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長趾伸筋(extensor digitorum longus)の解剖学的知識まとめ|作用から起始・停止・支配神経まで全て解説!

 
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サッカーを愛する若手整形外科医です。 夢はサッカー日本代表チームドクターになること! 仕事でも趣味でもスポーツに関わって生きていきたい! 自分の日々の勉強のため、また同じ夢を志す方やスポーツを愛する方の参考になればと思い、スポーツ医学、整形外科、資産形成などについてブログを書いています。
詳しいプロフィールはこちら

 

どうも、こんにちは。
若手整形外科医のよせやんです。

よせやん

昨日はちょっとした用事があり3月まで勤務していた病院に行ってきました。

やっぱりこの病院の雰囲気や上級医の先生が好きだなと改めて思いました。

今まで勤務した病院はどちらも好きなんですが、僕が勤務させてもらっている病院がたまたま全ていいところなのか、僕が好きになりやすい体質なのか。笑

 

さて、今日は意外に人気の解剖学シリーズです。

今回も前回の続きで下腿前面の伸筋群についてまとめていきます。

この記事では、下腿前面および外側の伸筋群、腓骨筋群の1つである長趾伸筋ちょうししんきんについてまとめます。

 

解剖学はしっかりと勉強してみると非常におもしろいですし、解剖を理解するとより臨床の理解が深まりますので、ぜひ勉強してみてください。

よせやん

Contents

はじめに

運動器診療を行うにあたり、解剖学は切っても切り離すことができません。

解剖学の知識があって損することは絶対にないでしょう。

 

医学生時代には、解剖学の講義もあったし、解剖学実習もありました。

しかし、非常に残念なことながら、医学部2年生のときにやってその内容についてはほぼ頭に残っていないといっても過言ではありません。

 

解剖学の必要性を感じるようになったのは医者になってからです。

特に整形外科医として患者さんを診察・手術するうえで、解剖学の知識があることは大前提でなくてはなりません。

解剖がわかってないと診察の幅も狭まってしまうし、手術なんて怖くてできません。

 

僕自身の復習と勉強を兼ねて、1から解剖を勉強し直すつもりです。

それをみなさんにも還元できるように記事にしていきたいと思います。

 

医師のみならず、人体を相手にする仕事をしている方、スポーツ医学についてしっかりと勉強したい方は記事を参考にして解剖について勉強してみて下さい。

よせやん

今日は下腿前面および外側の伸筋群、腓骨筋群の1つである長趾伸筋についてまとめます。

 

覚えておくべき基本事項

というわけで、今回は下腿前面および外側の伸筋群、腓骨筋群の1つである趾伸筋についてのまとめです。

 

今回も、まずは覚えておかなくてはいけない基本的事項から最初に整理します。

長趾伸筋の基本的事項
英語:extensor digitorum longus

起始:脛骨の外側顆、腓骨頭、腓骨前縁、下腿骨間膜

停止:4本の腱に分かれ、第2-5趾の趾背腱膜、第2-5趾の末節骨

作用:

  1. 距腿関節(上跳躍関節):背屈
  2. 距骨下関節+距踵舟関節(下跳躍関節):外反(回内)
  3. 第2-5趾の中足趾節(MTP)関節、近位指節間(PIP)関節、遠位指節間(DIP)関節:伸展

神経支配:深腓骨神経(L4、L5)

 

ここに書いた筋の英語名、起始と停止、作用、神経支配はどの筋についても覚えておくべきことです。

よせやん

長趾伸筋

長趾伸筋は、英語では「extensor digitorum longus」と書き、「イクスンサ ディジトーラム ンガス」と読みます。

 

longus「長い」brevis「短い」Extensor「伸筋」flexor「屈筋」は解剖学用語としてよく出てくるので覚えておきましょう

digitorumは、digitus「指」の複数属格で、「(いくつかの)指の」を意味します。

ラテン語名詞の語尾が-orumや-arumの場合、「複数系属格」となります。

 

長趾伸筋は脛骨外側顆、腓骨頭、腓骨前縁および下腿骨間膜の狭い部から起こり、第2~5趾の足背腱膜へ至ります。

足背腱膜はその基本構造においては手指の手背腱膜と同じで、各腱の側縁束は末節骨に、中央束は中節骨に終わります。

足背筋膜は趾の部で必ずしも完全に区分できるわけではありません。

 

骨間膜の腱は通常基節骨にしか停止せず、虫様筋の腱索は第2~5趾の中節骨や末節骨に達するとは限らないので、第2~5趾の各関節を能動的に伸展することはしばしば困難となります。

ただし、母趾末節骨のみは長母趾伸筋の作用によって背屈することが可能です。

 

長趾伸筋は、第2-5趾の足趾の伸展、足関節の背屈、足の外がえしを行います。

長趾伸筋の筋力は、底屈筋と背屈筋とのバランスを保つためにも重要とされています。

 

では、下の下腿骨の解剖図を見て、まず長趾伸筋の起始部である脛骨の外側顆、腓骨頭、腓骨前縁、下腿骨間膜、そして前脛骨筋の走行を確認しましょう。


図:長趾伸筋の解剖図 起始部
船戸和弥のホームページ(相互リンク)より引用

 

そして、次に停止部となる第2-5趾の趾背腱膜、第2-5趾の末節骨底の位置を確認しましょう。

図:長趾伸筋の解剖図 停止部
船戸和弥のホームページ(相互リンク)より引用

 

そして、最後に大切なのが神経支配ですね。

長趾伸筋の支配神経は深腓骨神経(L5、S1)です。

深腓骨神経が支配している筋は、主に下腿前面と外側の筋(伸筋群と腓骨筋群)と覚えましょう。 

 

具体的には、前脛骨筋、長趾伸筋、長母趾伸筋、長腓骨筋、短腓骨筋、第3腓骨筋です。

よせやん

腓骨神経麻痺になると、前脛骨筋が作用しない、もしくは筋力が低下するため、足関節の背屈が不能になります。

 

解剖学のおすすめ教科書

プロメテウスでは、解剖学のかなりコアなところまで勉強することができます。

また、表紙にもありますが、本当に綺麗なイラストが特徴です。

 

医師として解剖学アトラスを購入するのであれば、プロメテウスが1番おすすめです。

僕もこれは整形外科医になってから購入しました。

看護師、理学療法士、作業療法士などのコメディカルの先生方を含め、この本を購入して後悔している人には出会ったことがありません。

 

その他の解剖学の教科書についてはこちらの記事を参照してください。

 

おわりに

以上、今回は下腿前面および外側の伸筋群、腓骨筋群の1つである長趾伸筋について勉強しました。

 

解剖学もしっかりと勉強してみると何事もおもしろいですよね。

今後も筋肉や骨、神経について1つずつまとめていく予定です。

自分と一緒に1つずつ勉強していきましょう。

よせやん

しばらくは下腿前面および外側の伸筋群、腓骨筋群についてまとめていく予定です。

 

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