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整形外科医と柔道整復師について思うこと|柔道整復師・整形外科医のリアルな声と理想的な付き合い方

 
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サッカーを愛する若手整形外科医です。 夢はサッカー日本代表チームドクターになること! 仕事でも趣味でもスポーツに関わって生きていきたい! 自分の日々の勉強のため、また同じ夢を志す方やスポーツを愛する方の参考になればと思い、スポーツ医学、整形外科、資産形成などについてブログを書いています。
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どうも、こんにちは。
整形外科医のよせやんです。

よせやん

今日(9日夜)から12日の朝まで当直に来ています。

当直に来るまでに基礎実験のできることをしなくてはいけなかったので、細胞を刺激して準備をしたり、解析するための写真を撮ったりで忙しくしていました。

12日夕方まで仕事をしたら翌日は一応休みなので(午前中はチームドクターの仕事、午後は手術ですが・・・笑)、もう少し頑張ろうと思います。

 

さて先日、下のようなツイートをしました。

 

ふっと思ったことをツイートしただけですが、なぜか想像以上の反響がありました。

それだけ柔道整復師の方が普段思っていることがあるのでしょう。

また、それは整形外科医も同じかもしれません。

 

Twitterの140文字では伝わらないこともありますので、一度整形外科医と柔道整復師についてブログの記事にして、今の僕が思うことを書いてみようと思います。

よせやん

まとめて書くつもりでしたが、書いていたらすごく長くなってしまったため前回の記事で僕が今までに出会った色々な柔道整復師の先生方を紹介しました。

もちろんいい事ばかりではなく、ダメだと思うことも正直に書かせてもらいました。

 

今回は、先日のツイートの時に頂いた

  • 柔道整復師の声
  • 整形外科医の声

を紹介したいのと、

  • 整形外科医と柔道整復師の理想的な付き合い方

などについて僕の考えをお話しできればと思います。

これは僕の個人的な意見ではあり、整形外科医の総意はありませんのでそこはご理解ください。

 

Contents

ツイートに対する柔道整復師の声

先日のツイートに対して多くの柔道整復師の方にコメントを頂いたので紹介します。

 

まずは、整形外科で働いていた、働いている方からのコメントです。

一部、柔道整復師でない方のコメントも入っているかもしれませんが、参考になるものは入れさせてもらっています。

 

整形外科で働いていて方はやはりとても勉強となり、その経験は今にも大いに生きていると実感しているようです。

ただし、以下のコメントのように柔道整復師の先生にとって、整形外科で勤務するというのは少しハードルが高いのかもしれません。

 

僕は整形外科にとっても柔道整復師の先生と働くことでメリットがあると思うので、そういった環境を作り上げていくことも一つの連携の方法なのかもしれませんね。

よせやん

一方で、柔道整復師から柔道整復師に対するコメントも考えさせられるものがあります。

 

柔道整復師の先生にも今のままじゃいけないと感じている方がいらっしゃるようです。

もちろん、それはあくまで個人個人の問題であり、前回の記事で述べたように優秀な柔道整復師の先生はたくさんいます。

もちろん身体の各部分の傷害に対して身体全体のアライメントや身体の使い方は非常に大切なことでそれを矯正することは有用だと思うのですが、そういうレベルの考えではないところが多いのが実情なのかもしれませんね。

 

ただ、やはり整形外科医と協力して、患者さんのことを第一に考え、いい医療を提供できればと思っている方は少なくないようですので、そこは整形外科医の皆さんにも知っておいて頂きたいところです。

よせやん

ツイートに対する整形外科医の声

次に、整形外科医の先生から声です。

 

実際に柔道整復師の先生と協力して診療している先生もいらっしゃることがわかりますね。

鋼先生の勤めたことがある病院のように、柔道整復師さんを雇ってたり、柔道整復師の方を交えた講義で整形外科受診が必要な症状とかをレクチャーしている関係はまさに理想の関係なのかもしれません。

 

ただ、やはり接骨院で囲い込みをして患者さんが不幸になってしまったケースを目の当たりにして心証が良くない柔道整復師の先生がいることも残念ながらまた事実なのだと思います。

そして、残念なことにそういう印象が他の柔道整復師の先生の足まで大きく引っ張ってしまっているのが現状なのでしょう。

 

整形外科医と柔道整復師の理想的な付き合い方

では、最後に僕が思う整形外科医と柔道整復師の理想的な付き合い方についてお話ししようと思います。

 

理想はまさに先ほど述べたような、患者さんのことを第一に考え、お互いにリスペクトしつつ協力して治療を行なっていける付き合い方、そして、なおかつお互いにとってメリットがあるwin-winの付き合い方です。

 

それは、個人でももちろんそうですし、接骨院としても同じだと思います。

  1. 接骨院として送るべき症例が来た時に整形外科に紹介できる
  2. 紹介状の返事などでその症例がどうだったのかフィードバックがもらえる
  3. それを続けることで病院およびそこに勤めるドクターの信頼が得られる
  4. 病院からもそこの接骨院に行くことを患者さんに勧められるようになる、逆に紹介してもらえるようになる

 

こんな感じで付き合えたらいいと思うんですが、どうでしょうか。

しかし、現在の状況で整形外科医が柔道整復師全員と連携を取っていけるか?と言われたらそれは厳しいのかもしれません。

 

それは何故かと言われると、最大の理由は共通言語で話せないからだと思います。

よせやん

協力して治療を行なっていくことを目指すならば、ある程度同じレベルで患者さんの状態や治療について考えられることが前提となります。

整形外科医もきちんと勉強して適切な治療ができていることが大前提ですが、整形外科でどうやって診察・診断を行なっているのか、身体所見と画像所見(診断)がどうリンクするのか、どういう症例が手術適応となりどういう症例が外来でフォローされたり、近医に紹介されていくのか。

そういうことを柔道整復師の先生が理解して開業されたならば、これは整形外科に送った方がいい、これなら少し経過を見てもいいかもしれないといった判断ができるでしょう。

 

今後連携していくためには

では、どのようにしたら今後整形外科医と柔道整復師が連携していけるようになるのでしょうか。

 

もちろん業務が異なるわけですから、柔道整復師としてのカリキュラムが最も大切で、それを最大限に尊重すべきです。

しかし、それに加えて柔道整復師の養成カリキュラムに整形外科での診療を伝える場があったり、整形外科での臨床研修があるのが理想できなのではと個人的には思ったりしてます。

 

整形外科に勤務する

際に整形外科に勤務する、見学に勉強に行かせてもらうというのが一つの方法なのだと思います。

そうすることで、前の記事で述べたように、医師の診察・診断・その考え方を知れるのはもちろんのこと、身体所見と画像所見とのリンクを学べたり、自分が診察して実際に結果がどうだったのかを知ることができます

また、医師や看護師、理学療法士、作業療法士とのディスカッションを通じて、他の職種がどのように考えているのかを知ることができるのもその後の診療に大いに生きると思います。

 

逆に、整形外科医にとっても診察前に、問診・身体所見を取ってくれてあると診察時間を短縮できるので非常に助かるでしょう。

また、整形外科医として診療していて骨折や脱臼に対して整復を行い、シーネやギプスで外固定を行うと、かなりの時間を取られそれだけで外来が圧迫されます

この点においても、柔道整復師の方がいればこの整復・固定を任すことができるのでとても助かります。

 

コネクションを作っていく

そして、もう一つの方法は、整形外科医とコネクションを作る場を作り出すことです。

 

整形外科に勤務しなくても、整形外科と合同の勉強会があればそれだけでも整形外科医の考え方や治療を知ることができるし、整形外科医から病院受診が必要なケースや症状を教えてもらえるような講義をしてもらえるような環境があればなお良しでしょう。

ただし、現状そのような場は少ないのが事実なのだと思います。

しかし、例えば臨床スポーツ医学会に参加すれば、講演を聞いたり、ポスターを見ているだけでかなり勉強することができます。

 

ただ、整形外科医と接する場がないというのもまた事実なのでしょう。

そこを変えていくためには柔道整復師が協力して、組織として整形外科と協力してやっていく体制を作っていく必要もあると思います。

個人として簡単にできそうなのは、上記のように実際に整形外科に勤務している柔道整復師の先生が整形外科医とのコネクションを作り、そこに勤務していない柔道整復師も含めて合同で勉強会を行うなどでしょうか。

これは、整形外科医を上に見ているとかそういうわけではなくて、何か繋がるためのきっかけ作りが必要だと言いたいだけです。

 

知識を勉強するだけであれば、このブログを読んでもらったり、医学情報を発信している医師のアカウントをフォローするのも一つの手ですし、スポーツ医学・運動器診療を学ぶためのオンラインセミナー無料視聴サービスであるEncounter Seminar Onlineを利用してもらうのも一つの手です。

ちなみに、Spolinkは医師と柔道整復師を含め、あらゆるスポーツ医療者が集まるコミュニティですから、そこの在籍している方が医療連携のメリットを知ってくれ、上記のような動きを各地で実際にやっていってくれることを期待しています。

 

未来は今が作る

ただし、柔道整復師界も変わる必要があるのではないかと思っています。

 

現在の社会はSNSが急速に発展しており、医師でTwitterやYoutubeをやっている方も増えてきているので、少しずつですが一般の方の医療リテラシーは向上していると思われます。

そうすると、これは医師も同じではありますが、こういう医療者はヤバイというのが今後は一般の方にもわかるようになってくることが予想されます。

そうなると、今患者さんに対して本当にいいことができていない医療者病院、接骨院は今後淘汰されていく可能性があるのではないでしょうか。

 

今の整形外科医と柔道整復師のリアルな関係は皆さんの知ったところですが、今の若年層は固定観念にとらわれずオープンな考え方の人が医師にも多いです。

ですので、世代交代が行われていくにつれて、今の関係は変わってくる可能性はあるでしょう。

 

しかし、そのためには医師の考えが変わる必要もありますし、柔道整復師の先生もどうあるべきなのかしっかりと考え、それを実践していかないといけないと思います。

未来を作っていくのは今の私たちです。

 

いきなり大きな劇的な変化が起きるわけではありません。

誰かが行動することによってそこに動きが生じ、それが周りの人を巻き込んでだんだんと大きな渦を作り、次第に何かを変える可能性を秘めた動きになり、やっと少しずつ変わっていくのです。

これはSpolinkが目指しているところについても同じことが言えますね。

 

患者さんのことを第一に考えて、それに向かって多職種が協力していける、そして、それがお互いにとってプラスになる。そんな未来が待っていたらどんなにいいでしょうか。

よせやん

 

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