肉離れのスポーツ復帰までの流れ|再発を予防しできるだけ早い復帰を目指す!

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どうも、こんにちは。
若手整形外科医のよせやんです。

昨日は輪番病院の当直でしたが、思ってたよりしんどくはありませんでした。研修医1年目で初めて当直に入る先生もいて、その先生にパソコンの使い方から教えたりとある意味大変ではありましたが。でも、寝当直よりも確実にやっていて面白いし、下の先生がいると間違ったことを教えられないので、自分もいちいち確認したりしていました。こういうことの積み重ねで知識は確固たるものになっていくのでしょうね。

今日、明日は珍しく当直の仕事がありません。ここで一気に論文を終わらせたらいいのですが…頑張ります。

さて、今までまとめてきた肉離れもいよいよ最終章が近づいてきました。

前回、前々回で肉離れにおける奥脇の分類とそれに基づいたスポーツ復帰の目安について、また、タイプ別のスポーツ復帰の目安と復帰を遅らせるマイナス因子についてまとめてきました。

Ⅰ型とⅡ型の差、そして同じタイプ中でのスポーツ復帰に対するマイナス因子を理解しておくと、選手をどのようにスポーツ復帰させればよいのかが見えてきたのではないでしょうか?

というわけで、今回いよいよ「肉離れを再発させずに、できるだけ早くスポーツ復帰させるためにはどうしたらいいのか」という点に着目して、肉離れのスポーツ復帰までの流れをまとめていきます。

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スポーツ現場での対応

最初にスポーツ現場での対応を復習しておきましょう。

実は、肉離れは選手が軽症であると勝手に判断して医療機関をを受診しない場合が多く、医療機関に受診した患者の多くはⅡ型損傷であると思われます。

多くの場合、選手は2日程度、自己判断によって競技を中止し、自発痛が改善すれば競技復帰するということを繰り返し、それでも改善しないために医療機関を受診します。このような場合、当然ながらtotalでの治療期間は長くなってしまいます。

というわけで、

スポーツドクターやスポーツトレーナーは当然ですが、選手自身も自分で肉離れの重症度をある程度把握できるべきでしょう。

では、具体的にみていきましょう。

スポーツ現場では、受傷直後にストレッチ痛を確認することが大切です。

筋腱移行部損傷の程度を最も強く反映しているのがストレッチ痛であり、この有無によって軽症か否か(Ⅰ型かⅡ型以上か)に分けることができるのでしたね。

ここら辺の内容は、以前の内容とも重複しています。

肉離れの診察と診断|重症度を知るためにもストレッチ痛の確認が大切

2015.12.22

参考までに、肉離れで1番多いハムストリングを損傷した場合には、下図のようにストレッチを行います(図1)。

肉離れ 診察
図1:ハムストリングを痛めた場合のストレッチ

  • ストレッチ感覚があり、痛みも軽度→Ⅰ型と判断

この場合には、まずRICE療法を行い、ストレッチ痛の経過を見ながら、早期からリハビリテーションを行っていきます。

RICE療法|スポーツ現場での対応として知っておこう!

2015.12.28
  • ストレッチ痛が明らかなもの→Ⅱ型以上を疑う

この場合には、可能であれば早急に医療機関にてMRIを撮影します。当然ながら、Ⅱ型以上の場合でも、急性期のRICE療法は重要です。

スポーツ復帰までの流れ

では、具体的な肉離れのスポーツ復帰までの流れを確認していきます。

今回の肝となる大事なところですので、そのつもりで読んで頂けたらと思います。

最初に一連の流れを示しておきます(図2)。

肉離れ スポーツ復帰の流れ
図2:肉離れのスポーツ復帰までの流れ

Ⅰ型の場合には、先程述べたように、ストレッチ痛の経過を見ながら早期からリハビリテーションを行っていき、1〜2週で復帰できる場合が多いです。Ⅰ型でもMRIを撮っていれば、そのSTIRでの高信号領域の大きさから、Ⅰ型の中でも復帰までに時間がかかりそうなのか、そうでないのか予測できるのでしたね。

肉離れのスポーツ復帰|復帰時期の目安と復帰を遅らせるマイナス因子

2016.04.15

Ⅱ型の場合には、定期的にMRIでフォローしていくことが重要になってきます。

具体的には、

  • 受傷後3〜4週でMRIを行い、腱・腱膜がある程度修復したことを確認します。
  • 受傷後6〜8週でMRIを行い、腱・腱膜が十分肥厚し強度回復を確認します。

この確認のMRIで、腱の状態を把握することが非常に大切です。

おわりに

今回は、肉離れを再発させずに、できるだけ早く復帰させるための「スポーツ復帰までの流れ」をまとめました。

スポーツ現場、および受傷後すぐに病院に受診した場合には、まずストレッチ痛の有無を確認し、軽症なのかそうでないのかを把握することが大切です。

明らかなストレッチ痛を認める場合には、MRIの撮影を行います。そして、Ⅱ型以上の場合は、定期的にMRIフォローを行って腱の状態を把握するとともに、ストレッチ痛があるかの確認を行って、その状態に合わせてリハビリテーションを進めていきます。

今回は、この一連の流れを理解して頂けたらと何も言うことはありません。

この流れを理解していることが、肉離れの診療の肝になります。

あとは、肉離れの診療のピットフォール、超音波検査、ハムストリング以外の肉離れのときの治療などに関して、今後もう少しだけ補足していく予定です。

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