【2017年版】スポーツ選手が安心して使用可能な処方薬・市販薬の全リスト|スポーツ関係者はアンチ・ドーピングのために参考にしよう!
どうも、こんにちは。
若手整形外科医のよせやんです。
お盆休みに入りましたが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか。病院に勤務している医療関係者にはお盆休みもただの平日ですけどね。明日は少年サッカーの大会ドクターの仕事がありますが、僕も今日は久しぶりに実家に帰ってゆっくりと過ごしています。
さて、今日は2017年版のスポーツ選手がアンチ・ドーピングとして使用可能な処方薬・市販薬の全リストをご紹介します。
アスリートは薬を使う場合はこのリストの中から選んで使用すれば、うっかりドーピングを防ぐことができますし、医療スタッフもチームと共に携帯する薬をこのリストの中の薬だけにしておけば、自分が手渡した薬によって選手がドーピング検査に引っかかってしまうことは起こり得ません。
医療従事者の方もアスリートに対してはこの記事の中にある薬を処方しておけば、ドーピング検査に該当する薬を知らずに処方してしまうことを防ぐことができますので、ぜひ知っておくとよいかと思います。
スポーツ関係者の方々に参考にして頂けたら幸いです。
Contents
はじめに
スポーツは勝利を目指して競技者が公正・公平に競技するために、一定の空間で、一定の時間内に、一定のルールに従って行われるものです。このルール違反の1つがドーピングであり、国内・国際スポーツ団体および政府が念頭におく問題になっています。
また、ドーピングは選手の健康を肉体的にも精神的にも害し死に至らしめることもあります。そして、例えドーピングをするつもりがなかったとしても、普段から使用しているサプリメントや風邪薬、持病の治療に使っている薬がドーピングに該当することがあります(うっかりドーピング)。
うっかりドーピングは「知らなかっただけ」で済まされるわけはなく、うっかりドーピングにより華やかなその光景から一転、瞬時に深い失望へと転落してしまった事例は少なくありません。
ですので、
近年、トップアスリートに対してはドーピングの知識が浸透してきていますが、それ以下のレベルでは国体選手にさえあまり浸透していないのが現状です。
スポーツに関わるすべての人は、ドーピングに関して勉強し自分の健康を守るだけではなく、アンチ・ドーピング(ドーピングに反対し、ドーピングを禁止すること)の精神を持ち、スポーツをしている仲間に知識を拡散・共有していくことが大切です。
アスリート、それをサポートするスポーツ関係者の方々にこの記事を参考にして頂き、うっかりドーピングなどによって深い失望を味わうアスリートがいなくなることを切に願います。
スポーツ選手が使用可能な処方薬・市販薬の全リスト
では、薬の種類別にスポーツ選手が使用可能な処方薬・市販薬の全リストを紹介していきます。
ここでは、ドーピング検査のうち競技会検査での使用可能な薬のみを紹介していきます。競技会検査では、禁止物質の一部が検査されるので、このリストの薬はいつでも安心して使用することができます。
ここで紹介している薬は、公益財団法人 日本体育協会の発行している使用可能薬リストを参考にして作成しています。
注意
最後に、このリストを使用するうえでの注意点を述べておきます。
- 禁止物質でも申請手続きにより「治療使用特例(Therapeutic Use Exemption:TUE)」を受けられる場合があります。
- また使用量が少なく、尿中濃度が低ければ使える薬もありますが、そのような使用条件に制限のある薬はここでは紹介していません。
- この記事で紹介するリストは例示であり、他にも多くの使用可能な医薬品はあります。他に使用可能な薬はスポーツドクターやスポーツファーマシストに尋ねる、もしくはGlobal DROを用いて自分で検索するようにしましょう。
- ジェネリック医薬品(後発医薬品)は、先発医薬品と同等の有効成分を含有しているため、基本的には使用可能です。
- 市販薬は名前全体が完全に一致することを確認してください。ほとんど同じ名前でも頭に「新」がついたり、終わりに「錠」や「会社名」あるいは「アルファベット」がついているだけで組成が異なる場合があります。
- このリストは、世界アンチ・ドーピング機構(WADA)の禁止表国際基準(1月1日発効)に伴って毎年改定していきます。この記事で紹介しているのは2017年版(2017年1月1日〜2017年12月31日)ですので間違えないようにしてください。
おわりに
以上、今回は2017年版のアンチ・ドーピングとして使用可能な処方薬・市販薬の全リストをご紹介しました。
スポーツ界でもドーピングは最近注目を浴びるようになってきた分野です。
自分が処方した・選手に手渡した薬で選手がドーピング検査で引っかかってしまい、悲しい運命を辿ることがないように、医療関係者の方々は今回紹介した薬の中から薬を選んで頂くと安心です。
また、アスリートの方も薬を使用する場合は、自分でドーピングに引っかかる薬でないか常に注意しておくことが肝要です。
アスリート、それをサポートするスポーツ関係者の方々にこの記事を参考にして頂き、うっかりドーピングなどによって深い失望を味わうアスリートがいなくなることを切に願います。
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