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骨端線閉鎖前の小児膝前十字靭帯(ACL)損傷の治療|保存治療と手術療法のどちらを選択すべき?

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サッカーを愛する若手整形外科医です。 夢はサッカー日本代表チームドクターになること! 仕事でも趣味でもスポーツに関わって生きていきたい! 自分の日々の勉強のため、また同じ夢を志す方やスポーツを愛する方の参考になればと思い、スポーツ医学、整形外科、資産形成などについてブログを書いています。
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どうも、こんにちは。
若手整形外科医のよせやんです。

よせやん

専門医試験の勉強を始めなくてはいけない時期がやってきましたが、研究もまだしなくてはいけないことがあり、フットサルやらいろんなことで全然勉強する時間が取れず、少し焦っています。

なんとか年内に1回はQ&Aを解かないとと思っていますがどうなることやら・・・。

 

さて、今日はまた膝前十字靭帯(ACL)損傷についてやっていきましょう。

今回は小児ACL損傷の治療選択についてまとめていきます。

 

骨端性閉鎖前の小児ACL損傷の治療方針については、実際に施設や医師によって考え方が異なるところだと思います。

いずれの治療法を選択するにせよ、それぞれの治療法の成績やデメリットなどを知っておくべきかと思います。

ということで、それらについてまとめていこうと思います。

小児ACL損傷の保存治療

まず、保存治療の術後成績を紹介します。

メタアナリシスの文献データを紹介しながら解説していきます。

 

膝安定性に関する研究では、早期手術療法に比べ保存治療では膝の不安定性が有意に残存していたことが報告されています。

その他の観察研究でも、保存治療では多くの症例で膝不安定性が認められています。

 

術後臨床成績に関する研究では、Lysholm scoreについては手術療法群と保存治療群に有意差はないものの手術療法群の方がスコアは高く、International Knee Documentation Commitee(IKDC)では手術療法群の方が保存治療群より有意に良好な結果であったことが報告されています。

その他の観察研究でも、保存療法ではTegner activity scoreの改善に乏しいことが示されています。

 

スポーツ復帰については、手術療法の方が保存治療群よりも有意に高い比率で以前のスポーツレベルに復帰し、Tegner activity scoreについても手術療法の方が保存治療よりも有意に低い結果となっています。

その他の観察研究では、保存治療群では治療後のスポーツレベル・活動性は低いとするものがある一方、過半数が元の活動性に復帰したとの報告もあります。

 

まとめると・・・

小児ACL損傷に対する保存療法は有用ということは難しい

と言えるでしょう。

 

小児(骨端線閉鎖前)のACL再建術

では、手術療法はどうなのでしょうか。

手術療法としては、もちろんACL再建術を行うのが一般的です。

 

骨端線閉鎖前におけるACL再建術は、近年術式の改善により膝不安定性の改善、臨床症状の改善が見込めます

しかし、外反変形や脚長差、過伸展膝などの危篤な合併症をきたすという報告もあり、手術加療は慎重に選択されるべきです。

 

ACL再建術の術式としては、大腿骨側・脛骨側の骨端線を貫く方法、貫かない方法、どちらか片方のみを貫く方法や、また移植腱としてハムストリング腱や骨付き膝蓋腱の使用など、様々な再建方法が報告されています。

さらには患者の年齢、Tanner stageによる成長の段階が各報告によって異なり、術式や患者背景の違いによって結果が異なる可能性は否定できません

 

ちなみに、ACL損傷診療ガイドライン2019策定委員の28.6%はACL再建術を行う方針で、71.4%は行わない方針だったようです。

行う理由は保存治療に比較して術後臨床成績は不良であっても手術加療によって膝不安定性の改善が得られるからという意見であり、行わない理由は下肢変形など重篤も合併症が生じうるからという意見でした。

 

まとめると・・・

小児ACL損傷に対する手術療法は外反変形や脚長差をきたす可能性があるが、術式や患者背景の違いによって結果が異なる可能性もある

と言えます。

 

小児ACL損傷に対する治療戦略

以上のことを踏まえて、小児ACL損傷に対する治療戦略を考えてみると・・・

 

やはり結論を出すのは難しいですね。笑

よせやん

保存治療でスポーツを続けさせ骨端線閉鎖後にACL再建術を行う方針にした場合、場合によっては半月板損傷や関節軟骨損傷の合併症をきたしてしまう可能性があります。

スポーツ整形外科医ではなく、一般整形外科医、特に膝関節外科医であれば、骨端線閉鎖までスポーツを禁止させ、その後ACL再建術を行うことを勧めるのではないかと思います。

ただし、トップレベルに近ければ近いほど、アスリートはリスクがあったとしてもスポーツを続けたいと思うでしょう。

 

ACL損傷診療ガイドライン2019の提案としては、

外反変形や脚長差をきたす可能性があるため、手術加療は行わない方がいい。しかし、術式や患者背景の違いによって結果が異なる可能性があり、慎重を期して手術加療を行うことも検討する。

となっています。

 

僕の個人的な意見もほぼ同様です。

 

どちらにせよ、手術療法の合併症や保存治療でスポーツを続けた場合のリスクに関してきちんと説明することが大切だと思います。

よせやん

参考図書

2019年に発売されたACL損傷の診療ガイドラインです。

詳しい文献はこちらのガイドラインを参照して下さい。

 

ガイドラインシリーズは非常に勉強になりますよ。

よせやん

 

おわりに

以上、今回は小児ACL損傷の治療選択についてまとめました。

 

ACL損傷についてもだいぶ色々と記事にしてきました。

しかし、ACL損傷についてはまだまだまとめなくてはいけないことがありますので順に記事にしていきますね。

 

さて、研究の続きをして、そのあとは専門医試験の勉強をします。

 

 

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