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肉離れの治療方法とリハビリテーション

 
握り拳 男
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サッカーを愛する若手整形外科医です。 夢はサッカー日本代表チームドクターになること! 仕事でも趣味でもスポーツに関わって生きていきたい! 自分の日々の勉強のため、また同じ夢を志す方やスポーツを愛する方の参考になればと思い、スポーツ医学、整形外科、資産形成などについてブログを書いています。
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どうも、こんにちは。
若手整形外科医のよせやんです。

よせやん

先日のプロフェッショナルなアスレッチックトレーナーのあり方について僕が思っていることを書いた記事はものすごい共感を得られたようでよかったです。

こうやってトレーナーの方の意見を聞けると非常にありがたいですね。

twitterでも意見を頂いたのですが、今後、ドクターとトレーナーの交流の場が増えれば本当にいいなと思います。

 

さて、今日は空き時間に肉離れのまとめ記事を作っていたのですが、まだまとめ中の記事があることに気がつきました(笑)。

というわけで、本日は肉離れの治療方法とリハビリテーションについてまとめたいと思います。

 

下の記事で述べたように、肉離れでは復帰を焦るあまり再発してしまう例が非常に多いため、確実な治療・リハビリテーションを行う必要があります。

Contents

 肉離れの治療

では、肉離れの治療についてまとめていきます。

肉離れの治療においては、まず重症度をきちんと分類することが大切です。

重症度の分類については下の記事で確認しておいてくださいね。

 

分類について理解できたでしょうか。

では、肉離れの治療についてやっていきましょう。

まず、受傷直後から48時間までは重症度によらずPRICE療法を徹底させましょう。

PRICE療法とは以下の4つの頭文字を取ったものです。

RICE療法
  • Protection(保護)
  • Rest(安静)
  • Ice(冷却)
  • Compression(圧迫)
  • Elevation(挙上)

 

患部の安全を確保し、移動には松葉杖を使用してできるだけ免荷に努めます。

PRICE療法に加え、可能であれば高圧酸素療法を受傷日から5日くらい毎日行うのも有効であると言われています。

高圧酸素療法は急性期の軟部損傷に有効であり、肉離れに限らず、急性期の靭帯損傷、打撲などにも用います。

 

安静期間はⅠ型なら1日、Ⅱ型なら2〜3日、Ⅲ型なら1週間程度を目安にします。

患側の荷重は痛みに応じて許可します。

Ⅰ型では2〜3日で完全荷重が可能となりますが、Ⅱ型では1〜2週間、Ⅲ型では2〜3週間を要するといわれています。

 

その後は、リハビリテーションを行います。

また、Ⅲ型の場合は、手術加療が必要になる可能性があることは知っておくべきでしょう。

手術加療については下の記事で詳しくまとめています。

 

肉離れは、痛みは取れやすいが違和感として残り再発しやすい疾患です。

再発すると、さらに時間を要することになるため、復帰時期は慎重に判断する必要があります。

ストレッチ痛、抵抗運動時痛の消失、筋力の回復、アジリティートレーニングにおいての疼痛消失、持久力の回復などを十分に確認して復帰の判断を行います。

(以上、森川嗣夫.種目別スポーツ障害の診療:南江堂.2014を参考)

 

スポーツ復帰に関しては、後日しっかりとまとめる予定です。

 

肉離れのリハビリテーション

続いて、リハビリテーションの進め方について軽く触れておきます。

以前の記事である程度、詳しくやっているので補足だけしておきます。

急性期(術後3〜5日)が過ぎ、最低でも日常動作(移動・歩行)がある程度可能になってからリハビリテーションを開始します

そして、痛みを感じず、筋を伸ばす(ストレッチ)ことが可能となったら、損傷部位の本格的なリハビリテーションを開始していきます。

 

ストレッチ感覚が出る前に痛みを感じる場合は、まだ筋腱移行部の損傷部の修復が十分でない可能性が高いと思われますので、無理をさせないようにしましょう。

  • 受傷後3〜4週のMRIで腱・腱膜がある程度修復したことが確認できれば、ランニングを徐々に始めていきましょう。
  • 受傷後6〜8週のMRIで、腱・腱膜が十分肥厚し強度の回復が確認できれば、ダッシュやスプリント系へのトレーニング復帰を許可してもよいでしょう。

つまり、

 

臨床症状ではストレッチ感覚の回復が、また経過のMRIで腱膜の連続性を確認できることが、負荷を上げていく時期の目安になります。

よせやん

Ⅱ型以上の場合は、こうやって臨床症状とMRIの所見を合わせて評価することが、再発なく復帰させることに繋がります。

競技への完全復帰を許可するためには、ストレッチ痛・圧痛・抵抗運動痛の消失することが必要条件であり、あとはそれぞれのスポーツ種目に応じて、俊敏性や持久力の十分な回復が得られていることを確認しておく必要があります。

 

さらに可能であるならば、筋力も受傷前より鍛えてから復帰するとよりbetterだと思いますが、実臨床では、健側の80〜90%まで筋力が回復したら競技復帰を許可する場合が多いようです。( 向井直樹.MB Orthopaedics. 2010. )

 

おわりに

以上、今回は肉離れの治療方法とリハビリテーションについて説明しました。

 

肉離れのスポーツ復帰までの治療方法、リハビリテーションについては知っておくとよいでしょう。

また、、ハムストリング、特に大腿二頭筋の肉離れは再発しやすいため、慎重なリハビリテーション・復帰時期の検討が必要です。

 

こちらに関しては下の記事でまとめているため今回は割愛しました。

 

 

 

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