【保存板】半月板損傷完全ガイド|解剖から治療まですべてがわかる!
どうも、こんにちは。
若手整形外科医のよせやんです。
よせやん
金曜日は仕事を終えてから23−2時まで久しぶりにフットサルに行けました。
翌朝から24時間当直でしたが、今までで一番忙しい当直で休む暇がありませんでした。
翌日はその残り香を残しつつ、仕事を終えてからまた発表の準備。
水曜日は足の外科学会に出発するのでなかなか忙しくなりそうです。
とりあえず来週が終われば一段落しそうなので頑張ります。
とか言いつつ、今日はサッカー日本代表VSサウジアラビアの試合を観戦するため、仕事を早く切り上げて埼玉に到着しました。
さて、今回は半月板損傷についてのまとめ記事です。
半月板損傷はスポーツ選手に非常に多い疾患です。
この記事では、半月板損傷について知ってもらうために、半月板の解剖から半月板損傷の発症メカニズム・症状と診察、そして治療とリハビリテーションに至るまで、そのすべてについて解説しています。
よせやん
Contents
半月板とは
そもそも、膝の「半月板(半月)」って聞いたことありますか?
スポーツに関わる人なら聞いたことがある人が多いのではないでしょうか?
それはおそらく、周りもしくは自分が半月板損傷を受傷したことがあるからでしょう。
半月板損傷はスポーツ外傷の中でもかなりメジャーなものです。
半月板損傷を勉強するにあたって、まず「半月板とは何か」ってことを知っておく必要があります。
下の記事で半月板の解剖と機能、内側半月板と外側半月板の違いについての知識をまとめておきましょう。
半月板損傷とは
次に、半月板損傷とはどういうケガなのか、その疫学・発症メカニズム・症状と診察について確認しましょう。
診察のところでは、特にMcMurray testに関して詳しく知っておく必要があります。
しっかりとやり方を確認して診察できるようにしておきましょう。
半月板損傷の分類
続いて、半月板損傷の分類の仕方を知りましょう。
下の記事で、半月板の断裂形態による分類、断裂が上下方向にどの程度及んでいるかによる分類を紹介します。
また、double ACL sign、double PCL signは有名ですので、併せて覚えておくとよいでしょう。
この半月板損傷の断裂形態ごとの特徴に関しては下の記事で確認しましょう。
半月板損傷は細かく勉強していくと非常にマニアックなところです。
医師の方以外にはここまでマニアックな知識は必要ないかもしれませんが、興味を持たれたらぜひ勉強してみてください。
勉強すると意外に面白いですよ。
半月板のおまけ知識
また、半月板に関しては、meniscocapsular separation、Hypermobile meniscus、円板状半月についても知っておいた方がいいでしょう。
ここではこれらについて説明していきます。
meniscocapsular separation
学会や勉強会などで、半月板に関する話になったときに、meniscocapsular separation(メニスコキャプスラセパレーション)って言葉を聞くことがあルカもしれません。
しかし、当然のことながら知らないと「何それ?」ってなってしまうと思います。
僕も最初にこの言葉を聞いたときは、「ん?何だそれ?」ってなりました。
今はもちろん意味はわかっていますが、同じように疑問に思う人がいるかもしれないので、簡単に説明しておきます。
Hypermobile meniscus
また、膝のことについて話していると、ときおり「ハイパーモバイル」という単語を聞くことはありませんか?
これは、Hypermobile meniscusという単語を意味しています。
meniscocapsular separationと同様に、学会や勉強会などで、半月板に関する話になったときに、この単語を聞くことがあるハズです。
半月板のことについて勉強するなら一緒に知っておいて欲しい単語ですね。
というわけで、Hypermobile meniscusについても簡単に説明しておきます。
円板状半月
coming soon…
半月板損傷の治療
では、半月板を損傷してしまったらどうやって治療していくのでしょうか。
一般的な治療の考え方
まず、半月板損傷の一般的な治療法として、
- 半月板切除術
- 半月板縫合術
を知っておく必要があります。
ここではこの2つについて主に解説します。
また、保存療法や最近話題となっている新しい治療法についても併せて説明しています。
アスリートに対する治療の考え方
では、アスリートの場合はどうでしょうか。
アスリートの場合には、さらに他の要素も加えて治療法を考える必要性が出てきます。
それは、
アスリートにとっては早期スポーツ復帰という点が非常に大切
になってくるからです。
医師はもちろんですが、アスリートおよびそれに関わる人は、半月板切除術と半月板縫合術の利点・欠点をしっかりと理解した上で、年齢や現在の状況などを踏まえて治療方針を決定していくことが重要です。
よせやん
どういうことか下の記事で詳しく説明していきます。
半月板損傷の治療における最新の話題
最後に、半月板損傷の治療における最新の話題について簡単に触れておきます。
2016年の日本臨床スポーツ医学会で神戸大学の黒田先生の講義で「半月板損傷の治療における最新の話題」について聞くことができました。
そちらの講義をまとめた記事が下の記事になります。
半月板損傷のリハビリテーション
coming soon…
まとめ
以上、この記事では半月板損傷について、半月板の解剖から発症メカニズム・症状と診察、治療、リハビリテーションに至まですべてについてまとめました。
半月板損傷はアスリートに非常に多い疾患であり、特にその治療に関しては医療者以外の方もしっかりと理解しておくべきだと思います。
半月板切除術と半月板縫合術の利点・欠点をしっかりと理解した上で、今の年齢や現在の状況などを踏まえて治療方針を決定していくことが重要です。
この記事が半月板損傷について知りたいと思っている方の参考になれば幸いです。
よせやん
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Comment
初めまして。質問したいことがあります。
3月10日に半月板縫合、切除手術をしました。
松葉杖はとれ、先日電車に乗ってるときに、揺れた瞬間、ひねってしまいました。
それからいたみ、違和感があります。
縫合が切れた可能性はありますか⁉️
切れた場合の治療法も教えて頂きたいです。
よろしくお願いします。
匿名様
初めまして。
コメントありがとうございます。
膝を捻った際に、当然縫合した箇所が断裂した可能性もありますが、
診察してみないと何とも言えません。
ただ、受傷起点としてはそれほど大したものではないと思いますので、
まずはRICE療法をしっかりとやって頂き経過を見てもらうのでいいかと思います。
もしも、縫合した箇所が断裂していたとしても、松葉杖が外れているということはすでに
術後6週ほど経過していると思いますので、半月の断裂部はすでに繊維性に癒合している可能性もあります。
切除+縫合ということは円板状半月だったのでしょうか?
でしたらおそらくかなりの数を縫合されていると思いますので、1−2本切れただけであれば問題ない可能性もあります。
ただし、大きな衝撃で全ての縫合が切れ、半月が大腿骨課部に引っかかってロッキングなどの症状を起こ酢ような場合は
もう一度、半月縫合を行う必要がある可能性もあります。
どちらにせよ、手術を受けられた病院に行って相談して頂くのが最善かと思います。
今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。