アスレティック・リハビリテーションとは|その目標と関係する職種・役割、大切なこととは!
どうも、こんにちは。
若手整形外科医のよせやんです。
よせやん
昨日の夜、少しブログの見た目を変えましたが、気づきましたか?
ところどころ表示が変わっていますので、どこが変わったか探してみてください。
さて、今回はアスレティック・リハビリテーションについてです。
- そもそもアスレティック・リハビリテーションとは何なのか
- アスレティック・リハビリテーションの目標
- 関係する職種とその役割
- アスレティック・リハビリテーションにおいて大切なこととは何か
についてお話していこうと思います。
Contents
アスレティック・リハビリテーションとは
まず、アスレティック・リハビリテーションとは何なのか簡単にお話しします。
アスレティック・リハビリテーションの指導・実践にあたっては、スポーツ活動の再開が可能となるように身体機能を獲得していくことが求められます。
さらには、復帰後の再発、他の外傷や後遺症の発生を予防するための対策を講じ、対象者に指導しておくことも重要です。
アスレティック・リハビリテーションの目標
アスレティック・リハビリテーションは、よりよい身体状態で、より早期にスポーツ復帰させることを目標として施行され、その到達目標は、対象者が受傷・発症前と同レベル以上でスポーツ活動が実施できるようにすることです。
外傷とその重症度、競技に有する身体機能、競技レベルの兼ね合いにより、到達目標を設定します。
- もとの競技種目への完全復帰
・アスレティック・リハビリテーションの適応となる前と同内容・同レベル以上でのプレーを目標とする。
・望ましい到達目標であり、対象書のほとんどに適用される。 - もとの競技種目に制約のある状態での復帰
・ポジションの変更、プレー時間や方法の制約を設けて、もとの競技種目でのプレーを目標とする。 - 競技種目や実施レベルを変更しての復帰
・外傷部位に著しい負荷が予測されるものから競技種目を変更する。
・競技レベルから、レクリエーションレベルなどへ実施レベルを変更する。 - スポーツ活動の全面的な禁止
怪我をしたアスリートは、どんなスポーツ活動のレベルであっても、できるだけ早期のスポーツ復帰を望む
のは、皆さんご存知のところでしょう。
しかし、高いレベルで競技を行なっている者ほど、取り巻く背景や周囲の期待から、アスレティック・リハビリテーションの期間が制約され、早期復帰を余儀なくされる傾向にあります。
このように、対象者の競技レベル、競技能力、さまざまな社会的要因によって、アスレティック・リハビリテーションの期間と到達目標を明確にしておくことが重要です。
しかしながら、対象者の要望のみに沿った時期設定は、不完全な身体状態での復帰に繋がり、後遺症や再発、他の外傷発生の原因となる可能性があるため慎むべきです。
よせやん
アスレティック・リハビリテーションの関係職種と役割
主な関係職種には以下のようなものがあります。
それぞれが持つ専門性を明確にして、役割分担をしながらも、情報を共有しながら進めていく必要があります。
スポーツドクター
まず、スポーツドクター。
的確な診断のもとに治療方針を決定し、アスレティック・リハビリテーションにおけるリスクや運動許容量を明確にする役割を担います。
各種療法の導入時期などに関して、対象者や周囲のスタッフとコミュニケーションをとりながら決定していきます。
アスレティック・リハビリテーションの過程においては、特に整形外科医が関わることが多いでしょう。
まさに、僕がやっていることですね。
また、医療機関のみでなく、スポーツ現場でのアスレティック・リハビリテーションも、スポーツドクターの医学的な判断をもとに進行しなくてはいけません。
理学療法士
続いて、理学療法士。
医師からの医学的な情報を受けて、対象者が有する機能的な問題を的確に抽出し、その問題を安全に、効率よく改善していくためにの各種療法を用いたプログラムを立案します。
対象者の運動器の機能的な問題や、スポーツ動作の問題について、関係職種に情報を共有していく必要があります。
アスレティックトレーナー
次にアスレティックトレーナー。
スポーツ現場でのアスレティック・リハビリテーション指導の中心的な役割を担います。
医療機関のスタッフから医学的、機能的な情報を聞き、その情報を十分に理解した上で指導に当たります。
その進行状況や回復状況について、関係スタッフとの情報交換を常に意識しておく必要があります。
指導者(コーティングスタッフ)
最後に、監督やコーチなどの指導者。
専門的な競技種目の指導に当たる指導者は、アスレティック・リハビリテーションにおいては、競技に適応するための最終仕上げの役割を担います。
指導者は、アスレティック・リハビリテーションに携わる職種という点から、再発や他の外傷を防ぐために、医学的情報や専門競技種目におけるリスクが高い局面を理解して、対象者が練習に参加する頻度、時間、回数、内容などを決定する視点を持っている必要があります。
おわりに
以上、今回はアスレティック・リハビリテーションについてお話ししました。
上で紹介した職種が一般的にアスレティック・リハビリテーションの過程で関係することが多いですが、当然のことながらそれ以外の職種も関係し、連携してアスレティック・リハビリテーションを進めていく必要があります。
何はともあれ、スポーツドクターだけ、アスレティックトレーナだけ、理学療法士だけではアスレティック・リハビリテーションを行うことは不可能です。
しっかりと職種間で連携をとっていくことがもっとも大切だと僕は思います。
よせやん
それは下の記事で紹介したような過去の出来事から僕自身ひしひしと感じています…。
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