膝関節鏡・足関節鏡のcadaver trainingから帰国しました|そんなに何回も行く意味あるの?
どうも、こんにちは。
若手整形外科医のよせやんです。
よせやん
しばらく完全にブログは放置していましたね。
楽しみにしてくださっている方には申し訳ないです。
twitterとInstagramでは投稿してたんですが、実は膝関節鏡と足関節鏡のcadaver trainingのために週末から海外に行っていました。
そして、まさに本日帰国したところです。
朝帰国してそのまま病院に直行して、普通に仕事してきましたが。笑
というわけで、後日、今回のcadaver trainingについては報告しようかと思いますが、今日は簡単に帰国報告のための記事にさせてもらいます。
その中で、cadaver trainingとは何か、何回も行く意味はあるのか、などといったことに関してもお話しできたらなと思います。
Contents
cadaver(カダバー)とは
医療関係者の方以外は、cadaverと言われても「何のこっちゃ!?」って思うかと思います。
まず、cadaverとは何か簡単に説明しておきましょう。
そして、
カダバートレーニング(cadaver training)とは、ご遺体を使用した手術手技研修のこと。
近年、医療安全への社会的な関心が高まり、手術手技の修練もいきなり患者で行うのではなく、OJT (on the job training)による臨床経験を積んだうえで、さらに模型や動物等を使用して十分な練習を行うことが求められています。
しかし、実際にはなかなかOJT の機会が少ないのが現状ではないでしょうか。
海外では手術手技向上のためのcadaver trainingが幅広く行われていますが、日本国内においては未だその環境が整っておらず、ご遺体を用いた手術手技実習は法律の枠内での基準が定められていないため、 一部の限られた施設では行われていますが、広く普及し医療安全に貢献するという状況にはありません。
そのため、多くの日本人医療者は海外にcadaver trainingをしに行っているという現状なわけです。
今まで参加したcadaver training
ちなみに、僕がcadaver trainingに参加するのは昨年の12月以来です。
ってまだ2ヶ月しか経っていませんね。
2ヶ月前のcadaver trainingでは、足関節鏡と足の外科の骨切り術を勉強してきました。
その前は膝関節鏡手術の勉強のため、医師4年目のときにcadaver trainingに参加しています。
初めて行ったcadaver trainingは、医師3年目のときに国内で行われた足関節鏡のcadaver trainingになります。
その他にも、もちろんcadaverでない手術手技トレーニングにも参加しています。
1番勉強になったのは大阪で行われた関節鏡手術手技研究会でしょうか。
そんなに行く意味あるの?
これだけ行っているとなると、「行く意味あるの?」と思われるかもしれません。
答えはわかっているかもしれませんが、行く意味はあるんです。
まずは自分のレベルが上がってくると、患者さんによりよい治療を提供するために新しい手術や手技を習得していく必要があります。
もちろん指導してくれて、なおかつ、何かトラブルがあったときにフォローしてくれる指導医の先生がいればいいのですが、全部が全部の新しい手術をそんな環境でできるわけではありません。
ですので、当然のことながら自分の今の技術でできると思ったら、実臨床でやったことのない手術をすることはあります。
しかし、実際にやってみないとわからないことって意外にいっぱいあります。
やっぱり上の先生がやっているのを見ていて、自分もできるような気になることはありますが、見ているのとやるのとでは全然違うのです。
よせやん
そのため、
cadaver trainingで新しい手技や手術を勉強・経験させて頂くことは非常に価値がある
ということができるでしょう。
今回のcadaver trainingは
というわけで、今回は医師5年目に年2回参加したことになりますが、またcadaver trainingに参加してきたわけです。
今回のcadaver trainingは膝関節鏡、足関節鏡のトレーニングだったわけですが、膝関節鏡、足関節鏡ともに自分が膝・足の外科医としてステップアップするために習得したい手術は前もって決めていました。
今ならこの手術は一度経験したらトライしても大丈夫かなっていう手技ですね。
cadaver trainingで経験してみて、自分にはまだ早いと判断することも、実臨床で患者さんに不利益を被らせないために重要なことなのかもしれませんね。
背伸びし過ぎるのはよくないことも当然ありますから。
でも、今回は膝・足ともにこれからはチャンスがあれば自分でやっていっていいなと思える手技・手術が4つくらい増えました。
そして、cadaver trainingはけっこうな必要がかかります。
今回は全部込めて20万円くらいの実費がかかっています。
しかしながら、若いときはいかに自分自身に投資できるかが重要だと僕は思っています。
手術手技自体もそうだし、熱心に勉強する姿勢なども含めてそうですが、若いときに形成されたものは一生の基盤になると思うからです。
それにどうせ将来やるなら、やり始めるのは早いに越したことはないですよね。
「まだひよっこのくせに何えらそうなことを言ってるんだ」と思われることもあるかもしれませんが、周りに「こいつはこれをしたいんだな」と思わせることも自分がその道でやっていくために必要なのかもしれません。
あんまり言い過ぎるのはよくないと思いますが、言わないと気付いたときにはその他大勢に埋もれていってしまうと思います。
でも、そんな自分の思いを汲み取ってくれた今の病院、そして、不在の間のフォローをして頂いた上の先生方に本当に感謝ですね。
上にダメと言われてしまったら、いくら行きたくても行けませんからね。
というわけで長くなってきてしまったので、今回のcadaverの詳細については後日記事にします。
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