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外科系手術における血糖管理と手術部位感染症(SSI)の関係|術前の血糖コントロールはどうしてる?

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サッカーを愛する若手整形外科医です。 夢はサッカー日本代表チームドクターになること! 仕事でも趣味でもスポーツに関わって生きていきたい! 自分の日々の勉強のため、また同じ夢を志す方やスポーツを愛する方の参考になればと思い、スポーツ医学、整形外科、資産形成などについてブログを書いています。
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どうも、こんにちは。
若手整形外科医のよせやんです。

よせやん

5月は自分の周りが目まぐるしく動いており、いろんなことが起きています。

最近は兎にも角にも事務手続きが多いです。

そんなこんなで研究が遅れており、少し焦っていますが、上手いこと時間を見つけて研究のこともその他のことも貪欲にやっていきます。

最近、ブログでの医学情報の発信が少なくなってきたので、簡潔な記事でもいいからもう少し知っておいてほしいことを発信していくことにします。

 

というわけで、今日は久しぶりに整形外科手術のお話。

いや別に整形外科に限った話ではなく、外科系手術と感染についてです。

 

外科系手術における血糖管理と手術部位感染症(SSI)の関係についてまとめていきます。

 

こういった分野のことは昔の知識からアップデートしていない可能性が高くなりがちなので、そういうところにもアンテナを張っていきましょう。

手術部位感染(SSI)とは

手術部位感染(SSI:Surgical Site Infection)とは、手術後に術野に相当した部位に発生する感染症のことです。

手術後30日以内に発生するもの、あるいは、インプラント(人工物)を使用する手術では手術後1年以内に発生するものと定義されています。

 

1992年にアメリカで術野感染症の基礎となる用語について定義され、1999年に米国疾病予防管理センター(CDC:Centers for Disease Control and Prevention)により発表されました。

 

SSIは外科手術患者さんに発生する感染症の中で38%を占め、術後感染症の中で最も多い院内感染症です。

手術した切開創の感染はSSIの中で約60〜80%を占めます

 

高血糖とSSI

では、高血糖がSSIに及ぼす影響についてお話しします。

 

実は、術前血糖値や術前HbA1c値とSSI発生率の間に関連は認められていません

 

これは個人的には今まで間違った知見を持っており、術前の血糖値は大切で血糖値が落ち着くまで手術はしない方がいいと思っていました。

よせやん

実際に大切なのは術後の血糖値であり、術後高血糖(200mg/dL以上)がSSI発症リスクを倍増させ、術後48時間以内の血糖値が術後感染症と密接な関連を示していたという報告があります。

他の報告でも、術後1日目の最高血糖値が220mg/dL以上の群では、それ以下の群と比較して術後感染の頻度が2.7倍になると報告されています。(Pomposelli JJ, et al. J Parenter Enteral Nutr 22. 1998)

 

このように、糖尿病患者さんの術後感染症には術前の血糖値ではなく、術後の高血糖、特に術後48時間以内の高血糖が重要なリスクとなるということは知っておいた方がいいでしょう。

 

血糖管理はもちろん大切ではありますが、SSI予防のために術前血糖値が高いからと言って手術を延期することは必ずしも必要ではなく、それよりも手術後にしっかりと血糖管理ができるように指示を出しておいたり、血糖コントロールを内科に依頼しておくのが適切な対応になるのかと思います。

よせやん

 

SSI予防のための術後血糖管理

最近では、SSI予防のために周術期の厳密な血糖管理が注目されています。

 

糖尿病の患者さんは少なくなく、ここは外科系医師であってもできるようになっておいた方が個人的にはいいと思っています。

というか、若い外科系医師であれば初期研修をきちんとやっていれば問題ないでしょう。

 

実際に、インスリン持続的静脈内投与法により術後血糖を厳密にコントロールした試みでは、術後感染の減少に効果があったことが報告されています。(Furnary AP, et al. Endocr Pract 10 suppl 2. 2004)

また、外科系ICU患者さんを対象とした研究では、血糖値を正常域に維持することにより死亡率および感染症合併率が低下することも報告されています。(Van den Berghe G, et al. Crit Care Med. 2003)

 

SSI予防としては、目標血糖値に関してはできるだけ低めに維持することが望ましく、100〜150mg/dLが一つの目安と考えられますが、低血糖には注意して管理する必要があります。

よせやん

低血糖が生じてしまうと、逆に死亡率を増加させるという報告もあります。(Van den Berghe G, et al. Diabetes. 2006)

実際の血糖コントロールのやり方については長くなるので、後日また別に記事を書きます。

 

おわりに

以上、今回は外科系手術における血糖管理と手術部位感染症(SSI)の関係についてお話ししました。

 

外科系医師は外科系のことだけ知っておいたらいいのではなく、最低限知っておかなくてはいけない内科的知識も少なくありません。

 

そういった分野のことはずっと昔の知識からアップデートしていない可能性が高くなりがちなので、そういうところにもアンテナを張っていきたいですね。

よせやん

というわけで、次回は具体的な周術期の血糖コントロールについてまとめます。

 

 

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