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      2017/09/01

スポーツ心臓症候群とは|突然死を起こす心疾患との鑑別点が必要!

 

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サッカーを愛する若手整形外科医です。 夢はサッカー日本代表チームドクターになること!仕事でも趣味でもスポーツに関わって生きていきたい!日々の勉強のため、また、同じ夢を志す方やスポーツを愛する方の参考になればと思いブログを書いています。➡︎詳しいプロフィールはこちら

よせやん

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スポーツドクターを目指す若手整形外科医です。

どうも、こんにちは。
若手整形外科医のよせやんです。

今日は所属の医局の同門会があり、そこで来年度の人事が発表されました。同門会の後の飲み会が思ったよりも長引いたため、投稿が遅れました。記事を書かないのも気持ち悪いので、さーっと駆け足で書いてしまいます。

来年度の4月は、今年の入局者の指導係として大学病院に残ることになりました。まったくうれしくはありませんが、医局人事なので仕方ありません。5月からは希望通り、急性期の病院で、スポーツ班の手術もバンバンやっている病院に勤務することになりました。

4月は外傷を勉強するため、関東の外傷が有名な病院に短期留学させて頂く話が進んでいたのですが、どうなることやら。今後、短期留学や引っ越しなど考えなくてはいけないことが増えてしまいました。

さて、今日はスポーツに関わる内科的なことを勉強してみましょう。

今回はアスリートにみられることのある「スポーツ心臓症候群」を取り上げてみたいと思います。

スポーツ心臓症候群

スポーツ心臓症候群というものを聞いたことがあるでしょうか。

スポーツ心臓症候群とは、ほぼ毎日1時間以上トレーニングをする人の心臓に生じる一群の構造的・機能的変化のことをいいます。

この症候群は無症候性(無症状)であり、徐脈(脈が遅い)、収縮期雑音、過剰心音などの徴候があり、心電図異常がよくみられます。

診断は臨床的に行うか、心エコー検査により行い、基本的に治療の必要はありませんが、

本症候群は重篤な心疾患と鑑別しなければいけないため重要です。

アスリートの方は、今までに学校などの検診で、徐脈や心雑音でひっかかったことがある方も多いのではないでしょうか。

以前行った、全国高校サッカー選手権の都道府県代表チームのメディカルチェックを行ったときも、30人中4〜5名の選手が学校検診でひっかかったことがあると回答していました。

病態

激しい長期にわたる持久力および耐久力のトレーニングを実施すると、多数の生理学的な適応が生じるといわれています。

心臓の左室の容量負荷と圧負荷が増大するため、左室の容量負荷と圧負荷が増大するため、左室の筋肉量、壁圧、心腔サイズが時間とともに増大します。

そして、最大1回拍出量と心拍出量が増加し、走神経の緊張に起因する安静時心拍数の低下が生じます。

徐脈が生じると、心筋の酸素需要量が減少すると同時に、総ヘモグロビン量と血液量の増大により、酸素輸送量が増加します。

しかし、以上のような変化があるものの、収縮拡張機能は正常を保ちます。

年齢、体格およびトレーニング量が同じ場合、典型的には男性よりも女性の方が構造的な変化は小さいとされています。

症状と徴候

心電図

症状は特に認めません。

スポーツ心臓症候群の徴候としては、以下のものが挙げられます。

スポーツ心臓の徴候

  • 左室拍動の拡大
  • 振幅増大による収縮期雑音(血流雑音)
  • 徐脈に伴う異常心音(第3心音、第4心音)

このような徴候は、激しい運動に適応するために心臓の構造的変化を反映するものです。

診断

典型的には、スクリーニング検査、または無関係な症状の評価時に所見が見つかります。

ほとんどの選手には広範囲の検査は必要ありませんが、症状から心疾患が示唆される場合には、心電図・心エコー検査および運動負荷検査を実施する必要があります。

スポーツ心臓症候群は除外診断であり、類似する所見を示すが生命を脅かす疾患と鑑別する必要があります。

鑑別すべき疾患としては以下のものが挙げられます。

スポーツ心臓症候群と鑑別すべき疾患

心筋肥大症
拡張型心筋症
虚血性心疾患
遺伝性不整脈疾患

心電図は典型的には洞性徐脈を示し、まれに心拍数が40回/分未満となることもありますが、運動により心拍数が増加する場合は問題とはなりません。

Ⅰ度房室ブロックも比較的多くの選手に認められ、運動により消失するⅡ度房室ブロック(主にウェンケバッハ型)も少なからずみられます。これらの房室ブロック所見は、房室結節の機能的な障害であるため治療は必要としません。

運動による心拍数の増加が乏しい洞性所脈や、運動で改善しないⅡ度以上の房室ブロックは、器質的障害が考えられるため精査が必要になりますが、治療の適応には徐脈による症状の出現が最も重要なポイントになります。

心エコー検査を用いれば、スポーツ心臓症候群と心筋症を鑑別できますが、心拡大は生理的なものから病的なものまで連続しているため、必ずしも明確な鑑別ができるとは限りません。一般に心エコーの変化は、トレーニングのレベルと心血管系機能との相関性には乏しいとされています。

運動負荷試験においては、心拍数は軽度の負荷で正常より低く、最大負荷で適度に非運動選手と同等に増加し、運動後は休息に回復します。血圧反応は正常で、収縮期血圧は上昇、拡張期血圧は降下し、平均血圧は比較的一定に保たれます。

安静時の心電図変化の多くが、運動中に減少または消失します。

この所見はスポーツ心臓症候群に特有のものであり、病的な状態と鑑別されます。

治療と予後

肉眼的な構造変化は一部の心疾患に類似しますが、有害な影響は明らかではありません。

ほとんどの場合、脱トレーニング(デコンディショニング)により構造変化や徐脈は退行しますが、精鋭の運動選手にの約20%には心腔拡大が残存します。長期データのない現状では、スポーツ心臓症候群が本当に良性であるか否かについては疑問が残るところとされています。

治療は特に必要ありませんが、心筋症と鑑別するための方法の1つとして、左室退縮をモニタリングする3ヶ月のデコンディショニングを要することもあります。そのようなデコンディショニングは運動選手の生活を著しく妨げるものであるため、慎重に適応を検討する必要があります。

今回の参考図書

おわりに

以上、今回はアスリートにみられるスポーツ心臓症候群についてまとめました。

スポーツ心臓症候群は、基本的には治療の必要はありませんが、重篤な心疾患が隠れている可能性もあるため、検診やスクリーニング検査で徐脈や異常心音を指摘された場合には、必ず医療機関を受診するようにしましょう。

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スポーツドクターを目指す若手整形外科医です。

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