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救急外傷患者を診察する人が知っておくべき破傷風予防|トキソイド・免疫グロブリンの適応・投与量

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サッカーを愛する若手整形外科医です。 夢はサッカー日本代表チームドクターになること! 仕事でも趣味でもスポーツに関わって生きていきたい! 自分の日々の勉強のため、また同じ夢を志す方やスポーツを愛する方の参考になればと思い、スポーツ医学、整形外科、資産形成などについてブログを書いています。
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どうも、こんにちは。
若手整形外科医のよせやんです。

今日は前回の続きで、救急外来などで外傷患者さんを診療する方が知っておくべき破傷風についてです。

整形外科医はもちろんのこと、外傷の患者さんを診る方は必ず破傷風について知っていなくてはいけません。外傷の患者さんを診るのに破傷風を知らないのは論外です。

というわけで、前回は破傷風という病気についてまとめました。

だけど、外傷患者さんを診るときに、破傷風に対して実際にどんな予防をするべきかは自信がない人も意外にいるのではないでしょうか?

この記事では救急外来などで外傷患者さんを診療する方が知っておくべき破傷風予防についてまとめていきますね。

破傷風予防

というわけで、早速破傷風を予防するための対策についてまとめていきましょう。

みなさんがまず考える破傷風予防は、破傷風トキソイドを使うか、免疫グロブリンを使うかなどでしょうが、実は最も大切なことは常に適切な創傷処置を行うことです。

清浄化、デブリドマン、洗浄を十分に行って、適応があれば抗生物質を投与します。

これが破傷風予防の大前提であることを忘れてはいけません。また、これらの処置を行うのは受傷から早ければ早いほどよいです。

それらの処置を行った上で、もしくは行いながら、患者の破傷風の予防接種を確認します。

具体的には、一連の初回摂取を受けたかどうか、それ以降の追加摂取を受けたかどうか、受けたことがあればその時期を尋ねます。

破傷風の予防接種

日本国内では、ジフテリア・百日咳・破傷風(diphtheria、pertussis、tetanus:DPT)3種混合ワクチンとして、1968年より予防接種が開始されており、1967年以前に生まれた方の多くは破傷風への免疫を有していません。(年齢/年齢群別の破傷風抗毒素保有状況の年度比較. 1998〜2008)

このため、日本国内にみられる破傷風患者の大半は中高齢者です。

そして、2012年からはで定期接種としてDPTにポリオを加えた、DPT-IPV4種混合ワクチンが採用されています。

接種タイミングは3種混合でも4種混合でも同様で、1期として、生後3か月から接種を開始し、3~8週間間隔で3回、3回目の接種から約1年後(6ヶ月後から可能)に1回の計4回接種を行います。

そして、2期として11歳から、二種混合(DT)ワクチンを1回接種することになっていますが、多くの自治体で小学校6年生での投与を推奨しています。

破傷風に対するトキソイド・免疫グロブリン

というわけで今回のメインである、破傷風に対するトキソイド・免疫グロブリンをどう使い分けるかについてまとめます。

前回お回お話ししたように破傷風の危険度の高い傷(tetanus prone)とそれ以外の傷(non-tetanus prone)に分類し、なおかつ、破傷風の予防接種歴から下の図のように破傷風トキソイドと抗破傷風免疫グロブリンを使い分けます。

破傷風の危険度の大小については前回の記事で復習してくださいね。

まず、患者に破傷風に対する十分な予防接種歴がある場合は、予防処置は不要です。

患者に破傷風に対する十分な予防接種歴がない場合は、破傷風の危険度の高いtetanus proneであってもそれ以外のnon-tetanus proneであっても、破傷風トキソイドの投与を行います。

破傷風トキソイドは0.5mLを1回皮下または筋肉内に注射します。

そして、免疫グロブリンは破傷風の危険度の高いtetanus proneの傷にのみトキソイドと併用して投与します。

免疫グロブリンはトキソイドによる抗体産生の妨げとはならないと言われています。

免疫グロブリンの投与量は250Uで点滴注射するか、または直接静注します。この投与量で感染予防に必要な毒素価を約1ヶ月間維持するとされています。(Pickering LK, et al. American Academy of Pediatrics. 2006)

したがって、破傷風に対する十分な予防接種歴がなくても、破傷風の危険度が低いnon-tetanus proneの傷には破傷風トキソイドの投与は必要ないわけですね。

おわりに

以上、今回は救急外来などで外傷患者さんを診療する方が知っておくべき破傷風予防についてまとめました。

まず、何よりも感染予防として適切な創傷処置を行うことが肝要です。

その上で、外傷患者さんに破傷風トキソイドを投与するかどうかは、傷が破傷風の危険度が高いものかどうかと予防接種歴をきちんと確認しから行うようにしましょう。

外傷を診療する機会のある方は今一度復習しておいてください。

 

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