腰椎分離症のリハビリ|ジャックナイフストレッチング、ドローインとは
どうも、こんにちは。
若手整形外科医のよせやんです。
よせやん
今日から通常業務に復帰しております。
常に体のことは気にかけており、特に水分は必要以上に摂取しています。
今日からスポーツにも復帰しようと思っていますが、大丈夫でしょうか。
様子を見ながら復帰していきます。
さて、今日は腰椎分離症についてです。
今までに腰椎分離症とはどんな病気なのか?また、その症状・画像診断について下の記事で解説しました。
また、病期分類、スポーツ復帰までの期間・治療に関しては下の記事でまとめました。
今回は、腰椎分離症の最終章として、腰椎分離症におけるリハビリテーションに関してお話しします。
腰椎分離症による腰痛を再発させないためにも、リハビリテーションは腰椎分離症の既往がある選手にとって最も大切です。
よせやん
また、ストレッチングとして覚えておくべきものとしてジャックナイフストレッチング、ドローインについても紹介しています。
腰椎分離症の方のリハビリテーションの参考になれば頂けたら幸いです。
Contents
リハビリテーション
腰椎分離症の治療については、前回の記事で再確認しておいてください。
では、さっそく腰椎分離症でどのようなリハビリテーションを行なっていけばよいのかを、骨癒合が望める場合、骨癒合が望めない場合に分けて説明します。
骨癒合が望める場合
保存療法で骨癒合を目指しコルセットを着用している場合は、
骨癒合が望めない場合
骨癒合が望めない症例の場合は、
まず、腰殿部の可動性回復を主眼におき、ジャックナイフストレッチングをはじめとするストレッチングを、ハムストリング・上位体幹・股関節・大腿四頭筋を中心に行います。
また、コアマッスルである腸腰筋・腹筋・背筋の筋力訓練は3ヶ月間をめどに行います。
ジャックナイフストレッチングのやり方
図1:ジャックナイフストレッチング
まずは、しゃがんで、足首をしっかりと握り、胸と太もも前面をぴった りとくっつけます。そして、図1の右のように、この状態から、膝をできるだけ伸ばしていきます。
その際に、胸と太ももが離れないように注意することが肝要であり、股関節を完全屈曲した状態で、膝を伸ばすというのが特徴です。このポジションで膝をできる限り伸ばすように10秒間力を入れましょう。
これを5セット行います。 朝と夜の2回行えば効果的です。
とはいえ、言葉で言ってもなかなかやり方が伝わりにくいと思いますので、しっかりとジャックナイフストレッチングのやり方を学びたい方は、下の動画が非常に参考になりますのでご覧頂けたらと思います。
おはようございます。
昨日はtaka先生(@ptmatchbox20 )と片浦先生(@karadaconsul )が大阪で開催された「スポーツ分野で活躍したい人のための体幹セミナー」に参加してきました。
ドクターと違った視点からスポーツ医学を勉強してみると、学ぶことがとても多くて非常に有意義でした。 pic.twitter.com/wx6qFEmalM
— よせやん@目指せスポーツドクター (@sports_doctor93) 2018年7月21日
ドローインの方法は以下の通りです。
- 胸郭のみを膨らませる
- 息を吐いてお腹を凹ます
- 凹ましたまま息を吸う
- 最大に胸郭を膨らます
- 胸郭を広げたままお腹を凹ます
- これを5〜10回、2〜3セット行う
こちらも動画を見るとわかりやすいと思いますので、以下の動画を参考にしてください。
予防
次に、腰椎分離症の予防についてです。
腰痛歴や脊椎彎曲症の既往がある選手には、活動前のストレッチング、特にハムストリングと殿部のストレッチングを十分に指導します。
予防においても先ほど紹介したジャックナイフストレッチングが有効です。
また、コアマッスルである腸腰筋・腹筋・背筋の筋力訓練、先ほど紹介したドローインなども併せて行うとよいでしょう。
それから、ホットパックなどを用いた温熱療法も効果があるとされています。
さらに、ウエイトトレーニング前には、ストレッチングのみならず、ランニングやフィットネスバイクでのウォーミングアップも欠かさず行うようにすべきです。
ウエイトトレーニング時のウエイトベルトの着用、パートナーによる補助の徹底指導も安全対策の1つになります。
おわりに
以上、今回は腰椎分離症におけるリハビリテーションに関してお話ししました。
リハビリテーションは腰椎分離症の既往がある選手にとって最も大切です。
よせやん
腰椎分離症による腰痛を再発させないためにも今回紹介したジャックナイフストレッチングを中心としたリハビリテーションを行っていきましょう。
この記事が、腰椎分離症の方のリハビリテーションの参考になれば頂けたら幸いです。
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