2017/09/09

熱中症の指標となるWBGTとは?その測定方法や簡易表も紹介!

 

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サッカーを愛する若手整形外科医です。 夢はサッカー日本代表チームドクターになること!仕事でも趣味でもスポーツに関わって生きていきたい!日々の勉強のため、また、同じ夢を志す方やスポーツを愛する方の参考になればと思いブログを書いています。➡︎詳しいプロフィールはこちら

よせやん

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スポーツドクターを目指す若手整形外科医です。

どうも、こんにちは。
若手整形外科医のよせやんです。

昨日は自分のフットサルの都道府県リーグでした。久しぶりの試合でしたが、自分も得点を決めチームも勝利。両大腿四頭筋の軽い肉離れになりましたが、1週間も休めば治りそうです。週末に向けてコンディションを調整します。

さて、WBGTってご存知ですか?

意外と知らない方が多いのではないでしょうか。

これは、熱中症予防のための指標として日本で使用が推奨されているものであり、WBGTを理解することによって熱中症を予防することが可能になります。そのため、スポーツ関係者にはきちんと理解しておいて頂きたいものです。

というわけで、今日は熱中症の指標となるWBGTについて解説します。

はじめに

熱中症とは、体内での熱の産出と熱の放散のバランスが崩れて、体温が著しく上昇した状態ですが、体への熱の出入りに関係する気象条件としては、気温・湿度・輻射熱(太陽からの日射・地表面での反射・建物からの輻射)・気流の4つが挙げられます。

体への熱の出入りに関係する気象条件

  • 気温
  • 湿度
  • 輻射熱
  • 気流(風速)
気温が高い、湿度が高い、輻射熱が強い、風が弱いという条件は、いずれも体からの熱放散を妨げる方向に作用するため、熱中症の発生リスクを増加させます。 

熱中症に最も寄与する気象要素は「気温」であり、高温に伴う死亡率の増加、入院患者数の増加が数多く報告されています。ただし、夏期の湿度の高い日本では、気温だけでなく湿度も熱中症の増加に大きく関係し、日射の影響も考える必要があります。

そのため、日本では熱中症予防のための指標として、気温、湿度、気流、日射・輻射の気象条件を組み合わせた指標として、暑さ指数(Wet Bulb Globe Temperature:WBGT)の使用が推奨されています。
( Yaglou CP, et al. AMA Archs Ind Health. 1957 )

WBGT(暑さ指数)とは

では、さっそくWBGTについて説明していきます。

繰り返しになりますが、

WBGT:Wet Bulb Globe Temperature(暑さ指数)とは、気温(乾球温度)、湿度(湿球温度)と 輻射熱(黒球温度)の3つを取り入れた日本における熱中症予防のための暑さの指標です。

このように、WBGTは気温(乾球温度)、湿度(湿球温度)と 輻射熱(黒球温度)の3要素から算出されますが、湿球温度と黒球温度には気流の影響も反映されるので、WBGTは体への熱の出入りに関係する4要素すべてを取り入れた指標と言えます。

WBGTの測定方法

では、WBGTはどのように測定したらいいのでしょうか?

その測定方法をご紹介します。

WBGTの測定方法

  • 屋外で日射のある場合

WBGT=0.7× 湿球温度+0.2× 黒球温度+0.1× 乾球温度

  • 室内で日射のない場合

WBGT=0.7× 湿球温度+0.3× 黒球温度

というように求めることができます。

ただし、現在では下のようなWBGT を簡便に測定できる指標計があります。

大会を運営するスポーツ関係者、練習の有無を決定するスポーツチームの監督などは必ずWBGTを測定できるべきでしょうし、スポーツドクターなどスポーツの医事に関わる人もこの指数計を持っておくとよいかもしれませんね。

熱中症予防運動指針

では、このWBGTをどうようにして利用したらよいのでしょうか。

WBGTに対応する行動指針としては、日本体育協会による「熱中症予防運動指針(図1)」、日本生気象学会による「日常生活における熱中症予防指針(図2)」があり、運動時および日常生活における行動指針などが解説されています。

熱中症予防運動指針
図1:日本体育協会 熱中症予防運動指針より引用

日常生活における熱中症予防指針
図2:日本生気象学会 日常生活における熱中症予防指針より引用

上記の表を見て頂いたらわかるように、

WBGTを測定することによって熱中症を予防することが可能になります。 

きちんとWBGTを測定し、熱中症が発症しないようにスポーツ関係者の方は注意しましょう。

また、

スポーツ活動においては、冬季においても熱中症死亡例がある。( 中井誠一.日本臨床.2012 )

ことに留意する必要があります。特に室内競技では冬季でも要注意です。

WBGTが測定できないときの推定方法

上記の通り、熱中症予防運動指針では、WBGT以外にも乾球温度(気温)、湿球温度(湿度)が示してあります。

スポーツ現場ではWBGTが測定できない場合もあると思いますので、乾球温度や湿球温度を利用してWBGTを推定する方法も紹介しておきます。

WBGTの推定方法

  • 湿球温度と乾球温度がわかるとき

WBGT =1.925 ×(0.7×湿球温度 + 0.1×乾球温度)

  • 湿球温度のみがわかるとき

WBGT =1.05 ×(湿球温度)+ 2.47

  • 乾球温度のみがわかるとき

WBGT =0.80 ×(乾球温度)+ 2.81

というようにWBGTを推定することができます。

スポーツ現場ではWBGTが測定できない場合もあり、実情に合 わせて乾球温度や湿球温度を利用してください。

まとめ

以上、今回はWBGTについて解説しました。

これは、熱中症予防のための指標として日本で使用が推奨されているものであり、WBGTを理解することによって熱中症を予防することが可能になるため、スポーツ関係者にはきちんと理解しておいて頂きたいものです。

また、このWBGTを用いてどのようにスポーツ中の熱中症を予防していったらよいのか紹介します。

 

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