肉離れ②(診察・診断)

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どうも、こんにちは。

明日は祝日の水曜日ですね。
平日の祝日はゆっくりとした時間がとれて本当にありがたいです。

今日は昨日の肉離れの続きです。
昨日は肉離れのメカニズムや特徴に関してまとめました。

関連記事:肉離れ①(メカニズム・特徴)

今回は肉離れの診察・診断に関してまとめていきます。

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診察・診断

肉離れの診断には、受傷時の姿勢や動作、外力の大きさなどが影響を与えるため、まず受傷機転や症状の詳細な聴取が必要です。
肉離れを起こした選手は鋭い、力の抜けるような痛みを感じることが多く、選手が実感した感覚は重症度を反映している可能性があります。
「プチツ」「ピリッ」などは軽症例で、「バリッ」「バチン」「ドン」などは腱性部の断裂を疑わせます。
( 奥脇透.総合診療.2015)

診察所見では、疼痛として自発痛、圧痛、他動的ストレッチ痛を認めます。
その他の症状として、局所の腫脹や硬結、陥凹を触れることがあります。
また、重症になると翌日以降に受傷部周辺に皮下血腫をみることもあります。

他動的ストレッチの評価は重症度を反映するため重要です。
筋の伸展刺激による損傷部の痛みの程度を関節の可動域で評価します。
ハムストリングスの肉離れを例にとると、まずは腹臥位にて膝を屈曲させた状態から、徐々に伸展させて痛みの出現を調べます。
重症例では、膝が完全に伸びる前に痛みを訴えます。
腹臥位で完全伸展できたら、仰臥位にして膝伸展のまま下肢を挙上し、その角度を調べます。
軽症ほど挙上角度は大きく、筋のストレッチ感覚が自覚できれば早期復帰も可能です。

肉離れ 診察
図:ハムストリングスの他動的ストレッチ痛の評価

また、自力で関節を動かせるかどうか、特に下肢であれば立位保持や歩行が可能かどうかも重症度を反映します。
重症例ほど痛みのために、立位保持や歩行が困難となります。
重症度や部位の判定には、これらの局所症状に加え、超音波検査やMRI検査などが有用であるとされています。

重症度分類

肉離れの重症度は通常、軽症、中等症、重症に分けられます。

・軽症:筋断裂はないが、筋肉が伸ばされた状態(筋間の血腫のみ)
・中等症:部分筋断裂(連続型)
・重症:完全断裂(非連続型)

また近年、MRI画像により肉離れには3つのタイプがあることがわかってきています。
(奥脇透.臨床スポーツ.2010)

肉離れ MRI
図:肉離れのMRI像(左よりⅠ型・Ⅱ型・Ⅲ型)

Ⅰ型は上図左のように、出血所見のみが認められる軽症型です。
Ⅱ型は上図中央のように、筋腱移行部、特に腱膜の損傷が認められる中等症です。
Ⅲ型は上図右のうように、腱性部の断裂や筋腱付着部の引き抜け損傷といった重傷型です。
このⅠ型〜Ⅲ型は上記の軽症〜重傷にある程度相関すると思われます。

筋腱移行部損傷の程度を最も強く反映しているのがストレッチ痛であり、この有無によって軽症か否かに分けることができます。
MRIは可能であれば撮像し、損傷型を判断して治療方針を決めます。

まず受傷直後のストレッチ痛を確認し、ストレッチ感覚があり、痛みも軽度であればⅠ型と判断します。
ストレッチ痛が明らかなものはⅡ型以上を疑い、可能であればMRIを撮影します。
Ⅲ型が強く疑われた場合には手術療法の選択も検討する必要があります。

この重症度分類により予後がある程度わかります。
Ⅰ型は1〜2週でスポーツ復帰が可能となります。
肉離れの典型例であるⅡ型は、腱膜の修復に時間を要するため、復帰には1〜3ヶ月かかります。
Ⅲ型は手術療法を考慮する必要があり、復帰には数ヶ月かかります。

おわりに

今日はちょっと時間がないので、ここで終わります。
明日、肉離れのスポーツ現場での対応およびその後の治療に関してまとめます。

続編:肉離れ③(対応・治療)

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