整形外科・スポーツ医学の最近気になったオススメ教科書を紹介|2018年11月
どうも、こんにちは。
若手整形外科医のよせやんです。
よせやん
さて、先週末は日本足の外科学会に参加してきました。
学会で勉強になったことももちろんたくさんあったし、Spolinkコアメンバーの方が会いに来てくださりお話しできたこともあり、非常に有意義な学会になりました。
学会で勉強になったスポーツ医学や足の外科に関するTipsについてはTwitterで紹介していますので、そちらをチェックしてみてください。
さて、今日は足の外科学会の書籍販売コーナーで見つけた最近出版された整形外科・スポーツ医学の教科書のうち、気になったものを厳選して紹介しようと思います。
Contents
足の外科テキスト
まず、足の外科テキストを紹介します。
いきなりですが、今回のイチオシはこの教書ですね!!
よせやん
また、日本整形外科学会研修指導マニュアルに含まれる足の外科領域のトピックスも含まれています。
ちなみに、足の外科研修会には僕も3年の時から可能な限り毎年参加していますが、毎年ものすごい勉強になります。
それらをまとめて作られた教科書ですから、足の外科の知識やトピックスを学ぶための最高の教科書と言えるでしょう。
よせやん
また、エキスパートオピニオンのコラムが用意されており、治療のヒントや今後の研究の焦点になる指摘も多く、足の外科を専門としている人にとってもタメになるものだと思います。
整形外科診療(下肢)
続いて、整形外科日常診療エッセンスの下肢編です。
こちらも2018年11月3日に発売されたばかりの教科書で、運動器のなかでも下肢疾患を中心に日常診療のエッセンスをまとめてくれています。
単に疾患の診断と治療の解説にとどまらず、各分野の専門の先生方が診察の基本姿勢から診断、保存治療、そして手術治療に至る過程をわかりやすく解説してくれています。
整形外科と書いてありますが、理学療法士や運動器診療に関わる治療院の先生方にも、下肢の日常診療を正確に、そして効率的に行うために非常に勉強になると思います。
よせやん
足の外科の理学療法
次は、足の外科領域の理学療法の教科書です。
この教科書では、足部・足関節の理学療法を進めるうえで有益な知見が系統的に整理されており、評価と治療計画の考え方を示しながらそのプロセスマネジメントが的確に解説されています。
足部・足関節における機能障害として、足関節底背屈可動性の障害、足関節底屈機構(heel cord)の障害、足関節安定性の障害、足部アーチの障害、足趾機能の障害を取り上げ、評価法や評価結果の解釈の仕方、理学療法アプローチについてエビデンスを交えながら詳細に解説してくれています。
機能障害を的確に理解することで、限られた期間でも効果的で計画的なリハビリテーションがをマネジメントすることが可能となります。
理学療法士はもちろんのこと、リハビリを依頼し指示を出す整形外科医やサッカーなど下肢の障害が多いスポーツに関わる医療関係者の方にもオススメしたい教科書です。
よせやん
整形外科SSI対策
最後は整形外科におけるSSI対策の教科書です。
この教科書だけ、2010年に発刊された教科書で新しくはないのですが、今まで知らなかったいい教科書だと思うのでここで紹介します。
SSI(surgical site infection)とは、手術部位感染症のことですね。この概念の導入により、整形外科領域の手術における周術期感染管理は劇的に転換しました。
この教科書では、整形外科医が把握しておくべきSSIのすべてが網羅されています(2010年発刊の教科書なので少し古い内容もあるかもしれませんが、SSI対策の基本的なことは理解できるかと思います)。
整形外科医は手術のことは勉強していても、こういった周術期管理に関する勉強は意外に足らないことが多いように思います。
現在は超高齢化社会となっており、当然のことながら高齢者の手術では若年者よりも感染に注意しなくてはいけません。
整形外科医はこの教科書でなくてもいいですが、SSI対策に関する教科書を一読されることをおすすめします。
よせやん
おわりに
以上、今回は足の外科の書籍コーナーでチェックした最近出版された整形外科・スポーツ医学の教科書のうち気になったものを厳選して紹介しました。
僕は学会に行くと必ず書籍コーナーに立ち寄ります。
自分が興味あって参加している学会の内容に関係のある教科書が多いですし、教科書の立ち読みができるのも大きいですよね。
やっぱり手に取らないとわからないところがありますので。
最近では新しい教科書をチェックするのも学会に行く楽しみの一つになっています。
また学会、勉強会などに行った際に新しい教科書が発刊されていたらご紹介します。
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