半月板損傷の治療における最新の話題をご紹介!
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サッカーを愛する若手整形外科医です。 夢はサッカー日本代表チームドクターになること!
仕事でも趣味でもスポーツに関わって生きていきたい!
自分の日々の勉強のため、また同じ夢を志す方やスポーツを愛する方の参考になればと思い、スポーツ医学、整形外科、資産形成などについてブログを書いています。
どうも、こんにちは。
若手整形外科医のよせやんです。
よせやん
本日で臨床スポーツ医学会も終了して幕張から帰ってきました。
今回の臨床スポーツ医学会では、勉強になる講演がいくつかありました。
それらに関して順番に紹介していこうと思います。
まず、半月板損傷の治療についてのお話。
半月板損傷の治療に関しては以前に記事にしています。
これと同じような内容になりますが、神戸大学の黒田先生の講義で新しいトピックをいくつか聞くことができました。
時間がないので要点だけ述べていきます。
Contents
円板状半月板損傷の治療
- 正常な半月板と同じサイズに形成切除を行い、断裂が残存する場合は縫合を追加する(形成切除+縫合)。
- 円板状半月板の治療においては離断整骨軟骨炎の合併を知っておかなくてはいけない。
- 離断整骨軟骨炎は半月切除を行っていなくても起こりうるものである。
- 円板状半月は主に小児に起こるので、離断整骨軟骨炎の合併に関しては骨端線が閉鎖するまで経過観察が必要である。
- 離断整骨軟骨炎を見逃さないためにも、小児患者ではRosenberg撮影を行うべきである。
バケツ柄断裂の治療
- 切除するときは先に後ろを切り、前を切って一塊にして切除する。
- 先に前を切ると、後ろに嵌頓してしまうことがある。
半月板切除術
- 内側半月板よりも外側半月板の方が切除術の術後成績は不良である。
- 術後3ヶ月でスポーツ復帰を目指す。
- 早すぎる復帰は痛みが残ったり関節水腫が残ってしまうことがある。
- これらは一度起こると難治化する。
- 長期的に考えると変形性膝関節症は必発
- 高度な変性などで縫合が困難な場合、早期のスポーツ復帰を望む場合にのみ半月板切除術を行う。
- 半月板切除は必ずしも罪ではない。
- 事実、ある有名選手は半月切除術を受けて早期に復帰し、その後、活躍している。
半月板縫合術
- 治癒率はおよそ70%であり、半月板切除術より成績は良好。
- およそ20%が再断裂する。
- 再断裂は術後早期に多いが、中〜長期でも起こる。
- 再手術率は16.5~20.7%であり切除術の5〜10倍。
- 特に、年齢が若い、スポーツ活動性が高いと再手術のハイリスク
- inside-outではhenning縫合セットが使いやすい
- radial tearに対してはtie grip sutureが有効
- all-insideではfast fixがやはり使いやすい
半月板損傷に対する新しい治療法
半月板損傷の新しい治療法
- 逸脱した半月板に対してのcetralization
- PRP療法(自身の血液からけがの修復を助ける成分を抽出して、再び体内に戻す方法)
- フィブリン・クロット
- ラスピング
- growth factor
- cell therapy
- gene therapy
- 人工半月板(ヨーロッパ)
- アログラフト(他人から組織を移植すること:アメリカ)
まとめ
以上、今回は半月板損傷の治療の新しい話題に関してお話しました。
いくつかは知らない内容もあったのではないでしょうか。
僕は円板状半月損傷の離断整骨軟骨炎の合併についてと、新しい治療の中のgrowth factor、cell therapy、gene therapyについては初めて聞く内容でした。
まだ、研究段階ではあるみたいですが、いつか手術しなくても半月板損傷を治せてしまう時代が来てしまいそうな気がしますね。
時間がないので箇条書きで簡潔に書かせてもらいました。
また、僕が聞いた内容なので100%正しいかどうかは保証しません。
自分で文献で確かめて自分の知識にしてください。
また、他の勉強になったなと思う講演の内容に関しては紹介しようと思います。
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