2016年度の整形外科医2年目としての1年を振り返る!
どうも、こんにちは。
若手整形外科医のよせやんです。
昨日で2016年度も終わり、今日から2017年度が始まりました。医師の方は4月から新しい病院に赴任するという方も多いのではないでしょうか。僕は昨年度の4月は大学病院の病棟番として赴任してくる先生たちの指導係として大学病院に残ったこともあり、ちょうど1年になる5月から都道府県内の膝に強い別の病院に転勤することになりました。
年の変わり目もそうですが、年度の変わり目も気持ちが新たになるものです。というわけで、今日はまず2016年度の整形外科医2年目(医師4年目)としての1年を振り返ってみようと思います。
Contents
整形外科医2年目
2016年5月から僕は都道府県内で1番スポーツ整形外科が強い病院に勤務していたため、2016年度はひらすらスポーツ整形と外傷に携わった1年でした。
僕がスポーツ整形希望ということを知っていてもらったため、初診外来、手術の日はスポーツ整形外科医の先生と同じ日にさせてもらうことができ、多くのアスリートや膝・足の疾患の患者さんを診療・手術させてもらうことができました。
また、病棟業務は非常に多くて、病棟の担当患者さんは常に35〜55人くらいだった気がします。
そして、この1年間のメインテーマであった関節鏡についても、たくさんの経験を積むことができました。
この記事では、病棟業務、一般外来診療や外傷、関節鏡手術、スポーツ外来について順に振り返ってみようと思います。
病棟業務
まずは病棟業務についてです。
病棟では一般外傷の多くの患者さんを担当する傍ら、スポーツ班の患者さんの2/3くらいを担当させてもらっていました。スポーツ班の患者さんは入院期間が短いことが多く、回転がかなり早いです。回転が早いということはそれだけ入退院に関わる書類仕事が多いのです。
病棟業務はいつも忙しくて、仕事を効率化させたいとは考えていましたが、物量的に早く仕事を終えることは不可能でした。まさに馬車馬のように働いて勉強した日々だと言えるでしょう。
病棟業務は事務的なことも多いですが、やはり勉強になることも多くありました。血糖コントロールやステロイドカバー、ヘパリン化などの術前管理や術後の発熱や疼痛などの術後管理に関しても多く経験することができました。
もちろん、術後に感染してしまった症例やインプラントがカットアウトしてきてしまった症例など経験したくない症例も何例か経験してしまいましたが、それも今思うと本当に勉強になった症例です。
一般外来診療
うちの病院を訪れる患者さんはものすごく多いため、初診外来の一般受付は9:15で終了してしまいます(なんて短いんだ)。基本的に紹介患者さんをメインにしたいと考えているため、紹介状があれば11時まで受付可能なわけですが。
なので、紹介患者さんがほとんどかと思いきや、そうではないのです。こんなに短い受付時間で、朝寝坊したら終わりなのにも関わらず、9:15までに多くの患者さんが来院されます。
紹介患者さんは手術加療が必要な患者さんや膝・足疾患の患者さん、アスリートが多いですが、紹介状なしで来院される患者さんは腰痛・膝痛などいわゆる一般整形外科的な主訴の患者さんが多いです。
もちろん、一般的な整形外科診療ができなくてはお話になりません。たまに、こういった患者さんの中に重症患者さんが紛れ込んでいたりするわけですが、基本的にはこういった患者さんはパパッと捌かなくてはいけない対象です。
しかしながら、もちろん適当に診察するわけではありません。患者さんの主訴に対する答えと治療をきちんと提示するように心がけています。外来を好きではない医師は多いと思いますが、僕は外来は嫌いではありません。
たまに判断・対応に迷う患者さんがくることもあるわけですが、そんなときは上級医の先生方に相談させてもらいます。うちの病院にはスポーツ整形外科を始め、脊椎、手の外科、肩、膝、足の専門の先生がおり、困ったらいつでも相談し、専門家の知識・治療方針を学ぶことができたのも自分にとって非常に大きかったです。
外傷
専門医を取るまでに1番大切で勉強しておかなければいけないのは、整形外科医の基礎である外傷でしょう。
外傷の手術は今年1年でたくさん経験することができました。自分の中のメインは関節鏡や膝・足のスポーツの手術でしたが、外傷の手術も1つ1つ大切にしていました。
また、病院を移る前にまとめてみようと思いますが、かなりの数を執刀させてもらったと思います。
そして、手術だけでなく知識の面も着実に成長することができたと思います。2016年度はAOのTrauma seminarやbasic principlesに参加できたことも骨折治療のGolden standardを学ぶうえで大きかったと思います。
関節鏡手術
そして、今年基礎を身につけることを目標にしていた関節鏡手術。
いつからか手術に入った膝関節鏡の最初のルッキングはほとんど僕がやらせてもらっていたので、関節鏡を経験した数は数えることができないくらいやらせてもらったと思います。
半月切除、半月縫合、ACL再建術についてはかなりの数を経験することができました。ACL再建術では腱作りが僕のメインの仕事でしたが、腱採取や骨孔作成もたまにやらせてもらって今では何とか自分でできるレベルにななっていると思います。
また、関節鏡のcadaver trainingや関節鏡手技研究会に参加させてもらったことも、関節鏡の手技・知識を学ぶうえで本当に大きかったです。
自己評価では、膝関節鏡の基本はしっかりと身につけられたのではないかと思います。
スポーツ外来
そして、何より勉強になったのはやはりスポーツ外来ですね。
スポーツ外来は一般外来とも通じるところはありますが、例えば骨折であっても骨癒合させてゴールなのではなく、スポーツにいかに早く・再発なく復帰させるかが大事になってきます。
患者さんの状態を把握しながら、筋力テストの結果などを見ながら、どのレベルまで運動を許可していいのかというのは本当に難しく、勉強になりました。
患者さんによってリハビリの進み方は全然違います。それを全員に全く同じパスを適用できるわけないのです。
無難にリスクなくリハビリを勧めたらもちろん安全ですが、アスリートは早期復帰を望んでいます。しかし、復帰してすぐに再発してしまっては元も子もないため、再発なくいかに早くスポーツ復帰させられるかがスポーツ整形外科医に課せられた使命です。
そして、選手がスポーツに無事復帰でき、活躍していることを知ると、自分まで嬉しくなります。本当に医者になってよかったと思える瞬間ですね。こういうことがしたくて医者になったのですから。
おわりに
以上、今回は2016年度の整形外科医2年目(医師4年目)としての1年を振り返ってみました。
基本的には、自分の思い描いていた1年を送れたのではないかと思います。サッカー・フットサルについてもかなり満足のいく1年になりました。
足らなかったのはアカデミックの面だけですかね。学会での発表や講演などは多くやらせてもらいましたが論文が全然書けませんでした。大学病院のときに書いていた英語論文も結局まとまらないまま1年が過ぎてしまいました。
ここに関しては本当に反省。忙しかったのは間違いないのですが、やろうと思えばできたはず。気力と体力、効率が足らなかったのが敗因です。理想の自分にはまだまだ到達できそうもありません。
2017年度はここを改善できたらと思います!!
次回は2016年度のスポーツドクターとしての1年を振り返ってみようかと思います。
こちらも色々と動きのあった1年でした。乞うご期待。
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