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サッカーにおけるフィジカルテスト|効率的にトレーニングをするために

 
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サッカーを愛する若手整形外科医です。 夢はサッカー日本代表チームドクターになること! 仕事でも趣味でもスポーツに関わって生きていきたい! 自分の日々の勉強のため、また同じ夢を志す方やスポーツを愛する方の参考になればと思い、スポーツ医学、整形外科、資産形成などについてブログを書いています。
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どうも、こんにちは。
若手整形外科医のよせやんです。

 

関連病院での仕事で何が大変かと言うと、患者さんの管理とか手術の予習ではなく、手術記事の記載や診断書・主治医意見書などの事務仕事です。

1週間も放置するとすごい数の書類が溜まってしまいます。

手術記事は当然手術をした日に、そして、書類仕事も週に1回はやる日を作るなど、自分のペースを決めてしっかりやっていこうと思います。

 

さて、今日は以前まとめた「サッカーに必要な体力的要素」の記事の続きで、サッカーにおけるフィジカルテストについて、まとめようと思います。

 

サッカーに要求される体力的要因には持久力高強度運動能力スプリント能力筋発揮能力の4つ要素に分類されるのでしたね。

 

今日は、この各体力要素を把握するためのフィジカルテストを紹介します。

 

フィジカルテストは、サッカー選手の個人特性の把握やトレーニング計画のためだけではなく、簡便なテストを頻度を多くして実施することにより、リハビリテーション前後のフィジカルチェックや試合に向けたリコンディショニングに利用されます。

よせやん

実際に、上述した4要素に関するテストが、ほとんどのチーム、および各国協会で行われています。

Contents

持久力パフォーマンス

マラソン

持久力パフォーマンスについては、45秒間走って15秒間休むVMA(vitesse maximale aerbice:有酸素性最大スピード)テストで評価します。

 

別名、45/15法ともいわれるこのテストは、最初は125mを45秒で走り、15秒の休息後、2本目から6.25mずつ走る距離を延ばしていきます。

つまり、時速10kmからスタートして、0.5kmずつ早くなります。

 

距離を延ばしていって、45秒で走ることができなくなった時点の時速を記録します。

テスト中、心拍数を同時に測定することによって、最大心拍数およびテスト終了1分後と2分後の心拍数から呼吸循環系の回復能力を評価できます。

また、このテストの結果から、最大酸素摂取量を推測できます。

 

高強度運動パフォーマンス

高強度運動パフォーマンスは、前回の記事でも紹介しましたが、YYIR(Yo-Yo Intermittent Recovery Test)で測定するのでした。

 

YYIRは、マルチステージフィットネステストと同様に、20mの距離をカセットテープの音声によりコントロールされたペースで往復するテストです。

 

信号音に合わせて20mの往復スプリントごとに5mを往復し、10秒間の回復時間が設けられています。

合計で2回、信号音のペースについていけなくなった時点での走行距離で評価します。

 

YYIRの結果は、試合中のスプリントなどの高強度運動量と相関することや、競技レベルが上がるにつれテストでの走行距離が延びることが報告されています。
( P Krustrup, et al. J Sports Sci. 2001 )

 

スプリントパフォーマンス

アスリート 陸上 女性

スプリントパフォーマンスでは、光電管を用いて20mを走行します。

そして、

①スタートの合図からの反応時間
②10m通過時のタイム
③20m通過時のタイム

を測定します。

①の反応時間から反射神経、さらに軸足からの体重移動がスムーズに行われているかを評価します。
②から0〜10mの時速を計算し、スタート時の加速を評価します。
③からも同様に時速を計算し、スプリントスピードを評価します。

 

筋発揮パフォーマンス

筋肉 男

日本代表における詳細なテストでは、以下の6種類のテストを行います。

簡便なテストでは、④と⑥を除いた4種類のテストを行います。

スクワットジャンプ(SJ)
カウンタームーブメントジャンプ(CMJ)
腕の振りを使ったカウンタームーブメントジャンプ(CMJwA)
ドロップジャンプ(DJ)
腕の振りを使った6回連続ジャンプ(6J)
15回連続のスクワットジャンプ(15J)

 

テストの結果を受け、以下のように評価します。

①から膝関節の伸展パワーを評価します。
数値が大きいほど伸展筋が強いということができます。

 

②ー①から筋力の弾力性を評価します。
数値が大きいほど弾力性があると考えられます。

 

③ー②から腕の使い方を評価します。
数値が大きいほど腕を有効に使えているということになります。

 

④から迅速な弾力性、つまり方向転換の際の瞬発力を評価します。
このテストでは自体重以上の負荷がかかり、そこからの筋発揮能力を測定することから、ディフェンスの場面などの方向転換能力に繋がると考えられています。

 

⑤から主に下腿筋群の膝関節伸展に対する筋力を評価します。
③が主として大腿筋群の筋力を評価することから、③と⑤の比較により、大腿筋群と下腿筋群のバランス(VIT-TORI INDEX)を評価することができます。

 

⑥からジャンプの持久性を評価します。
方向を何度も変え、繰り返しスタートを切らなくてはいけないサッカーにおいて、試合の終盤での力の維持能力を決める能力になります。

 

参考図書

今回の記事の参考図書です。

おわりに

以上、今回はサッカーに必要な体力的要素を測定するためのフィジカルテストについてまとめました。

 

次回、これらの体力的要素について行われてきた体力測定の結果から、日本人サッカー選手のフィジカル特性について考え、外国人選手と比べて勝っている、劣っているのはどういう点なのか、そして、日本人選手が世界で戦うためにどうすればいいのかについて考察してみようと思います。

 

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