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内側半月板後根断裂(MMPRT)の手術方法 pull-out修復術|pie-crusting techniqueも解説!

 
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サッカーを愛する若手整形外科医です。 夢はサッカー日本代表チームドクターになること! 仕事でも趣味でもスポーツに関わって生きていきたい! 自分の日々の勉強のため、また同じ夢を志す方やスポーツを愛する方の参考になればと思い、スポーツ医学、整形外科、資産形成などについてブログを書いています。
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どうも、こんにちは。
整形外科医のよせやんです。

よせやん

今日は1日外来Dayでした。

1年間近く週に一度、膝・足の外科の師匠の外来を見学させてもらっているからか、最近は気づいたら自分も同じように考え診察していることが増えてきたような気がします。

考え方や手技なんかも自分で勉強して考えてやるよりも、その道のエキスパートのやり方をまずTTP(徹底的にパクる)するのが、やはり一番実力をつける近道ではないかと個人的には思います。

そこに自分の色を加えて、さらにいいものにして行けたら最高ですね。

 

さて、今日は以前からお話ししている最近の膝関節外科のトピックの一つである内側半月板後根断裂(MMPRT)の手術方法についてまとめます。

 

一般の方にわかるような簡潔な紹介と、実際に手術をされる整形外科の先生のために詳細な説明とどちらもできたらと思います。

また、最近の膝関節鏡手術のトピックとなっているMMPRT修復術やcentralizationの際に使用するpie-crusting techniqueについてもお話ししようと思います。

 

最近の膝関節外科で注目されている疾患なのでしっかりと勉強しておきましょう。

よせやん

内側半月板後根断裂の治療方法

まず、 内側半月板後根断裂(MMPRT)について簡単に復習しておきましょう。

 

MMPRTは、前回紹介しように膝関節の退行性病変を急激に悪化させることがわかってきているのでした。

 

簡単にだけ復習しておくと、

MMPRTによりHoop機能が破綻し、内側半月板の荷重分散機能が失われるために、次第に半月板の逸脱も生じ、結果、早期に関節軟骨の変性やOAが進行してしまうことになるのでしたね。

 

MMPRTが保存的治療な治癒することはありませんので、基本的には手術適応になるのでした。

よせやん

 

MMPRTの手術方法(一般の方用)

では、実際にどのような手術を行うのか紹介していきます。

現在、行われているスタンダードな治療方法は経脛骨pull-out修復術です。

 

簡単に手術シェーマを示します。

 

このような形で、簡単に言うと半月板後角に糸をかけてそれを脛骨の骨孔に引き込んで固定することで、断裂した半月板後根を修復するわけです。

 

整形外科医以外はこれだけ知っていれば十分と思います。

よせやん

MMPRTの手術方法(整形外科医用)

簡単に言ってしまうと上述の通りですが、整形外科医の実際に手術をされる先生のために詳細に説明しておきます。

MMPRTの手術手順
  1. pie-crusting techniqueで関節裂隙を広げる
  2. 半月板後根が解剖学的付着部以外に付着している場合はリリース
  3. ガイドを用いて解剖学的付着部にガイドピンを挿入
  4. ガイドピンを通してドリルで骨孔作成
  5. 半月板後角に糸をかける
  6. 糸を骨孔に通して半月板を引き込む
  7. 脛骨に糸を固定

 

重要なところだけ詳しく説明していきます。

pie-crusting techniqueで関節裂隙を広げる

pie-crusting techniqueというのは、膝関節鏡だけでなくTKAの際などにも使われる関節裂隙を広げたり、内側をリリースするためのテクニックです。

18G針などを刺して、主にMCLをリリースすることで関節裂隙を開大させます。

 

動画で見てもらうとわかりやすいと思うので、pie-crusting techniqueをやっている動画を紹介します。

 

このように、非常に狭く鏡視がしにくい、操作がしにくい関節であっても、pie-crusting techniqueを用いることでかなり関節裂隙が広がります。

 

MMPRTの修復術は後方の狭いゾーンでの手術なので、pie-crusting techniqueは必須と言ってもいいかもしれません。

よせやん

骨孔の作成

続いて、骨孔の作成についてです。

 

骨孔の作成はMMPRTの修復術において最も重要なポイントであると言っても過言ではありません。

解剖学的な位置に骨孔を作成できないと、半月板切除した場合とあまり成績が変わらないという悲しい報告もあります。

 

 

図で示すと、MPRA(Medial posterior root attachment)と書かれたところが内側半月板後根の付着部になります。

屍体を用いた研究では内側半月板後根の付着部は内顆壁の頂部から11.5mmと言われています。

 

使用するガイドはユニコーンガイドやジラフガイドなど各メーカー色々ありますが、ACL再建の時に使用する脛骨側のガイドを使用することもできます。

施設によってドリル径は異なりますが、僕の関連施設では5mmのエンドボタンドリルを使用しています。

 

こちらも動画を紹介しておきましょう。

 

 

骨孔作成はMMPRT修復術の肝なので解剖学的付着部をしっかりと確認しておきましょう。

よせやん

半月板後角に糸をかけ、骨孔に引き込む

続いて、半月板後角に糸をかけ、骨孔に引き込むところです。

 

ここのやり方も色々な方法が報告されていますが、主流なのはKnee scorpionを用いる方法だと思います。

引き込みに使用する糸は強度の高い糸である必要があるので、うちの関連施設では2-0 Suture tapeを2本使用しています。

 

そして、骨孔からグラスパーなどの器具を挿入して、関節内で糸を掴んで骨孔に糸を引き込みます。

骨孔からグラスパーが出てくる位置は関節内のかなり後方になるので、そこに糸を誘導するのがこの手術の最も難しいポイントではないかと個人的には思っています。笑

 

ここも動画を紹介します。

 

ちなみに、MMPRTの修復術を行うときはHTO(脛骨高位骨切り術)を併用することも多いと思いますが、プレートのスクリュー挿入前にドリリングをする時はダイレーターなどを骨孔に挿入して糸が損傷するのを防いでいます。

よせやん

脛骨に糸を固定

最後に脛骨に糸を固定します。

 

ここの固定方法も施設によって色々なやり方があります。

  • ボタン
  • エンドボタン
  • Swievelockなどのアンカー
  • 吸収性スクリュー

などなど、ここの固定方法は本当に色々です。

 

固定する時の糸を引き込むテンションはマニュアルMAX(徒手で全力で引っ張る)でやっているところもあると思いますが、最近は20〜30Nくらいのテンションで固定することを推奨している文献が多いです。

 

おわりに

以上、今回は少し長くなってしまいましたが、MMPRTの手術方法についてまとめました。

 

手術の根幹となるところは一緒ですが、細かい部分は施設や先生によって異なるのが外科手技の面白いところの一つですね。

自分の関連施設のやり方をしっかりとマスターしながら、他のやり方も広い視野を持って学んでいけたらと思います。

 

あとMMPRTについては、その分類や術後リハビリテーションなどについてまとめておこうと思います。

 

時間がある時に少しずつ記事にしようと思いますので乞うご期待。

よせやん

 

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