周目を終えたことを自信に変えていざ専門医試験へ。
行き道も過去問をスマホのアプリで解き直しながら会場に向かいました。
そして会場に到着。
緊張が高まってきます。
試験場で着席し、テストが始まります。
問題を解き始めて思ったのが「あれ?今年の試験難しくない?」でした。
前半の60問の試験を終えての休憩時間。
やはり同期の感触も難しいとのことで少し安心しました。
ぶっちゃけこの時の自分の感覚だと6割取れたか不安になるくらいでした・・・。
そして、後半の60問へ。
前半が難しかったので、予想通り後半は比較的簡単でした。
そして、試験が終了・・・。
とにかく終わった!!
一気に解放感に溢れます。
2日目はビデオ問題、口頭試問がありましたがこちらの問題はそんなに難しくもなく。
ただ、めちゃくちゃ緊張はしましたが。
1例はACL損傷保存治療例における内側半月板損傷の症例だったのでめちゃくちゃラッキーでした。
口頭試問を終えた時に試験管の先生に、「膝は先生の専門ですよね?」と聞かれました。笑
難しかった問題
おそらく今年の整形外科専門医試験の平均点は例年より大きく下がると思います。
自分の同門は自己採点7-8割くらいでしたが、知り合いのいろんな先生に話を聞くと6割を切っている方も少なくありませんでした。
せっかくなので、個人的に正答率が低かったと思う問題や疾患をいくつか紹介しておきましょう。
聞いたことがなく答えになった疾患
- 体軸生脊椎関節炎
- Larsen症候群
- 線維性骨皮質欠損
この3つは疾患名すら聞いたことがありませんでした。
体軸性脊椎関節炎は他の選択肢を除外して選択肢にたどり着いたと思うのですが、こんな疾患聞いたことある人いるのかな。笑
ここら辺に関しては正答率低かったんじゃないかと思いますし、今後一生出会わない確率の方が高いでしょう。
難しかった問題
実際の問題も紹介しておきましょう。
是非解いてみてくださいね。
問1)三角線維軟骨複合体損傷にみられる所見として正しいものを2つ選べ。(答えは記事後半で)
a: cortical ring sign
b: fovea sign
c: piano key sign
d: tear drop sign
e: Terry-Thomas sign
問2)股関節の寛骨臼形成不全に対する術前・術後写真が載っていて術式名を答えさせる問題
答えはSalter骨盤骨切り術だったのですが、僕は完全に勘で答えてしまいました・・・。
問3)斜面より滑落して足関節三果骨折を受傷した患者の症例について誤っているものを答えさせる問題。
答えは「Lauge-Hansen分類を用いない」だったんですが、受傷起点まで詳細に読んでいなかったですし、誤っているものが1つもわからず間違えましたね。
問1の回答)
答えはb: fovea signとc: piano key signです。
手の外科の先生ならわかったのでしょうか。
なまじ勉強した人ならpiano key signは肩鎖関節脱臼の所見として最初に除外したと思うんですよね。
ちなみに標準整形外科学のコラムのところにちっちゃく書いてあったので、教科書を隅々まで読み込んだ方なら答えられたのかもしれませんが。
終わった後のビールは格別
試験が終わって配られた解答を見てすぐに同期と自己採点をしました。
まあみんな特に心配なしの結果だったのであとは1ヶ月後の結果を待つことに。
帰り道に美味しいご飯を食べてビールを頂きました。
このビールは最高に美味しかった!!
この1ヶ月は本当に死ぬんじゃないかと思いながら勉強しました。
同期が優秀で焦らせてくれたのがよかったと思います。
もっと早く勉強しろよという声が聞こえてきそうですが、研究やEncounter Seminar Online、Spolinkのことなどで忙しく、どうしても自分の中の優先順位的に時間を作れなかったんですよ。
来年以降に受験される先生は、先輩の格言通り整形外科基礎学会が終わった時期には勉強を始めるといいかと思います。
僕は大学院生という立場で1ヶ月間勉強にコミットできる環境があったのでまだよかったですが、一般病院に勤務して激務をこなしながら勉強をするのは本当に大変だと思います。
また、受け終わった今だから言えますが、整形外科専門医試験はどんだけ臨床の力があろうと勉強しないで受けたら絶対に落ちる試験です。
僕も臨床に関してはある程度知っているつもりでしたが、それだけじゃぶっちゃけ全く太刀打ちできませんでした。
とにかくこれで人生の山場の一つ、専門医試験も終わりました。
しばらくブログも閉鎖して勉強に専念させていただきましたが、今回の専門医試験の勉強で得た知識は本当にたくさんあり、これは知っとくべきだろうけど全く知らなかったなぁとか実際に勘違いして知識が少なからずありました。
今後はそういったことをブログでまた皆さんに伝えていけたらと思います。
ちなみにTwitterの方はより小まめに知識系のツイートをしていますので、よかったらフォローしたってくださいね。
椎間板ヘルニアが自然寛解するのはなぜか
マニアのために少し解説すると、
硬膜外腔で周囲に肉芽ができ、その肉芽に血管新生が起こり、その血管から遊走されたマクロファージが貪食することによって吸収されるから
だから小さなヘルニアより大きな脱出型ヘルニアの方が吸収されて寛解しやすいわけ
— よせやん@目指せスポーツドクター (@sports_doctor93) January 22, 2020
それではまた明日からよろしくお願いします。
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