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救急外傷とJATEC|整形外科医になる前に勉強しておくべきこと

 
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サッカーを愛する若手整形外科医です。 夢はサッカー日本代表チームドクターになること! 仕事でも趣味でもスポーツに関わって生きていきたい! 自分の日々の勉強のため、また同じ夢を志す方やスポーツを愛する方の参考になればと思い、スポーツ医学、整形外科、資産形成などについてブログを書いています。
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どうも、こんにちは。
若手整形外科医のよせやんです。

今日は社会人サッカーの大会に出場しています。結果は見事優勝!!そんなに大きくない大会ですけどね。でも来週の都道府県リーグの入れ替え戦のいい調整になりました。疲れましたが今から病院に戻って明日の手術の予習です。

さて、今日は整形外科医になる前に勉強しておくべきことシリーズの続きです。

前回の記事を読んでいない方はこちらからどうぞ。

この記事では、救急外傷の診察と治療の勉強法についてまとめています。

救急外傷は整形外科医の基本になってきますので、研修医のうちに勉強しておくとよいでしょう。また、救急外傷において必須となるJATECについても紹介しています。

参考になれば幸いです。

Contents

救急外傷の診察と治療

まず、救急外傷の診察と治療に関してお話しします。

現在は初期研修医制度があるため、初期研修医として救急外来を担当していればそれなりに救急外傷に対する対応はできるようになるとは思います。

JATEC(Japan Advanced Trauma Evaluation and Care)の資格を持った上級医の先生がいる、もしくは、JATECに準じた指導をしてくれるなら、2年間救急外来をやっていれば、それで十分な研修がつめるかもしれません。

しかし、そういう病院ばかりではないでしょう。僕が初期研修をした病院にはJATECの資格を持っている上級医の先生はいましたが、実際に直接救急外来で上についてくれたのはJATECの資格を持っていない3年目や4年目の先生でした。

1年目の最初の頃はわからないことばかりで、上の先生の言う通りにやってきましたが、自分である程度勉強してくると、本当にそれでいいの?って思うことが出てきました。

そうなってくると、やはり明確な治療指針・ガイドラインを自分自身で勉強する必要があります。上の先生の言うことは聞くべきだと思いますが、本当にその情報が合っているのかどうかは自分でもきちんと調べて吟味することが大切だと思います。

現在、救急外傷の対応は基本的にJATECに乗っ取ってやっていれば間違いありません。

そして、

整形外科に進むのであれば外傷診療に関する知識は必須です。

わが国の外傷診療の質は決して高いとは言えない。

最近の研究では、適切な処置を施せば助かると推定される外傷死亡(Preventable Trauma Death:PTD)が、外傷死亡総数の30%を超えているとされている。そして、この多くが初期診療の診療機能に依存している。

これを改善するには救急医療としての外傷診療システムの構築とこれに関与する医療従事者の診療技術の向上が急務である。

JATECホームページより抜粋

これを習得するための講習会がJATECコースです。

JATEC

外部リンク:JATECホームページ

これは救急外傷理論の講義および実習をする講習会です。

この資格は初期研修医のうちに、そして出来るだけ早めに取得しておいた方がいいと思います。適当になんとなく救急外来をこなしていくよりも、少しでも早くJATECコースを受講して、それを救急外来で実践して身につけることをオススメします。

ただし、このコースを受けるためには、きちんと事前学習をしていることが前提となります。

そのため、研修医1年目では地元開催でない限りなかなか応募しても通りません。僕は1年目から東京、大阪、近い地域で開催のときに応募し続けていましたが、結局通ったのは応募5回目の研修医2年目の6月?くらいでした。地元開催があったらぜひ狙っていくべきです。

事前学習は下の教科書でやることになります。

この教科書でまず内容をしっかり勉強します。そして教科書に同封されているシリアルナンバーを用いて、ネット上で事前学習の効果を確かめるためのテストを受けることになります。

この本を勉強しJATECのコースを受講しておけば、救急外傷の診療に必要な知識・技能を習得できます。

僕は現在でもこの教科書を活用しています。正直、この教科書の内容だけマスターしていればそれで問題ないでしょう。

追記(2017/2/21):ちなみに、整形外科医の新専門医制度では、JATEC修了が必修化されるそうです。

安静した後の治療

ただし、紹介したJATECコースはPreventable Trauma Deathを防ぐためのものであり、患者の状態が安定した後の治療に関しては専門家にコンサルトしましょうとなっていて、その後の治療法に関しては勉強できません。

ですので、整形外科に進むと決めているのであれば、1冊整形外科疾患への対応の仕方を勉強できる本を持っておいた方がいいでしょう。

ここでは僕が使用していたものを紹介しておきます。

この教科書はこれは小さくコンパクトな割に、かなり内容がしっかりしています。

僕は研修医のとき、この教科書を愛用しいつも白衣のポケットに入れてました。僕が個人的に使えるなと思って、まともに使ったレジデントマニュアルはこいつくらいです。

整形外科レジデントマニュアルも持っていますが、ぶっちゃけこっちの教科書の方がだいぶ使いやすいです。研修医の間に3往復くらい読み、救急整形外傷の基礎を頭に叩き込みました。分厚い教科書だと心が折れてしまいそうな方には特にオススメです。

あと、こちらの本もわかりやすくて研修医の先生にはおすすめです。

写真や画像が多く収録されており、文章ではなく目で見て手技を確認できるため非常に使いやすい教科書です。

僕は研修医時代に、救急外来にいつもこの教科書を持って行っていました。

おわりに

以上、今回は研修医の先生が整形外科医になる前に勉強しておくことの1つとして救急外傷の診察と治療についてまとめました。

今日紹介した3冊の教科書があれば、初期研修医としては十分でしょう。正直、後期研修医となった今もこの教科書たちしか使っていませんが。

上にも書きましたが、

たとえ上級医に教わったことであっても、本当にその情報が合っているのかどうかは自分でもきちんと調べて吟味することが大切です。

絶対の信頼をおいている先生ならいいかもしれませんが。僕もこのスタンスは変えずに頑張っていこうと思います。

また、整形外科になる前に勉強しておくべきことの最後として「内科的なこと」に関して次回書こうと思います。

 

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