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膝複合靭帯損傷における内側側副靱帯(MCL)損傷の治療|手術適応・タイミング・手術方法

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サッカーを愛する若手整形外科医です。 夢はサッカー日本代表チームドクターになること! 仕事でも趣味でもスポーツに関わって生きていきたい! 自分の日々の勉強のため、また同じ夢を志す方やスポーツを愛する方の参考になればと思い、スポーツ医学、整形外科、資産形成などについてブログを書いています。
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どうも、こんにちは。
若手整形外科医のよせやんです。

本日は膝複合靭帯損傷における内側側副靱帯(MCL)損傷に対する治療についてまとめます。

膝に興味がある方は複合靭帯損傷の治療については非常に興味があるところだと思います。

この記事では、膝複合靭帯損傷におけるMCL損傷の治療として、手術適応・手術のタイミング・手術方法などについて勉強して頂けたらと思います。

膝複合靭帯損傷の治療の大原則

まず、膝複合靭帯損傷の治療の大原則についてお話ししておきます。

膝複合靭帯損傷の治療の大原則は、

最小限の観血治療回数、最小限の移植靭帯の犠牲、最小限の治療期間、軟骨変性を伴わない靭帯機能の構築であり、最終的に拘縮膝を作らないこと

です。

特に新鮮例の靭帯損傷では、治癒能力が高い反面、関節拘縮を起こしやすいと言われています。

観血治療によりいったん拘縮が起こると治療期間の延長だけでなく、その後の後療法により膝の変形性変化を誘発し、満足な結果が得られなくなってしまいます。

したがって、拘縮膝を作らないように、どの靭帯をどこまで治すのか、どの靭帯は後回しでよいのかを常に考えながら治療に当たらなければなりません。

この前提を知っておいた上で、今回は膝複合靭帯損傷におけるMCL損傷の治療についてお話ししていきます。

手術適応

まず、手術適応についてです。

新鮮MCL断裂の評価は、膝関節固定肢位でのX線とMRIで判断します。

X線で整復位を保持できないとわかった症例は、手術療法の絶対適応になります。

なぜならば、これは重度の内側支持機構損傷の存在や整復を阻害している介在物がある可能性を示しているからです。

脱臼位のまま固定すれば、将来可動域障害や不定愁訴を残すのは当たり前です。

整復位が保持できていても、MRI画像でMCL浅層の前縦走繊維が脛骨側で断裂していたり、MCL深層が断裂し半月板が脱臼していたり、半月板を支える半月関節包靭帯が大腿骨側、脛骨側ともに断裂している場合は手術適応になります。

したがって、ACL・MCLもしくはPCL・MCL複合靭帯損傷の一部と膝関節脱臼を伴うようなACL・PCL・MCL損傷の多くの症例が手術適応となるのが実際のところでしょう。

自分の手術適応

ちなみに、僕がどうしているかと言うと、基本的に膝関節外科の尊敬する先生の方法をパクらせてもらってやっています。

複合靭帯損傷におけるMCL損傷が疑われた場合には、必ず脊椎麻酔下に関節鏡検査を行います。その関節鏡検査の前に、麻酔下に膝屈曲20度でイメージ下に内・外反ストレスをかけて評価し、患・健側差が3mm以上あった場合は手術適応としています。

また、関節鏡検査も当然のことながら手術適応を判断するための情報をたくさん得ることができるので、内側半月板の辺縁部を注意深く観察して、関節包の出血所見がないか、MCL深層が関節内に陥入していないかをチェックします。

MCL深層が関節内に陥入している所見があった場合も手術適応としています。

タイミング

続いて、手術を行う場合のタイミングについてです。

一般的には、手術時期は全身状態や患部の腫脹が落ち着いた受傷後5〜10日目くらいが妥当であるとされています。(Levy BA, et al. Arthroscopy. 2009)

遅くとも3週までには行うのが一般的ですが、2週間以上経過した症例では患部の癒着により種々の構成体の同定が難しくなってしまうため、2週間以内には手術したいところです。

MCL浅層断裂の手術方法

最後に手術を行う場合の手術方法についてです。

手術方法として考えられるのは、大きく分けると一次縫合術のみを行うのか、補強術再建術まで追加するのどちらかです。

どちらの手術方法を行うかは、実は議論のあるところです。

MCL浅層は膜性靭帯であり、無理に一次縫合すると関節包との癒着が加わり拘縮を誘発しやすいとも言われています。(Harner CD, et al. Am J Sports Med. 1992)

したがって、関節包や半月板関節靭帯を縫合後のMCL浅層の対応は、実質断裂であれば一次再建や補強を行わず、寄せる程度の端端縫合とし、後日適応があれば再建するという考え方もあります。

また一方で、大きく展開された皮切に後日二期的にMCLを再建するよりも、一期的に再建術を施行した方がよいという考え方もあります。

まとめると、一期的にMCLの再建をすべきかどうかは現時点では不明であると言えるでしょう。ですので、実臨床では施設によってその方針は異なる場合が多いのではないでしょうか。

ただし、どちらの手術を行ったとしても、術後に拘縮をきたし非観血的もしくは観血的関節授動術を施行しなくてはいけない可能性があることを留意する必要があります。

おわりに

以上、今回は膝複合靭帯損傷における内側側副靱帯(MCL)損傷に対する治療についてお話ししました。

膝関節外科に興味がある先生にとっては非常におもしろいトピックだと思います。

また、膝複合靭帯損傷における前十字靭帯・後十字靭帯損傷をどう治療するかについても記事にしたいと思います。

 

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